生存 75 日目 天候:晴れ
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駄木 を捨てました。 大きな角 を捨てました。 駄石 を捨てました。 御影 を野に放しました。 (何も食べずとも力が沸いてきます)
ユーリィー「耳を塞いでも無駄ですよー、ほら聞こえるでしょう?w<木魚の音」
ユーリィー「そこは、ほら、清純な私の言う事ということで信用ばっちりですよー?<言い直されると信用できない」
ユーリィー「笑顔で否定って…そんな馬鹿なー。・゚゚・(つД`)・゚゚・。」
ユーリィー「芸人は否定しておきつつ、今期お付き合いありがとうございましたー♪」
ユーリィー「また、どこかでお会いしましょうねー。すぐにお会いできそうですけど(笑」
ヴァル(94) からメッセージ
ヴァル「そんなこと言ってるとそのうちみーたん教が出来るよ(ぇー<救世主ならまだ気が楽」
ヴァル「と、今までメッセでのお付き合いお世話様&お疲れ様ー。感謝」
ハイン(143) からメッセージ
ハイン「僕も役に立てませんでしたけどね…(汗)僕としても一緒に行動出来てよかったです…」
れりす(233) からメッセージ
れりす「もっとも人気者は代わらないだろうけど、ハインさんと仲良くねー♪」
クラリス(248) からメッセージ
ニャゴ(269) からメッセージ
ニャゴ「今度会うときまでに、ちゃんと見た目だけでなく中身も猫になっておくのニャ〜」
あど(288) からメッセージ
あど「まぁ、エピローグでどんな最後を飾るのか楽しみにしています、」
あど「それでは、いままでおつかれさまでしたっ」
うさ(290) からメッセージ
十夜(334) からメッセージ
十夜「…食堂では本当に世話になったよな…絵も描いてもらっちまったし。本当、礼を言っても言い切れねーよ。」
十夜「さようならなんて言葉は無しだ、できることならまた会おうぜ。 ああ、お幸せにな?(笑)」
夏乃(388) からメッセージ
かつて空を駆けていた船(410) からメッセージ
かつて空を駆けていた船「ぅぁー(/▽`)姫にもたくさんネタは頂戴しました。もーなんてゆーか一番はあの幻のアイコンなのですがっ(*´▽`)(危」
かつて空を駆けていた船「しかし姫を見れるのも今日が最後です・゚・(ノД`)・゚・娘ともどもお世話になりました。これからも姫でいてくだs(電波遮断」
ラディア(449) からメッセージ
ラディア「ミーカさんとは、なんだかんだで随分長いお付き合いになりましたわよねぇ…。梁山泊の比較的初期からですもの。」
ラディア「可愛い顔してあの子♪なミーカさん(ぇ)ということに気づいたのはつい最近だけれども(笑)」
ラディア「これからどうなさるのか…私は存じませんけれど…。私は島を失礼致しますわ。」
ラディア「また、ご縁がありましたら。…その日まで。ごきげんよう。」
ミルワ(551) からメッセージ
Rs(ライズ)(552) からメッセージ
Rs(ライズ)「最後の気合のリトルグレイ戦はありませんでしたが…、何か清々しい気分です、終わりなんだなぁ…と感慨深くもあります、」
Rs(ライズ)「で、次回MA最終回と、焦るべき事態が待っているのですが、」
Rs(ライズ)「死ぬ気で終わらせてみましょうっ!! たとえどんな手を使ってもっ!!」
Rs(ライズ)「Rs,Rs,ライズ,Rs,番外と5本書ければいいなぁと思います、うわ今考えて無理です、」
Rs(ライズ)「長い間、メッセで励ましを頂き嬉しい限りでした、続ける事ができたのも、間違いなくそのおかげです、」
Rs(ライズ)「それでは、長い間お付き合い頂きありがとうございましたっ!!」
小さな大妖精(自称)翠(556) からメッセージ
小さな大妖精(自称)翠「とりあえず、スイ次期も参加よて〜ですからまたよろしくなのですよ♪」
小さな大妖精(自称)翠「最後に一言〜♪」
小さな大妖精(自称)翠「ヌコミミまんせ〜♪」
ウィル(775) からメッセージ
シオン(821) からメッセージ
シオン「お別れなのは悲しいですが…また何時か何処かでお会いできたらと…本当にそう思います(微笑 今まで本当にお世話になりました(ぺこ どうかお元気で…(微笑」
ごま(845) からメッセージ
ごま「あー、いいね。弓ってのは相当古くからある武器だろうが、その所為かどこかのどかなイメージがあるな。ぼんやりとイメージした時にはな。少しでもリアルさを加えようとするとシャレにならないスピードで矢が飛んでくるところを想像してしまう。前世で何かあったに違いない(−−;・・・何の話だったか。」
ごま「あ、そうそう、どの角度で射るとどこに飛ぶか分かるようになってからが楽しいんだよ。そのくらいには上手くなりたいものだ。」
ごま「ふむふむ、弓矢には元々魔物を打ち破るという信仰があったのか。ほうほう。次回がないのでは質問も出来んがなかなか興味深い話だな。もっとこういう話をしておくべきだったか(苦笑)あとはオレ自身の今後の課題としとこうか。いやどうもありがとう。」
ごま「最後のトーナメント、エクスターペイトが役に立ってくれたら嬉しい。食糧消費無視で上げた体格だ。ぜひともランクアップしたいものだ(笑)」
ごま「うんうん、今度のアイコンも良い感じだよ。それはこの島で最初に着てた服だよな。オレも絵描きになりたくなってきたな(笑」
ごま「こうやって話すのもついに今回で最後だ。・・・随分と長い事世話になった。お陰で充実した時間を過ごしたように思う。島に来て3ヶ月しか経っていないとは思えんよ。(まだと言うか、もうと言うか)」
ごま「ミーカには感謝してもしきれない。なんと言うべきか・・・せめて、メモリいっぱいの感謝を。ちなみに目盛りじゃないぞ?(−−;分かってるって。じゃ、またどこかで会おう(笑」
しおりん(1034) からメッセージ
しおりん「またいろいろお世話になるかもだけどその時は宜しくね」
サザ○さんヘアーななっちゃん(1150) からメッセージ
サザ○さんヘアーななっちゃん「忙しくて三毛が続いたらメッセの控えなくして、何喋ってたのか解らなくなっちゃいまして・・・」
サザ○さんヘアーななっちゃん「で、何メッセ飛ばしていいのかもわからなくて放置してたらもう終了に・・・orz」
サザ○さんヘアーななっちゃん「リアルの生活の話とか、なかなか楽しかったです。機会があったらまた是非お話したいですね。」
サザ○さんヘアーななっちゃん「DK3(95)、DAA(223)、ES(1855)、GB(90)、ED(782)あたりに居るんでもし良かったら。」
サザ○さんヘアーななっちゃん「・・・今まで、本当に有難うございました。」
一振りの、刀(1217) からメッセージ
一振りの、刀「思えば。貴方にはご迷惑しかおかけしてないですな(苦笑」
一振りの、刀「・・・・初期の姫芸にしては、私の記憶が間違いなければ。リーヴェ殿とそちらがあまり会話に加わってなかったように思えたので。強制的に呼び込むための「技」でした。・・・・後のみーたんにいたっては。かなりキャラを崩した挙句、最終的にそちらの第二人格としてまで扱ってもらって申し訳ないです。・・・無視していただいてもよかったんですけどねぇw。
一振りの、刀「・・・しっかし、その後のレスの上手さみてると。あんまり姫芸で呼び込まないでもよかったなぁ・・・なんて思わなくも無かったんですが(ぁぁ
一振りの、刀「ちなみに今だからいえますが。実は結婚騒動がでるまでは「いいなー」なんてみてたのは此処だけ、今だからいえる話さ(苦笑」
一振りの、刀「そーですな。・・・うん、あとは。刀から一言。「──相方様と。お幸せに。」
虎太郎(1306) からメッセージ
虎太郎「いや、結構貢献してたんじゃないか?俺なんてこっちでうろうろしてただけだしそれに比べたらよっぽどだ」
虎太郎「じゃああんたとはこれでお別れだな。短い間だったが面白かったぞ。いままでありがとう」
みーか(1493) は言った
イッシュ(1621) からメッセージ
イッシュ「さて……どうやらこれで偽りの島の冒険は終わりみたいだね。自分の帰るべき場所に帰るのか、それとも真の島での冒険を続けるのか。とまぁ、どちらにしてもお別れというのには間違いないね。 ……それじゃあ……また!」
十尾猫(1664) からメッセージ
緋影(1737) からメッセージ
ファラ「嬢ちゃんには世話になったからね。色々とお礼も兼ねてさ(艶笑」
オウジ「(・・)ミーカさん、ボクと一緒にモテモテ王国にこない? 今なら未来の第7王妃の座は約束できるヨ(ぉ」
緋影「……まぁ、ともあれ。私はこの島を出て、大陸に戻る。……妻の墓参にな。」
緋影「ハイン殿と幸せになれよ。なに。きみ達なら幸せになれるさ(穏笑」
ファラ「いざとなったら茂みで押し倒すんだよ?(艶笑」
緋影「;−−)……」
緋影「……ともあれ、これでサヨナラだ。君たちの未来に光あらんことを。」
フランシス(1772) からメッセージ
我が次なる戦場へ(1818) からメッセージ
“永遠に咲く花”ジュディス(1849) からメッセージ
“永遠に咲く花”ジュディス「みーかさんにはいろいろいろいろと(?)お世話になって楽しかったですw」
“永遠に咲く花”ジュディス「頻繁に行われるコスチュームチェンジも楽しみでしたし、時々載ってる詩を拝見するのも楽しみでした。」
“永遠に咲く花”ジュディス「決闘で瞬刷されたのもいい思い出です。」
オスカー(幽霊)「ボクも死んじゃったけど、魂は故郷に帰れた…キミも帰れるといいな、還るべき所に。じゃあ、行くよ…」
“永遠に咲く花”ジュディス「今までありがとう!さよなら、元気で!!」
ふうちゃん(1993) からメッセージ
オフロなイカちゃん(2013) からメッセージ
オフロなイカちゃん「…きゅむ〜…(でも…「ニセモノ」ってきえちゃうのかな〜…。オモイデいっぱいなのに、いやだな〜…。と、しょんぼり)」
オフロなイカちゃん「う〜…ぅ?(ボク達がお花とか木とかのナエをうえてまわったら、シマが消えなくてすむかな〜…?と、首かしげ)」
オフロなイカちゃん「…おぉ?(ミーカお姉ちゃんはどうするの?イエデしたお家にかえるの〜?と聞いている)」
呪夢(2053) からメッセージ
適応 を訓練しました。(CP- 9 ) |
叫び声が聞こえる 蚰蜒(5) のシャウト! 蚰蜒「まぁ、なんだ、最後まで悪の華にもなれず、 救世主にもなれずに…半端者で悪かったな。」
いこま(10) のシャウト!
黒野(20) のシャウト!
イシュトル(21) のシャウト!
昼寝部由乃(50) のシャウト!
サファリング(52) のシャウト!
激☆蛸愛好家(56) のシャウト!
ロイド(71) のシャウト!
ベリー(74) のシャウト!
キュレス(88) のシャウト!
レイファス(116) のシャウト!
フェリン(134) のシャウト!
ハイン(143) のシャウト!
アーティ(150) のシャウト!
“鬼角”クシラ(159) のシャウト!
蒼悟(172) のシャウト!
アザミ(203) のシャウト!
カイゼル(208) のシャウト!
リーゼントなフル(221) のシャウト!
リーク(225) のシャウト!
スティード(255) のシャウト!
准尉さん(265) のシャウト!
ニャゴ(269) のシャウト!
あど(288) のシャウト!
りんご(306) のシャウト!
アフロなラディ(347) のシャウト!
みかん06(352) のシャウト!
禍を断つ業斧(353) のシャウト!
TiA(403) のシャウト!
一人と一匹で一人前(412) のシャウト!
ゆぅ(415) のシャウト!
ラディア(449) のシャウト!
由布(481) のシャウト!
リィル(492) のシャウト!
ランス・・・?(504) のシャウト!
欧月(549) のシャウト!
ミルワ(551) のシャウト!
Rs(ライズ)(552) のシャウト!
妖精さん(577) のシャウト!
あでんこo(585) のシャウト!
風真(595) のシャウト!
サトム(601) のシャウト!
遙(612) のシャウト!
雪(627) のシャウト!
ピープー(660) のシャウト!
きぃ(702) のシャウト!
シース(718) のシャウト!
ルウ(761) のシャウト!
るんぱ(774) のシャウト!
ウィル(775) のシャウト!
カナデ(796) のシャウト!
ピュセル(805) のシャウト!
Ivy(817) のシャウト!
ハル(819) のシャウト!
テラ(820) のシャウト!
シオン(821) のシャウト!
愛謝(826) のシャウト!
エレニア(838) のシャウト!
ごま(845) のシャウト!
疾風(886) のシャウト!
桂(906) のシャウト!
天神(made羊)(918) のシャウト!
プリム(926) のシャウト!
ラフィー(1022) のシャウト!
しおりん(1034) のシャウト!
歌姫カルラ♪(1040) のシャウト!
ラウラ(1056) のシャウト!
グレイ(1123) のシャウト!
精霊使いノア(1136) のシャウト!
五月野(1160) のシャウト!
キル(1174) のシャウト!
ルピ(1175) のシャウト!
まさじ(1190) のシャウト!
スピナー(1206) のシャウト!
リアラ(1212) のシャウト!
銀(1220) のシャウト!
ちこり(1240) のシャウト!
長老(1270) のシャウト!
いりえ(1288) のシャウト!
セイハ(1307) のシャウト!
エリン(1389) のシャウト!
リヴ(1418) のシャウト!
みーか(1493) のシャウト!
フェリア(1523) のシャウト!
みあん(1525) のシャウト!
ツヴァイ(1532) のシャウト!
棗(1550) のシャウト!
ブゥ@進展美(1555) のシャウト!
かごめん(1573) のシャウト!
ナナイ(1584) のシャウト!
アレナ(1586) のシャウト!
イッシュ(1621) のシャウト!
ものかきさん(1638) のシャウト!
幽(1701) のシャウト!
風鬼(1769) のシャウト!
リン(1813) のシャウト!
野良兎らぴ(1820) のシャウト!
“永遠に咲く花”ジュディス(1849) のシャウト!
フェティ(1925) のシャウト!
ふうちゃん(1993) のシャウト!
オフロなイカちゃん(2013) のシャウト!
『虹』の射手(2014) のシャウト!
呪夢(2053) のシャウト!
リトピン@逆モヒカン(2071) のシャウト!
にゃんぷる(2077) のシャウト!
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創られた幻の島が、強い光を放ちつつ少しずつ消えていきます。 唯一残るのは島の本当の姿、小さな、ひとつの島。 そして貴方は想います、これからの自分の居場所・・・ 自分の家 もう少し続くと思っていた。 終わりは突然、と言うけれど、まさかここまでとは…。 何も考えきれぬまま、声を聞いていた。 ”私では宝玉の伝説の一部のような『願いを叶える』といったことはできませんが、皆さんを島の外へと運ぶこと なら、できます。 ―――――想い描いてください、貴方の帰る先を。この島の探索を続けるのならこの島を、そうでないのなら貴方 の望む場所を。” 最後まで声の話を聞いて唖然とした。 宝玉伝説などはミーカにとってさほど気にするものではなかったが…島が作られたものであること、そして宝玉も 遺跡も、全てが偽りだった…。 その事にただ驚いていた。そして…島に残るか、島を出るか…すぐには答えが出なかった。 当たり前と言えばそうだが、自分の意見がここまで出ないのも、ミーカには珍しい事だった。 周りの皆は、早々に答えを出して各々の行く道へ進んでいるようにも見えた。 帰ろうと思えばすぐにでも帰る事は出来る。 そもそも、最初は脱出出来るなら家に帰りたいと思っていたのだ。 だが、ほんの2ヵ月半と言っても、この島に対する愛着が湧いていたのだろう。 離れるのが惜しいと思う気持ちも間違いはない。 自分の思う道が、なかなか決まらなかった。 ☆-小- 「ミーカはどうするつもりだ?」 ずっと相方として共に旅をしてきたごまにそう聞かれ、ミーカは少し考えた。 「まだ、ちょっとわからないです。突然すぎて…」 「…そうか」 「ごまさんはどうするんですか?」 首を傾げてごまの方を見て、問い返した。 ごまは、笑みを浮かべて真っ直ぐに前を見て答えた。 「オレは島に残る。どうやら、この孤島にも遺跡があるらしいからな。そこに行こうと思う。 その後のことは……まぁ、その時に考えるさ」 楽しそうに、期待に満ちた声だった。そんなごまを、少し羨ましく思った。 「そう…ですか。頑張ってくださいね」 「あぁ。と、そうだ。ぴしょを預かったままだったな」 そう言うと同時に、ぴしょをミーカの方へと促した。 ぴしょはそのままミーカの足元へと行き、御影の傍に落ち着いた。 「…でも、まだ旅を続けるならこのままでも…」 「いや、元の主人の所にいた方がいいだろう」 どうやらぴしょもそれは理解していた様子で、ミーカの足元から動かなかった。 それを見たミーカは、 「…はい、じゃあ、ちゃんと返してもらいました」 そう言って、にこりと笑った。 笑みを交わした後、ふとごまが 「む?ミーカ…ちと背が伸びてないか?」 と、言った。ミーカは少し驚きながらも、 「んー…そうだったら、嬉しいんですけどね。…流石にもう伸びないかと」 そう言って、自分の頭に手を置いて苦笑した。 それを聞いたごまは、「わはははは」と笑った。 「伸びたように見えるがな。……じゃ、オレはそろそろ行くとするか」 「あ…はい」 「縁があればまた逢うだろう」 そう言いながら、ごまは手を差し出した。 ミーカはその手を握り、短く、だがしっかりと握手をした。 「はい、機会があればまた…。どうぞお元気で」 「じゃあ元気でな」 足元の荷物を手に取り、歩き出した。 ミーカはその姿を見送り、暫く手を振っていた。 思っていた以上に悲しみは来なかった。必ず、また会えると信じているから。 ふと、ミーカは足元から離れない御影と、その隣にいるぴしょに目をやった。 「…御影、ぴしょ…私、どうしたらいいんだろうね……」 自分の進みたいと思う道を選び、進みだしたごま。 その背も見えなくなり、寂しさと焦りがこみ上げてきたのだ。 一緒に旅を続けるのも考えていた事であったのは確かだが、言い出せずいた…という事は、さほど本気でもなかっ たのかもしれない…。 そう思うと、自分がみっともなく感じた。 御影はその意を察してか、ミーカを見上げて「みゃあ」と小さく鳴いた。ぴしょもミーカを見上げている。 ミーカはふっと微笑み、一つの決意を固めた。 「二匹とも、今まで有難う…これからは、お前たちの好きに生きてね」 そう言うと、御影の尾に括り付けていた紐を解き、その紐をしまった。 同じ様に、ぴしょの首にかけていた紐を取る。 軽く二匹を撫でると、その場から離れた。 ミーカは、ペットたちとの別れを決めたのだった。 逃がすのは危険かもしれない。しかし、自分のことも決められない今、二匹を連れるのはかわいそうだと思ったか らだ。 丸い目を、何事か判らないと言うようにきょとんとさせて、ペットたちは動かなかった。 「じゃあね」と小さく呟き、ミーカは二匹を置いて歩き出した。 御影とぴしょは動かず、ただ、自分の主人を目で追いかけた。 まるで全てを理解しているかのように、寂しそうな目で座っていた。 +中+☆-小- そのまま、自分自身の答えも出さず、ミーカは近くにいた知り合いたちと別れの挨拶をしに回った。 決して、「さよなら」は言わず、「お元気で」と言葉を締めるように。 自分の場所へ帰るという人が予想通り多く、残ると決めている人もいた。 しかし、どうするのか決めていない、という人は少なく、焦燥感に襲われたりもした。 このまま考えず、島に残ってみるのもいいかもしれない。 しかしそれでは悔いが出てしまう可能性も高いと思い、再び悩んだ。 「…帰ろう、かなぁ……でも、帰るとしても、やっぱり……」 葛藤が続いた。ミーカはそのまま一人で、自分の本当の意思を探して考え込んだ。 島で”親友”と呼び合っていたリーヴェとも偶然会い、話をした。 最初は思い出などを話し合っていたが、 「これ、貰ってください」 と、差し出されたのは、いつも大事そうに身につけていた、紫水晶のペンダントだった。 「これ…大切にしてたものじゃないんですか?」 「ええ、ですけど…大切な人に渡したいなと思って」 そう言われたミーカは、お返しにと自分のネックレスを渡した。 島に来た時に身につけていたシルバークロスのネックレス。いつの間にか、1つのお守りとなっていた物。 二人は、その場で身につけ、笑みを浮かべ、「また逢えるといいですね」と言葉を交わして別れた。 ペンダントからは、優しい温もりを感じた。 リーヴェと別れた後、ミーカは少し移動をし、浜辺でぼんやりとしていた。 帰る事は出来る。でも、自分がしたいことがわからない…。 この島で出来た思い出は、そんなに軽いものではないのだから…。 「何やってるんです?ミーカさん」 その声にふっと顔を上げると、恋人であるハインが立っていた。 「あ、ハインさん…いえ、ちょっと考え事を」 ハインが隣に座り、言葉を繋げてきた。 「思い出に浸ってた…ってところです?」 「ええ、そんな感じですね…」 少しだけ笑いながら、ひとしきり話した後、ミーカはふと不安そうな顔をしながらハインを見て、気になっていた 事を問いかけた。 「ハインさん、大丈夫なんです?その…宝玉が…」 ハインはそれに苦笑しつつも答えた。 「まぁ…確かにショックを受けたって言えば受けてますけどね。まぁ…これもありかなって思ってます。 この島で色んな人に出会えましたし、色々な経験も出来ましたし…貴女にも、出会えましたしね」 そう言って、ハインが微笑してミーカを見ると、ミーカは顔を真っ赤にして俯いた。 「あ、ありがとうございます…私も…ハインさんに出会えて、よかったです…」 そう答え、その後は二人とも何も話さず、ただ海を眺めていた…。 しばらくそのままにしていたが、ふと、小さくハインが呟いた。 「ミーカさん…一つお願いよろしいです?」 「…はい?」 ハインがそんなことを言うなんて珍しい、と思い、目をパチクリさせながらハインのほうを見た。 「僕を…ミーカさんの世界に連れて行ってくれないでしょうか?」 「え…!?」 突然の、思いもよらなかった言葉に思わず叫んでしまった。 その声は、驚きと喜びが混ざったような…表情も、丁度当てはまる。 「け、けどハインさんは…自分の世界に帰るのでは…!?」 そうとばかり思っていたため、少々混乱しながらも問いかけた。 当のハインは、極めて普通に、落ち着きながら話し出した。 「ああ…別に未練はないですよ。元々あの世界に愛着持っていたわけではないですしね…。 だから…もしよろしければミーカさんと一緒に行かせてもらえないでしょうか?」 本心をいうなら、やはりミーカもハインと共に行きたかった。断る理由も、何も無い。 答えはすぐに決まった。 「…はい!喜んで!」 会心の笑みと共に、そう答えた。 だが、一つの問題があった。 ミーカの世界を知らないハインは、帰る場所を念じようが無い。 ハインがその事をミーカに伝えると、ミーカは少し考えて一つの案を思いついた。 「だったら…これ使ってみて下さい」 ミーカが懐から取り出したものは、高校卒業時、自宅前で両親と共に撮った写真だった。 家出をした時から、お守りのようにして肌身離さず持っていたのだ。 「私の昔の写真なんです。そこが私の家なんですよ」 自分と両親の後ろ、白い壁の建物を指差しながら言った。 「なるほど…これなら確かに充分な目印ですね…ところでこの二人は?」 「ああ、私の両親ですよ」 そう答えつつも、とても懐かしく感じた。 島に着く1年以上も前から会っていないのだから。 写真を取り出すのも久しぶりであったため、不思議なほど安らぎを感じた。 同時に、寂しさと申し訳なさも出てきたのは言うまでもない。 「もうすぐ、会えますよ」 ハインがそう言うと、ミーカは安心したような顔をして 「そうですね」 と、答えた。 そして…二人はいつの間にやら、自然と手をつないでいた。 「それでは…そろそろ、行きましょうか?」 「ええ…そうですね」 そして二人は念じ始める、自分達の行く場所…帰るべき場所を。 それに島の意思が応え、二人は少しずつ光に包まれていった…。 ミーカはそっと振り返ると、少し遠くに先ほど離した御影とぴしょがいる事に気付いた。 ずっと目で追っていたが、我慢できなくなったのだろう。 どうやら、こっそりと追いかけてきていたようだ。 二匹に向かって微笑み、バイバイ、と口を動かして手を振る。 それが見えるか見えないかのうちに、二人はその場から消え去った。 +中+☆-小- 一瞬の浮遊感。 その衝動でふっと目を開けると、今までと違う景色が見えた。 あたりは暗い。所々にある小さな灯りで、かろうじて自分たち自身は見えた。 「ここは…?」 二人がほぼ同時に小さく呟き、ミーカは思わず目を見開いて周りを見た。 それは、ミーカがつい3ヶ月前まで見ていた景色だった。 正確には2年近いのだが、実際はそれ以上の感覚があった。 石も草も無く整ったコンクリートの道。 整然と建てられ、並んでいる色とりどりの家々。 目の前を見ると、生まれてからずっと見てきた家もる。 「……私の家…だ」 呟くと同時に、ぎゅっとハインを手を握る力を強めた。 ハインがミーカの顔を見ると、今にも泣きそうな笑みを浮かべている。 よほど嬉しいのだろう。 その様子を見て、ハインは静かに微笑んだ。 「どうやら…成功したようですね」 「はいっ!本当…夢見たいで…っ」 ミーカは心から嬉しそうな笑みを浮かべながら、静かに涙を零した。 慌てて拭ったが、止まる事は無い。 「あ、あれ?なんで……」 「本当に嬉しいのでしょう…。その証拠ですよ」 そっとハインがミーカの涙を拭い、柔らかな微笑を向けた。 僅かに顔を紅く染め、その笑みに答えるようにミーカも笑った。 改めて二人は島から出てきたのだと実感した。 ミーカは、家の事や家周辺の事、大まかな世界観などを、たどたどしくハインに話した。 「本当に…全然違う場所なんですね…」 一通りの話を受け、ハインは感心したように言った。 「最初は色々と戸惑うと思いますけど…本当に、大丈夫ですか?」 涙も止まったミーカが少し不安気に尋ねる。 少し考えるような顔をしてから、ハインは答えた。 「…ミーカさんがいますから、大丈夫です」 そう答えると、わずかに気恥ずかしそうな笑みを浮かべた。 ミーカはつられたように紅くなりながら笑み、家のほうを見る。 「えっと…じゃあ、そろそろ行きましょう」 「えぇ。…でも、僕までそちらの家に行くのは…」 「大丈夫ですよ」 にっこりしながら、ミーカは答えた。 「もう、ハインさんを一人にはさせませんから」 言ってすぐにハインの手を引き、家のほうへ歩き出した。 ハインは少々驚きつつ、付いて行きながら、「有難うございます」と小さく言った。 両親は、ようやく帰ってきたミーカの姿を見てとても驚いた。 怒りよりも先に安堵が出たのかもしれない。涙を見せて喜んでいた。 ハインの姿に気付くと、多少なりと厳しい顔になったが、ミーカから恋人だと紹介され目を点にした。 その後多少なりと話し合いがあったようだが…どうやら二人にとって喜ばしい結果になったとか…。 ここから先の二人の事を語るものはいない。 作り上げていくのは彼らなのだから…。 そう +中+旅は終わった。数々の思い出を残して。 だが、その「思い出」が消える事は無い。ずっと残るだろう。 ――これから進む道の中で、決して果てる事の無い「宝玉」として――
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最後に、島内トーナメントおよびキャラクターランキングを実施します。 それらの詳細は 島内トーナメントは こちら キャラクターランキングは こちら を参照してください。
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