生存 96 日目 天候:晴れ
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(何も食べずとも力が沸いてきます)
ウィス「(と、冗談は置いといて。結構長かった今期も過ぎてしまえば早いものだねぇ…)」
フレア「
レイファス(116) からメッセージ
レイファス「島も今日で最後みたいだね……楓さんやクーにも色々世話になっちゃったよ、ありがとね」
V「楓ちんエロかった! 最高だった!」
エリス「えーっと……その、皆さんとお話できて楽しかったです……クーさんも、楓さんも、ありがとうございました」
アンニュイ「………」
レイファス「クーとは二回目のお別れかぁ……んま、また会えたんだし、どうせまたどっかで会えるよね、うん」
レイファス「だからやっぱりサヨナラは言わないよ、元気でね、また何時か!」
V「また何時か会おう! 勇敢なる草の戦士達よ!」
レイファス「………」
V「……」
レイファス「あ、居たんだうみにんティマー」
V「居たんだうみにん」
レイファス「……なんて、な……冗談だよ、楽しかったぜ相棒、背中を任せられる相方ってのは久しぶりだったぜ」
V「良く切り裂いてたのにな」
レイファス「うぐ……まあ、それはご愛嬌として! 気も合うし、なんだかんだで気に入ってた、最高の相棒だったよ」
V「でも比較対象が直哉だもんな、誰が来てもマシなんじゃ……」
レイファス「……それはまぁ、置いといてだ」
V「ハッハッハ、冗談だ冗談」
レイファス「また何処かで会える日を信じてるよ、お互い元気で、再会する時は治しとけよ、女装の癖」
V「お前もだ」
レイファス「俺は癖無いっての! ……俺も、味方斬る癖治しとくからさ……さて、そろそろ時間か」
レイファス「……あれだ、何時か何処かの空の下、また会おうな! アーティ」
フェリン(134) からメッセージ
フェリン「それでは来期でまた会いましょう♪(別キャラですが(何)」
エルティス(136) からメッセージ
シオン「……三歩進んで二歩下がる」
シオン「大抵の場合、どうしたいかは分かってる。後は過程をどうかするだけ」
エルティス「とか言ってる間にもう最終回か…… 油断したな」
ルシア「時の流れは速いのよ」
エルティス「置いてかないで下さいよ! ……って何言わせるか」
シオン「何はともあれ、今までお付き合いありがとーございました」
アーティ(150) は言った
空臥「ああ、最後だな」
アーティ「色んなことがあったなぁ……今日でこの島ともお別れ、か」
空臥「…あぁ」
空臥「俺もついさっき途中まで書いてたエピローグとお別れしたところだよ」
アーティ「うわぁ」
空臥「保存はこまめにー!orz」
アーティ「……ダメだこりゃ」
アーティ(150) は言った
アーティ「じゃあ後は……」
空臥「有終の美、だっけ? 飾るかね?」
アーティ「行くか、挨拶」
アーティ(150) は言った
アーティ「…なんかお疲れ様って言い疲れたよ」
空臥「そんなものさ、……終わりたくないなあ」
アーティ「…――まぁ、ね」
空臥「一年半は長いさーね、全く」
アーティ「三ヶ月だって、十分…長いさ」
空臥「………」
アーティ「………」
空臥「それじゃ、まぁ」
アーティ「ラストダンスと、参りましょうかね」
夏乃(388) からメッセージ
夏乃「次期こそクマヘッドさんを斬り殺すんだ!」
夏乃「先に切腹されないように注意。」
ラディア(449) からメッセージ
ラディア「それにしても…かなりあっさり、リトルグレイ倒されてしまいましたわね…ちょっと心残りですわ。」
ラディア「そちらがどうなさるのか存じませんけれど…。私は、去るつもりですわ、この島。夢が叶えられないなら、ここにいるより、違う場所へと移動したほうが、夢が叶いやすいですもの。」
ラディア「闘えて、楽しかったですわ。ありがとう。…ごきげんよう、また、どこかでお会いできたら。」
Rs(ライズ)(552) からメッセージ
Rs(ライズ)「よし!! ではこの熱いお茶を頭からかぶるぅぎぃゃぁちー、」
Rs(ライズ)「最大限に脳を使うんだ!壊すんだ!そして華々しく最後に散るんだ!!」
Rs(ライズ)「でも、まだメッセしか打ってないことはナイショですー(ぇ」
Rs(ライズ)「…なんかいつまでもこんなことしていたいような気さえするのです、終わってしまうのは感慨深い…、」
Rs(ライズ)「フランクなメッセがいい感じでした、長い間ありがとうございましたっ!!」
竜斗(771) からメッセージ
竜斗「っと、最後だぁね、またどこかで〜(笑」
エレニア(838) からメッセージ
エレニア「最後の最後までアーティさんやクーさんの晴れ姿を見れなかったことを思うと…!」
エレニア「せめてクーさん着ちゃいましょうよ、チョバムアーマー位っ!!」
エレニア「もうフルアーマーですよっ!RX-79 NT1ですよっ!!(何」
エレニア「嗚呼、神は何て残酷なのか…!」
エレニア「今回で最終回じゃなければ脱衣位には持っていけたでしょうに…。」
エレニア「もう、哀しくて涙で前が見れないです、ええ。」
エレニア「…え?」
エレニア「メ、メグスリナンカツカッテナイデスッテ、エエ。」
エレニア「ソ、ソンナツカイフルシタネタヲツカウワケナイジャナイデスカ。(カクカク」
エレニア「…ってな感じで、今までお相手ありがとうございました。(マテ」
エレニア「これからも他所のゲームとかでお相手よろしくです。」
エレニア「臍だし搾り出し(?)な方とか色々いらっしゃるでしょうので。」
エレニア「これからも宜しくお願いいたしますね。」
エレニア「ふふり。」
蓮華(850) からメッセージ
蓮華「…ネタ人生ー…」
蓮華「宇宙人げきたーい。MMRよりも凄いかも、僕ら(ぇ」
蓮華「それじゃ、長い間話し相手になってくれてありがと。また何処かで、会おうね」
しおりん(1034) からメッセージ
しおりん「ん??」
しおりん「その手に持ってるモノは何??」
しおりん「真珠じゃない・・・・どうしたのよ」
しおりん「なに・・・そこで拾った??」
しおりん「しょうがないなぁ・・・それで許してあげる」
ユリア(1090) からメッセージ
サリア「……クーさんは欲張りフェアリー……っとφ( ..」
サリア「一応うみにんさん達、さようなら。」
サリア「弄りがいが有ってとても楽しかったですよ。」
みあん(1525) からメッセージ
ナナイ(1584) からメッセージ
“永遠に咲く花”ジュディス(1849) からメッセージ
“永遠に咲く花”ジュディス「ずっと見てたのに終盤まで話し掛けなくてごめんなさいw でも楽しかったよー!いろいろと…」
“永遠に咲く花”ジュディス「私も最初は純粋な萌えキャラを目指していた…って言っても今では誰も信じてくれません。」
“永遠に咲く花”ジュディス「永遠の別れって気がしないのは何故?w ではまた会いましょう!バイバイ!!」
フェティ(1925) からメッセージ
フェティ「つまりこっそりと破棄した企画が(ぁ それは置いといて、お疲れ様なのだー」
カトレア(690) に ギフト3000 を渡しました。 |
叫び声が聞こえる 蚰蜒(5) のシャウト! 蚰蜒「まぁ、なんだ、最後まで悪の華にもなれず、 救世主にもなれずに…半端者で悪かったな。」
いこま(10) のシャウト!
黒野(20) のシャウト!
イシュトル(21) のシャウト!
昼寝部由乃(50) のシャウト!
サファリング(52) のシャウト!
激☆蛸愛好家(56) のシャウト!
ロイド(71) のシャウト!
ベリー(74) のシャウト!
キュレス(88) のシャウト!
レイファス(116) のシャウト!
フェリン(134) のシャウト!
ハイン(143) のシャウト!
アーティ(150) のシャウト!
“鬼角”クシラ(159) のシャウト!
蒼悟(172) のシャウト!
アザミ(203) のシャウト!
カイゼル(208) のシャウト!
リーゼントなフル(221) のシャウト!
リーク(225) のシャウト!
スティード(255) のシャウト!
准尉さん(265) のシャウト!
ニャゴ(269) のシャウト!
あど(288) のシャウト!
りんご(306) のシャウト!
アフロなラディ(347) のシャウト!
みかん06(352) のシャウト!
禍を断つ業斧(353) のシャウト!
TiA(403) のシャウト!
一人と一匹で一人前(412) のシャウト!
ゆぅ(415) のシャウト!
ラディア(449) のシャウト!
由布(481) のシャウト!
リィル(492) のシャウト!
ランス・・・?(504) のシャウト!
欧月(549) のシャウト!
ミルワ(551) のシャウト!
Rs(ライズ)(552) のシャウト!
妖精さん(577) のシャウト!
あでんこo(585) のシャウト!
風真(595) のシャウト!
サトム(601) のシャウト!
遙(612) のシャウト!
雪(627) のシャウト!
ピープー(660) のシャウト!
きぃ(702) のシャウト!
シース(718) のシャウト!
ルウ(761) のシャウト!
るんぱ(774) のシャウト!
ウィル(775) のシャウト!
カナデ(796) のシャウト!
ピュセル(805) のシャウト!
Ivy(817) のシャウト!
ハル(819) のシャウト!
テラ(820) のシャウト!
シオン(821) のシャウト!
愛謝(826) のシャウト!
エレニア(838) のシャウト!
ごま(845) のシャウト!
疾風(886) のシャウト!
桂(906) のシャウト!
天神(made羊)(918) のシャウト!
プリム(926) のシャウト!
ラフィー(1022) のシャウト!
しおりん(1034) のシャウト!
歌姫カルラ♪(1040) のシャウト!
ラウラ(1056) のシャウト!
グレイ(1123) のシャウト!
精霊使いノア(1136) のシャウト!
五月野(1160) のシャウト!
キル(1174) のシャウト!
ルピ(1175) のシャウト!
まさじ(1190) のシャウト!
スピナー(1206) のシャウト!
リアラ(1212) のシャウト!
銀(1220) のシャウト!
ちこり(1240) のシャウト!
長老(1270) のシャウト!
いりえ(1288) のシャウト!
セイハ(1307) のシャウト!
エリン(1389) のシャウト!
リヴ(1418) のシャウト!
みーか(1493) のシャウト!
フェリア(1523) のシャウト!
みあん(1525) のシャウト!
ツヴァイ(1532) のシャウト!
棗(1550) のシャウト!
ブゥ@進展美(1555) のシャウト!
かごめん(1573) のシャウト!
ナナイ(1584) のシャウト!
アレナ(1586) のシャウト!
イッシュ(1621) のシャウト!
ものかきさん(1638) のシャウト!
幽(1701) のシャウト!
風鬼(1769) のシャウト!
リン(1813) のシャウト!
野良兎らぴ(1820) のシャウト!
“永遠に咲く花”ジュディス(1849) のシャウト!
フェティ(1925) のシャウト!
ふうちゃん(1993) のシャウト!
オフロなイカちゃん(2013) のシャウト!
『虹』の射手(2014) のシャウト!
呪夢(2053) のシャウト!
リトピン@逆モヒカン(2071) のシャウト!
にゃんぷる(2077) のシャウト!
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創られた幻の島が、強い光を放ちつつ少しずつ消えていきます。 唯一残るのは島の本当の姿、小さな、ひとつの島。 そして貴方は想います、これからの自分の居場所・・・ 魔法都市クレスタ 音が、止まる。 あの巨大なバケモノも、 紅い星たちも、 紅い空も――消えていく。 後に残ったのは、元の綺麗な星空と――先程まで戦っていた、人々と。 ワケもわからないうちに、 身体が暖かい光に包まれ――――― * * * * * * * * * 気がつくと其処は、静かな砂浜。 辺りを見回す。…随分な大所帯だ。 …どうやら孤島の面子、全員まとめて此処に連れてこられたらしい。 ……まだ、何かあるのか。 先のバケモノの例もある。 無いとは言い切れないけれど――。 ”災いは消滅しました・・・・・本当にありがとうございます。” 何処からか。 声が聞こえる。 …例の光の輪が出てきたときの――あの声か。 災いは、消滅した。 ……つまり、俺たちは…勝った、のか。 ”しかしもう余力も僅か――…” がくん、と。 唐突に、視界が揺れる。 聞こえている声も、遠く。 ”…―……島…徐々…――して…” 視界は暗く、暗く。 軋んだ身体と、冷たい地面の感触。 勝利を喜ぶ歓声と、終焉を告げる”島”の声。 全てが遠のく感覚と共に、俺の意識は暗転した。 * * * * * * * * * アーティ「………」 アーティ「……あれ…?」 降り注ぐ陽光。 輝く星も、夜空も。 今はもう、見えない。 アーティ「……おかしいな、あの後確か――」 ?「…気がついた?」 静かな声と共に見下ろすのは蒼いビニール―― アーティ「ってうわぁっ!?」 楓「…相変わらず失礼ね…」 アーティ「相変わらず寝起きの心臓には悪いってば……って。……えーと?」 楓「……ワケわかんないって顔ね?」 アーティ「…そりゃもう欠片もわかりませんがな」 楓「気絶してたんですものね……仕方ないか」 アーティ「気絶!? ……いてて」 楓「もう少し寝てる。無理して起きたって良いこと無いわよ」 楓「チカラの使いすぎ、だそうよ。……最後戦ってすらいないくせに、へタレが無理するから…だって」 アーティ「へタレは余計だっての…っ……。で、さ……何がどうなったのやら」 楓「…どこから説明すればいい?」 アーティ「……できれば全部」 楓「……はいはい」 楓は語る。 島を巡る戦いは終わったこと。 宝玉も、エージェントも、『災い』を乗り越える為に仕組まれたものだったこと。 そして――その役割も、あの夜で終わったこと。 楓「…そんなわけで……この島に残るか、行きたい場所へ飛ばしてもらうか。選べ……って」 アーティ「…随分急な話だなぁ……大忙しだ」 楓「そうね……でも、もう行き先を決めた人や……この島での探索を始めてる人だって、いるわ」 楓「だから……さっさと決めないとね、身の振り方」 アーティ「……と言われても…最初から決まってるんだけど、ね」 アーティ「その為に此処で生きてきたんだし……俺は帰るよ、故郷にさ」 アーティ「…少し……いや、かなり…名残惜しいものは、あるけどね」 ぽつり、ぽつりと。 呟く。 島での暮らしを惜しむように、懐かしむように。 少女はただ黙って、聞いている。 アーティ「…って……膝枕されながらじゃカッコつかないなぁ…」 楓「…別に照れるほどの事じゃないでしょ。……地べたの方が良かったかしら」 アーティ「いや照れるとかじゃなくて寧ろビニールの威圧感が……いてっ」 楓「口は災いの元……ってね」 楓「…そういえば、言ってなかったかな。…私が顔を隠してる理由」 アーティ「…そういや聞いてないなぁ。……『制約』だっけ?」 楓「…ん。それだけ言ったかな」 楓「私も糸目から聞いた話だから…現実味、無いのだけど」 アーティ「…ダメじゃん」 楓「黙って聞く。……私と、貴方とクー。違いは…何か、判る?」 アーティ「………さぁ…?」 楓「…真面目に考えてる? ……名前の…感じ。ちょっと違うでしょ?」 アーティ「…そういえば」 楓「名前が先か苗字が先か。…これだけじゃ何とも言えないけど……まぁ、例ね」 楓「私と貴方たちだと……文字通り『世界』が違うのよ」 楓「沢山の『世界』が集まってるこの島じゃ、説得力ないけど…ね」 アーティ「………」 楓「嘘臭い、って顔、してる」 アーティ「…いや、そりゃ、まぁ……」 楓「信じろって方が無理よね。…私も半信半疑」 楓「幻想と幻実。どちらも幻なれど、其れらは表裏一体、なの」 楓「本来なら互いに干渉することは有り得ない。……極稀に例外が発生するけれど、彼らは彼らで――干渉した世界に取り込まれてしまう」 アーティ「……」 楓「アーティとクーは幻想側、私は幻実側の人間」 楓「……顔を隠してたのは、取り込まれないための防護措置……らしいわ」 アーティ「…あれ? じゃあ俺たちはなんで…」 楓「………」 楓「…基本的に…存在が弱いものが強いものに取り込まれるの。弱肉強食、ね」 楓「……私は、此処に来る少し前に死に掛けたから、存在が弱ってるの。……対して、貴方は天使とのハーフだし…クーは生きる意欲に溢れてる」 楓「勝ち目は……無いのよ。ただでさえ二対一、だしね?」 アーティ「……ややこしいなあ」 楓「うん、とっても」 楓「それに蒸れてイヤになるのよ、コレ…っと」 アーティ「って言ってる傍から取ってどうすんだよ!?」 楓「…ふふ、少しくらいなら大丈夫よ」 楓「貴方が帰るにしても残るにしても、私は此処でお別れだから……最後まで被り物の印象じゃ、厭だと思わない?」 アーティ「…今でも十分被り物の印象が…って痛ぇッ」 楓「一言多い癖は治した方が良いわ?」 アーティ「…善処はするけど」 アーティ「………」 楓「…何?」 アーティ「…ぁー、いや…」 アーティ「案外、フツーの顔してたんだな……って、思って」 楓「…馬鹿」 初めて見た、彼女の顔は。 何処か泣きそうな、笑顔だった。 * * * * * * * * * クー「ってあーっ! いたいたーっ……うわ、しかもヒザマクラ。へタレだーっ」 アーティ「へタレ言うなってか関係無っ!? ……いててて」 楓「…起きちゃダメって言ってるのに」 空「ま、そのままでもいいサ。面白いし」 アーティ「ってか仕組んだのお前だろッ……あいたたた」 空「手屁!」 空「ま、それはそうと。結論は出たかい? …つっても、暫く前から聞いてる気もするから再確認だけどさ」 アーティ「ぁー……うん」 アーティ「此処での生活は楽しかったし…この島で知り合った人たちとか…正直、名残惜しいし寂しいけど…」 アーティ「……俺は、帰るよ。まだやる事、向こうに残してきちゃったからさ」 空「ん、了解さ……その意志、汲み取ったよ」 アーティ「…そういえば……皆はどうするのさ?」 空「んー…島の宅配サービスは正規で島に居る人だけだろうからなぁ……ま、責任持って俺が送り届けるよ」 空「クーだけはちょっと諸事情で故郷ってワケにはいかないんだけど…何とかするさ」 クー「実は追われる身なのだーっ……あはは」 アーティ「……ま、二人とも何かしら事情が有って此処にいることくらいはわかるけどさ」 アーティ「…それに引き換え最後までお前は謎のままでしたね」 空「謎多き男と呼びたまへ」 アーティ「バーカ」 空「…さて……実はあんまり時間もないのさ、誰かさんが昼まで寝てたからね!」 アーティ「悪かったなチクショウ」 空「……さっき楓から聞いたと思うけど、違う世界からの干渉は極力抑えたい。この島でレイファスに作ってもらった剣とか防具とか…悪いけど、捨ててもらうよ」 空「思い出の品を捨てさせるのは心苦しいけど……悪いね」 アーティ「まぁ……なんとなくは解ってたけど」 空「…後は……草ともここでお別れだね、連れていかせるわけにはいかない」 ザッツ草「………」 イッツ草「………」 アーティ「そ、か」 アーティ「……今までお疲れ、楽しかったぜ」 草たちの葉に、触れる。 度重なる戦闘でもうボロボロだけれど。 それでも最後まで俺を護ってくれたこいつ等に、精一杯の感謝を込めて。 アーティ「………」 アーティ「いつか、さ」 アーティ「いつか、時と場所と機会があったら」 アーティ「……また、この面子で…騒ぎたいよな」 空「難しい注文だなぁ…」 アーティ「解ってるよ、言ってみただけさ」 空「期待しないで待っとけ」 アーティ「そうするよ」 皮肉に笑みを返す。 糸目の表情は、相変わらず読めなかったけれど。 空「さて、そろそろ準備はいいかな」 楓「…ちょっと待って」 空「…今日は良く喋るなあ」 クー「あたしゼンゼン喋ってないーっ…」 楓「五月蝿いわよ……っと。アーティ?」 アーティ「お…?」 何かを、投げ渡される。 危うく取り落としそうになった其れは……緑色に輝く石の欠片。 空「ってお前ッ、干渉防ぎたいって言ってる傍からっ!? っていうか割るなよ魂魄晶!」 アーティ「…なんだこれ?」 楓「それ、あげるわ」 楓「欠片じゃ大した効力は無いでしょうけど……また会えるって『希望』を込めて、ね」 アーティ「……」 アーティ「サンキュ」 楓「どういたしまして」 アーティ「…って……干渉云々って大丈夫なのかな?」 空「……もういいよ、何でも大目に見てやるさ」 空「………」 ぱちんっ。 指を鳴らす音。 手の中の欠片は、指輪となって其処に在った。 空「……ちょっとした餞別って奴さ、そっちの方が失くし辛いし干渉力も抑えられるし…ああもう! 滅茶苦茶!」 アーティ「…ん、大事に着けとくよ」 クー「あー、ズルイー…あたしも欲しいっ」 楓「はい」 空「だから割るなってば!?」 空「…さて、と。今度こそ準備、いいよな?」 アーティ「…ぁ、ちょっと待った」 空「今度は何!?」 アーティ「いやさ…草なんだけど……」 空「だから連れて行くのはダメだって――」 アーティ「いや、そうじゃなくてさ。…最後まで適当な名前だったから、さ……せめて、マトモな名前、つけてやりたいかな、なんて」 空「………」 空「……もう好きにしてくれ」 アーティ「あっはは、サンキュ…クーと楓も考えるの手伝ってくれよ」 クー「まっかせてーっ」 楓「ん、了解」 我ながら時間を引き延ばそうとしているのが見え見えだけれど。 それでも、まだ足りないから。 時間は幾等有っても、足りないから。 アーティ「そうだなぁ……やっぱり簡単な決め方だけど、お前の名前は――…」 * * * * * * * * * …暖かな風が吹く。 この島と、此処を駆け抜けた人々の…行く末を祝福するように。 「…やっと行ったか」 糸目の男は呻く。 その表情は、いつもの無表情。 「まったくダレのせーだかっ」 「お前らのせいだよ!? 想定外もいいトコだっ、特に楓っ、魂割るなっ!」 「…良いじゃない、ちょっとくらい」 「いいわけあるかッ!?」 「………」 「それはそうと、良かったのかね? ホントはお前…幻想側に取り込まれるつもりで来てたんだろ?」 「……まぁ、ね」 「…待つだけなのは……辛いもの」 「………でも……やっぱりもう少しだけ、待ってみようかな、って」 「『希望』は…まだ沢山あるから」 「どっかの誰かさんが少々叩き割りやがりましたがね」 「……まだ沢山あるから」 「えっへへー……みんなで持ってると、なんかキズナって感じっ」 「………」 「…絆……かぁ」 「……俺もちょっとだけ貰おうかな?」 「駄目」 「アイタァ!」 「…何にせよ、楽しく騒がしい三ヶ月間だったわな」 「ホントにねー……終わっちゃうのが、ウソみたい…」 「……終わりはいつも唐突に、よ」 暖かな春の風。 祝福の風に乗せて運ばれる、桜色の花弁。 「桜吹雪と来たか……なんともアイツらしい演出ですこと」 「キレイー…」 「門出にはピッタリ、よね」 吹き荒れる桜の海。 暫し見惚れて。 「…うし、俺たちも帰りますか」 「りょーかーいっ」 「…ん、解ったわ」 ――振り返らない。 離れていく島を、振り返る者は無い。 思い出と、絆は、全部心に詰めたから。 孤島に刺さった蒼い剣だけが、――彼らが其処に居た証。 * * * * * * * * * 「アーティさーんっ」 ドンドンと、ドアを叩く音。 「いないんですかーっ」 ドンドンドンッ。 「いないと叩き開けちゃいますよーっ」 ドンドンガンッ。 「どうせウチの店赤字なんですからーっ、ドアの一枚くらい怖くないんですからねーっ」 ガンガンガンガンッ! 「…ってストーップ! シャレになってないよ!?」 流石にドアを開ける。 目の前に居るのは小柄な少女。…だが、ドアくらいなら割と冗談じゃなくブチ破るから怖い。 「…なんだ起きてたんですか。だったら少しは手伝ってくださいよっ、赤字なんですから本当は下宿させるのもちょっと厳しくて…」 「……いやそれはお前が店の品物ドジって壊す所為…」 「シャラップです! 昨日を見ちゃいけませんっ、明日を見ましょう明日をっ!」 「全力で誤魔化したな」 「シャラップですーっ!」 振り上げられる拳を割と全力で避けながら、苦笑する。 帰ってきたんだ、と実感できて……これはこれで、悪くない。 「…って…そういえば」 「アーティさん宛に荷物が届いてましたよ、……なんだか此処らへんじゃ、見ない包みでしたけど…」 差し出される荷物を受け取り、宛名を確認。 ……ゆ、ゆうパック…って? 「『親愛なるマイサンへ』…って書いてありますけど。……アーティさん、孤児でしたよね確か」 「……ぁー…」 一瞬で誰か解った。 つくづく変なことが好きというか、何て言うか。 「…とりあえず、着替えたら手伝うよ、うん。今日は仕事も入って無いし…」 「……なるべく早くーっ」 「へいへい」 部屋に戻り、荷物の封を開ける。 割と大き目の荷物。 「……一体何………げ」 其処から出てきたものは。 蒼くて、 ヒラヒラな、 見慣れた衣装。 「……………」 ヒラリと、紙片が舞う。 「…『マジカルナースお届けー! ちゃんと祝福も施しておいたから安心だね! 何時でも着れるように――』」 グシャッ。 紙片を握り潰した。 「…あ、あのアホ…!」 頭痛がしてきた。 わざわざ手間かけてこんなモン送りつけてこないでも――… 「…あれ?」 紙片は、もう一枚ある。 いや、どちらかと言えば……包み紙か。 慎重に、封を開ける。 出てきたのは、やっぱり手紙。 『ハローマイサンよ』 『……冗談。コッチがメインだから安心してよね』 『元気でやってるかしら、多分元気でやってるのでしょうけど』 『………一つ、渡し忘れたものが、あって』 『また糸目に無理言って送らせてもらっちゃった』 …相変わらず人使い荒い奴だなぁ、と苦笑して、読み進め。 『…ホントは、こういうの送るのもあんまり良くないんだけれど…』 『………もうこの際ヤケクソですって』 ふと気付く。 手紙のほかに、何か。 さっきの包み紙に、挟まってる。 『ちゃんと、皆に届くよう手配するってさ』 『あの三ヶ月は夢じゃない、って証明に』 『ちょっと、写りは悪いけど……』 取り出された、ものは。 『それじゃあ、用はそれだけ』 『――お元気で。…またね。 夕凪 楓』 ――少しだけピントのずれた、俺たちの思い出。 ――Colors-[OUT]- -THE END- * * * * * * * * * アーティ「ってなわけで…っと」 空「お疲れ様でしたー!」 アーティ「お疲れ様ー……97日かぁ、随分長い期間島生活してたんだなぁ…」 空「俺らからだと一年半とか二年とかだったりするのよね!」 アーティ「うわぁ」 空「流石に初めてだよ、こうまで長く続いてこうまでのめり込んだゲームは、さ」 空「もう駄目だ、終わりに未だに半信半疑!」 アーティ「それもどうかと思うけど…」 アーティ「まぁ……楽しかったか、な」 空「イェア! もう何ていうか関わった全ての人に大感謝ッ…また何処かで、ってか多分次期栗鼠ゲーでッ!」 アーティ「皆本当にお疲れ様、さ……ありがとう、また、何処かでっ!」
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最後に、島内トーナメントおよびキャラクターランキングを実施します。 それらの詳細は 島内トーナメントは こちら キャラクターランキングは こちら を参照してください。
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