生存 96 日目 天候:晴れ
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単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 1 増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 2 増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 1 増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 1 増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 2 増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 1 増加! (何も食べずとも力が沸いてきます)
キュレス(88) は言った
キュレス「PL)ちょうど書き終わったところでフリーズしました、キュレスPLです。面倒だし思い出せないので適当にエピローグ。書き直したらストーリー変わったよ。」
キュレス「PL)──というか何だこれ。『夕刻の日』ってキャラ、女だったんだ。知らなかったなぁ……はっはっは。」
キュレス「PL)はっはっ……葛藤したあとロマンスして殺し、その後平和に回想。割と精神的にきわどい所です。表現的にもきわどいか?──まぁ、大丈夫でしょう。エロくはない、ちょっとグロイだけだよ。」
キュレス「PL)ではここら辺りで裏設定公開。イグロード・キュレス、愛称キュレス。さて、『キュレス』は果たして姓か名か?」
キュレス「PL)正解は『名』。彼は両親が日本に滞在中生まれた人で、親の意向により姓→名の順番で呼ばれるのであります。だから本当は『キュレス=イグロード』だった筈なのですね。……エピローグ内での事情によって今作った設定です、後付万歳。」
キュレス「PL)どこの人かは考えていないので永遠の謎です、とりあえずアイスランドかフィンランド辺りで。」
キュレス「PL)で、もう夜遅いのでメッセは一度寝てから。……時間あるかな。頑張ります。」
フィーン(472) からメッセージ
フィーン「それでも、今期終盤は、前期や今期初期の頃のような鞭の悲しい立場はかなり向上できたと思います。」
フィーン「鞭ユーザーでよかったなぁと思う、ラスト近く。というか今回でラストですなぁw」
フィーン「ともかく、前期から2期連続密ユーザーとしておつかれでした。」
フィーン「できれば、一度PKとPKKの立場としてガチ勝負したかったですな」
ランス・・・?(504) からメッセージ
ミルワ(551) からメッセージ
ラフィー(1022) からメッセージ
∈(・ω・)∋ だむー(1336) からメッセージ
∈(・ω・)∋ だむー「んでわ、ありがとうございました〜」
アレナ(1586) からメッセージ
アレナ(1586) からメッセージ
リオン(1690) からメッセージ
リオン「自分なりの戦略を立てる前に終了が来たのは残念でありません・・・。」
リオン「短い間でしたが、お付き合いくださってありがとうございました。次期(?)参加予定ですので、また会えたらいいですね。」
リオン「その前に最後のトナメ、がんばります! 最後の晴れ舞台ぐらい、それなりの活躍をしたいものです。」
『追憶』の紫苑(1743) からメッセージ
『追憶』の紫苑「と言うわけで、完成させ次第、ギルドの方で公開します。お暇な時にでも覗きに来てください。」
『追憶』の紫苑「他人(リオン)のエピローグも中途半端。時間がないって・・・時間が・・・orz」
『追憶』の紫苑「イベント以後、お付き合いくださりありがおうございました。もし、来期ゲームで会えたらまたお付き合いください。今までありがとうございましたー。」
魔導流術 を訓練しました。(CP- 21 )
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叫び声が聞こえる 蚰蜒(5) のシャウト! 蚰蜒「まぁ、なんだ、最後まで悪の華にもなれず、 救世主にもなれずに…半端者で悪かったな。」
いこま(10) のシャウト!
黒野(20) のシャウト!
イシュトル(21) のシャウト!
昼寝部由乃(50) のシャウト!
サファリング(52) のシャウト!
激☆蛸愛好家(56) のシャウト!
ロイド(71) のシャウト!
ベリー(74) のシャウト!
キュレス(88) のシャウト!
レイファス(116) のシャウト!
フェリン(134) のシャウト!
ハイン(143) のシャウト!
アーティ(150) のシャウト!
“鬼角”クシラ(159) のシャウト!
蒼悟(172) のシャウト!
アザミ(203) のシャウト!
カイゼル(208) のシャウト!
リーゼントなフル(221) のシャウト!
リーク(225) のシャウト!
スティード(255) のシャウト!
准尉さん(265) のシャウト!
ニャゴ(269) のシャウト!
あど(288) のシャウト!
りんご(306) のシャウト!
アフロなラディ(347) のシャウト!
みかん06(352) のシャウト!
禍を断つ業斧(353) のシャウト!
TiA(403) のシャウト!
一人と一匹で一人前(412) のシャウト!
ゆぅ(415) のシャウト!
ラディア(449) のシャウト!
由布(481) のシャウト!
リィル(492) のシャウト!
ランス・・・?(504) のシャウト!
欧月(549) のシャウト!
ミルワ(551) のシャウト!
Rs(ライズ)(552) のシャウト!
妖精さん(577) のシャウト!
あでんこo(585) のシャウト!
風真(595) のシャウト!
サトム(601) のシャウト!
遙(612) のシャウト!
雪(627) のシャウト!
ピープー(660) のシャウト!
きぃ(702) のシャウト!
シース(718) のシャウト!
ルウ(761) のシャウト!
るんぱ(774) のシャウト!
ウィル(775) のシャウト!
カナデ(796) のシャウト!
ピュセル(805) のシャウト!
Ivy(817) のシャウト!
ハル(819) のシャウト!
テラ(820) のシャウト!
シオン(821) のシャウト!
愛謝(826) のシャウト!
エレニア(838) のシャウト!
ごま(845) のシャウト!
疾風(886) のシャウト!
桂(906) のシャウト!
天神(made羊)(918) のシャウト!
プリム(926) のシャウト!
ラフィー(1022) のシャウト!
しおりん(1034) のシャウト!
歌姫カルラ♪(1040) のシャウト!
ラウラ(1056) のシャウト!
グレイ(1123) のシャウト!
精霊使いノア(1136) のシャウト!
五月野(1160) のシャウト!
キル(1174) のシャウト!
ルピ(1175) のシャウト!
まさじ(1190) のシャウト!
スピナー(1206) のシャウト!
リアラ(1212) のシャウト!
銀(1220) のシャウト!
ちこり(1240) のシャウト!
長老(1270) のシャウト!
いりえ(1288) のシャウト!
セイハ(1307) のシャウト!
エリン(1389) のシャウト!
リヴ(1418) のシャウト!
みーか(1493) のシャウト!
フェリア(1523) のシャウト!
みあん(1525) のシャウト!
ツヴァイ(1532) のシャウト!
棗(1550) のシャウト!
ブゥ@進展美(1555) のシャウト!
かごめん(1573) のシャウト!
ナナイ(1584) のシャウト!
アレナ(1586) のシャウト!
イッシュ(1621) のシャウト!
ものかきさん(1638) のシャウト!
幽(1701) のシャウト!
風鬼(1769) のシャウト!
リン(1813) のシャウト!
野良兎らぴ(1820) のシャウト!
“永遠に咲く花”ジュディス(1849) のシャウト!
フェティ(1925) のシャウト!
ふうちゃん(1993) のシャウト!
オフロなイカちゃん(2013) のシャウト!
『虹』の射手(2014) のシャウト!
呪夢(2053) のシャウト!
リトピン@逆モヒカン(2071) のシャウト!
にゃんぷる(2077) のシャウト!
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創られた幻の島が、強い光を放ちつつ少しずつ消えていきます。 唯一残るのは島の本当の姿、小さな、ひとつの島。 そして貴方は想います、これからの自分の居場所・・・ 俺の愛する女の元 ”想い描いてください、貴方の帰る先を。この島の探索を続けるのならこの島を、そうでないのなら貴方の望む場所を” キュレスは悩む。ここに来たのは、組織の方針に逆らった罰だからだ。その期間は一年。……だが、それはとっくに過ぎてしまっている。迎えが無いということは…… 期間が延長されたか、事情があって迎えにこれないかの、どちらかだ。 前者は初めから除外する。彼らはどんな仕事であれ、完全にこなす事を信条としている。延長なら、連絡が入るはずだ。 以前、こんな噂を耳にしたことがある。曰く、『この島は現在、周りから視認する事が出来ない』──そんな莫迦な。だが、連絡も迎えもない現状を考えると、そうとしか考えられない。それが事実なら、きっと今頃は大捜索隊が組まれていることだろう。キュレスの所属する組織は何より人員を大切にする。優秀な人員が惜しい、という建前と機密保持のため、という本音。だが、身を案じているという事実は変わらないから、それは素直に嬉しい事だ。 同僚達の顔が浮かぶ。──ギャンブル好きな『曇天の空』、殺しの場では鬼神とも呼ばれるくせ、雷に弱いという『霹靂の節』、そして、いつもコンビを組んで仕事をした『夕刻の日』。時に助け、時に助けられ、常に二人三脚で修羅場を超え、二人で修羅場を作り、互いの心音を聴きながら夜を越えた。 ──思えば、最後まで俺の島行きに反対してくれたのは、アイツだったな。 上司の命令書を破り捨てて火をつけ、指導を喰らっても屈せず、『師』が出てきてもなお退かずに俺を引き止め続けた。流石に『師』に逆らう訳にはいかないから、俺はアイツのために島へ向かった。 「帰ってくるまで、待っている」、アイツらしくない言葉を背に受けながら。 ──そうだ、忘れていた…… ……それを忘れて、俺は何をしていた? 上陸してすぐ、気の合った男と組んで装備を整え、無実の人々を襲い、食糧を奪い、武器を奪い防具を奪い装飾を奪いその他あらゆるものを略奪し奪い尽くし血の河のせせらぎを聞き飛び散る肉片を踏み潰し小気味いい感触に喘ぎながら宴を開き── 帰ろう。アイツの元に、帰ろう。 決めた。確かにこの島は魅力的だ、宝玉の件は嘘だったが、それに近いものはあるらしい。それにこの島で様々な人に出会った。惹かれない、と言えば嘘だ。 だが、俺には帰るべき場所がある、帰るべき理由がある。だから、俺は帰る。 瞳を閉じ、思い描く。アイツの家、ドアを開けてすぐにある謎の彫像、通過して部屋に入ったすぐに目に付く赤いソファ。そこに座るアイツの足、太腿、腹、手、胸……開け放しの風になびく髪、その中で輝く、笑顔。 ”皆さん本当に…ありがとうございました―――――” 声が遠くに聞こえた。キュレスが口元を曲げ、笑う。不恰好ではあったが、それは本当に心からの、笑顔だった。 * 雨の日は憂鬱だ。 ……だって、キュレスが去った日も、雨だった。 未練がましい、と自分で思いながら窓を閉める。少し窓を開けていただけで、床にかなりの水滴が飛び散っていた。──本当に、雨は憂鬱だ。 雑巾を取ってきて、床を拭く。……キュレスが去って一年後。迎えに言った者の報告を信じるなら『島が存在しない』。次に捜索に向かった者の言葉を信じるなら『周辺の島にも人が居そうな気配は無い』。今捜索に向かっている者の言葉を信じるなら『キュレスと骨格の似た男の白骨が、海底から見つかった』。 冗談じゃない。身包み剥いで全身を縛り、箱に詰めて砂漠に放置したって、二週間もあれば帰ってくる男だ。何より、そう訓練したのは組織である。その組織が生存を諦めて海底を探したなんて、どうかしている。 信じられる訳ないし、信じるつもりもない。 床を拭き終わって、顔を上げる。机に置いた写真が、目に入った。二人で、プライベートで撮った唯一の写真。何年前のものだろう、顔にはあどけなさが目立っている。写真の隅に書かれた『アイリス=イグロード』とは、若気の至りの典型だ。……しかし、語呂の悪い名前だ。こんな姓が似合うのは、キュレスしかいない。もしこの名前が象徴する事が起きようとも、きっと私はアイリス=スフォルツェンドのままでいよう。 ──もっとも、帰ってくればの話だが。 窓から、空を見る。どこまでも限りなく続く曇った空。ふとギャンブル好きな同僚の男の名が浮かんだが無視する。 この空がもっと暗くなって、それこそ深淵の底にいるかのようになれば、『深淵の闇』であるアイツは帰ってくるだろうか。 そんな、柄にも無いことを考えた。考えて、しまった。呆と、空を見つめ続ける。 ──刹那。部屋が光に満ちた。 はっとして空を見る。相変わらず空は重い。光の入る隙など、望めそうにも無いほど。 ──ならば、今の光は何だったのだろう。 とんとん、と突然ノックの音。それで現実に引き戻される。急いで出ようとして、立ち止まった。 今日は来客の予定はない。仕事もない。緊急の仕事なら、まず電話のコールか白紙のファックスが流れることになっている。確認したが、それもない。 結論として、セールスだと片付けた。元から復讐なんて可能性は考えていない。仕事の場に居合わせたものは全て始末している。噂の根があれば全て潰す。そうやって名前と存在だけが広まっていき、恐れられ忌避される。 玄関に立った。覗き窓から、確認する。──セールスなら、居留守を使おう。単にそう考えて、覗いただけだった。 ──向こうには、全身黒尽くめで、手に持った鞭も黒、というセンスを疑う男が立っていた。 一度目を離し、目薬を点して、もう一度見た。……やはり、黒一色の男が、雨に濡れて立っている。 いざ目の前にすると、信じられなかった。目の前にして、平静を保つ、自信が無かった。 「……いないのか?」 向こうで、声がする。それに応える事も出来ず、アイリスはその場に座り込む。嗚咽を飲み込み、立ち上がろうとして、失敗した。 向こうで、足音がする。足音はゆっくりと、名残惜しそうに遠ざかろうとする。 立ち上がる。今度は失敗しない。……今ここで逃がしたら、もう会えないかも知れない。──直感だ。そこに理屈は無く、理論は無く、正当性もない。ただ、そこには理念だけがあり、それは彼女にとっての普遍妥当性だ。 ドアノブをしっかりと掴み、回す。きぃ、と音を立ててドアは開く。ゆっくりと、部屋の外に出た。 音に気付いて、キュレスが振り向いていた。目線が、ぴたりと合う。 自然、アイリスは駆け出していた。勢いをのせたまま、キュレスにぶつかる。 「……ばか」 呟いていた。格好や体面なんか、考えていなかった。 「……すまない」 「私は……そんな言葉を聴きたいんじゃ……」 胸に顔をうずめる。少し汗臭かったが、構わない。 「……おかえり、キュレス」 顔をうずめたまま、口を動かす。その言葉はどもり、雨音に邪魔されて、よく聞こえない。 「……ただいま、アイリス」 だが言葉は、ちゃんと伝わった。 ──当然だ。直接、胸に叩き込んだのだから。 さんざめく雨音の中、二人の言葉は散在し収斂し、玲瓏に響く。 * 部屋には四人。 豪奢な椅子に座った初老の男、その後ろに控える若いスーツ姿の男、その二人の前に立つスーツの女と、その後ろに控え、アタッシュケースを持った秘書らしき女。 スーツの女が、秘書に軽く手で指示する。秘書の女はすっと前に出、初老の男の前にアタッシュケースを置いた。 「確認するなら、どうぞ」 「──いや、構わんだろう」 初老の男はそう言って、後ろに控える若い男に顎で指示する。若い男はポケットから小箱を取り出すと、アタッシュケースの横に置いた。 「この部屋を出て、右に行き四番目の部屋だ」 スーツの女が小箱を手に取る。それと同時に、若い男はアタッシュケースを持った。スーツの女が秘書の女に小箱を渡すと、すぐに秘書の女は部屋から出て行く。 「──せっかちなものだ」 「時は無限ではなくってよ。それは貴方も御存知でしょう?」 「……ふふ、全くだ」 初老の男が薄く笑う。ゆっくりと立ち上がろうとして── 「嫌あああぁっ!」 ──やめた。ゆっくり、椅子に座りなおす。 部屋に静寂が訪れる。だがそれも一瞬。 唯一の部屋への入り口である、樫製のドア。その真ん中から、黒い鞭が突き出ていた。 ──部屋にいる三人が、それを訝しむかどうかの時の隙。 黒い鞭は残像を残して消えた。数瞬遅れて、樫製の、頑丈さが売りのドアが、ぱらぱらと音をたて、フレーク状になって床に散らばった。 「防犯意識が薄いな。次はチタンで作るべきだ」 「最新の遠隔操作ミサイルの契約交渉会場、ここで合ってるかしら?」 フレークのドアを踏みつけて、男と女、二人が部屋に入ってきた。男の方は全身黒、女の方は全身朱色、という歴然とした差。だが、二人が変わらないのは、全身を同じ色で揃え、マントを羽織り、鞭を持っている、という事。 ──それはつまり。彼らは、ウィップスラッシャーである、という事。 「こんなところに、何の用だ」 初老の男が、声を出す。……だが、その声は震えてしまっている。 「今更何を仰います、ジェラルドさん。貴方が今日ここで、そこにいらっしゃるマリアさんに最新鋭のミサイルを売るって事、有名ですから」 「俺らも是非、混ぜてもらおう。代金は──そうだな、お前らの首だ」 笑いながら、二人は淡々と語る。 「貴様、ふざけるのもいい加減にしろ!」 若い男が、懐から拳銃を取り出す。訓練された、完璧な挙動で、それは黒尽くめの男──キュレスに向けられた。 いや、向けられるはずだった。 流れるように動く銃口がキュレスを捉える遥かに前、既に若い男は、絶命している。 手元から、黒い拳銃が落ちる。だが、若い男は倒れることなく、その場に立ったままだ。 「──解った」 初老の男──ジェラルドが、重々しく口を開く。マリアが驚いたように振り向くが、ジェラルドは気にも留めない。 「『黒き暴風のキュレス』、『血落陽のアイリス』……この場には、もう私達しかいないのだろう? ならば、抵抗するだけ無駄だ……」 ゆっくりと、ジェラルドは手を揚げた。それは誰の目でも理解できる、降伏のサイン。 「賢明な判断ね、嬉しく思うわ。……けれど」 アイリスの語尾、それだけで空気は一瞬にして凍る。 「上から指示が来ているのでな……『皆殺しにしろ』と」 「くそっ!」 マリアが弾かれたように、懐に手を伸ばし拳銃を取り出す。それを合図に、ジェラルドも机の引き出しを素早く引き、中から拳銃を取り出す。 銃声は連結。ジェラルドはキュレスを、マリアはアイリスを、それぞれ狙った。銃声は聞こえた、それは事実だ。弾は発射された、それも事実だ。キュレスは、アイリスは──傷を負っていない。 ──それも、また事実。 「その程度? 期待して損したわ。貴方の庭だから、何か仕掛けでもあるのかと思ったけど」 「どうやら、期待外れだったようだ。つまらんな」 本当につまらなそうに、二人は言う。手に持った鞭が、ゆっくりと動き出した。 斬る、斬る、斬る。ただひたすらに蠢き、這い、飛び跳び、蹂躙。黒と朱の彩り。舞い散る血花。飛び散る血霧。 見惚れるような、それは美しい、殺人。狂気と狂喜の境にある、それは感情。 ──ごとり、ごとり。 床に、ふたつの首が転がる。顔を見る限り、それはジェラルドと、マリアだ。だが、首から下にあるべきものは、この部屋の何処を探しても、ない。あるのは、人肉のフレーク。 「代金、確かに払ったぞ」 フレークがたっぷりかかった小箱を拾い上げ、キュレスとアイリスは、部屋を後にした。 * 今でも時々、島の情景を思い起こす。 平野、砂地、森、山、そして遺跡──。後悔がない、と言えば嘘だ。仕事は、面倒でもある。 だが、俺には仲間がいる。そばに居る人がいる。だから俺は、ここに居る。 空を見上げた。気持ちいい、快晴。……思えば、あの島は快晴が多かった。 「俺は邪魔していただけだ。礼なら他に、言ってくれ」 ありがとう、と言われた時の違和感を消したくって、そんな言葉を口にした。 ──さて。 「ちょっとキュレス、サボってないで次行くわよ。アンタが仕事休んでる間、色々厄介になってるんだから」 面倒事の元凶であり、幸せの元凶でもある女の愚痴を聞きながら、俺は歩き出す。 早く仕事を片付けて、ゆっくり休みたいものだ── 終
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