生存 41 日目 天候:晴れ
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単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 2 増加! 訓練による魔力成長量 が永続的に増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 2 増加! 単細胞脱出御守り を使用した! 魔力 が永続的に 1 増加! 【食料消費】 料理判定に失敗… 食料80 を消費しました。
【食料消費】 PetNo.1 のっくん
レス「ボクね、えへへ。こんな事言うの恥ずかしいですけど、エルヴェさんが相方さんで良かったです!嬉しかったです!」
レス「だから…ずびーっ(裏の方でチーンっ)(涙こらえる)」
レス「また、相方してくださいね!ボク、足引っ張りたい放題ですけど!(ぁ)この何十日間…楽しかったですよ!(ぎゅうっ)」
レス「ミルキーDXぬいぐるみ大事にしてくださいね(爆)」
メフィ(230) からメッセージ
メフィ「あら、容姿が全く乱れないのは仕様ですよ。俺が汚れて醜い姿をしているところが想像出来ませんでしょう?想像出来たとしても、しちゃイヤですからね?」
メフィ「それにしても今日でお別れ、ですね。俺は1ヶ月と少ししか滞在していませんでしたが、長いような短いような…。食事は好き嫌いせずに摂って、しっかり鍛えるんですよ?お会いする事があった時に、そのままでしたらガックリしちゃいますからね。」
シキ(566) からメッセージ
シキ「ってゆか……(声を潜めたまま)――――マジでネーミングセンス、最悪だ。(真顔で、相手に人差し指を突きつけながら断言。そりゃあもう断言。)」
シキ「あははははははは。(話題が自分に及べばめっちゃ爽やかに笑って) まあ、次回で最後だから呼ぶ機会もないけどな!(してやったり。もしくは、ラッキー★ 内心で拳を握りつつ気楽にそう応えたのでありました。まる。)」
プリム(926) からメッセージ
プリム「其れじゃあ──ばいばいっ!」
むっくん(1096) からメッセージ
むっくん「ほら!!みてみてー(ゴージャスフルーツパイらしい)コレ食べて元気出せよ!!あ、元気はあるのか。とにもかくにも、お世話の気持ちもこめてな。ホント、今まで色々ありがとな!!」
イトウ(1441) からメッセージ
雪兎たん(1870) からメッセージ
雪兎たん「エルヴェ君も有難うね♪君のラプンツェルは最高に可愛かったよv(言うだけ言って逃走)」
レミリア(2088) からメッセージ
レミリア「豹さんに、おなまえつけてあげたから
レミリア「でも、エルくんの姿、なんだか、姿がうすくなってきているみたいなの。
魔力 を 33 上昇させました。(CP- 46 ) |
叫び声が聞こえる Sui(80) のシャウト! Sui「お疲れ様でシタv」
レス(92) のシャウト!
ヴァル(94) のシャウト!
メイ(139) のシャウト!
リキ(175) のシャウト!
白夜(199) のシャウト!
アイ(202) のシャウト!
エルヴェ(276) のシャウト!
ペロ(357) のシャウト!
クリフ(366) のシャウト!
ι│ι│τ(432) のシャウト!
零華(450) のシャウト!
アフロなアフロなアフロなしま(520) のシャウト!
ハルゼイ&アッシュ(第7213装甲戦闘工兵小隊コンビ)(659) のシャウト!
ディー(669) のシャウト!
せぇな(* ̄▽ ̄) +(671) のシャウト!
ゼル(794) のシャウト!
しるふぃ〜(810) のシャウト!
フィリア(882) のシャウト!
陽気な外交官(915) のシャウト!
アリス(944) のシャウト!
天災姉妹『妹』(980) のシャウト!
かぶげ(1005) のシャウト!
アルバータ(1145) のシャウト!
U'night=Wishstar(1180) のシャウト!
特派員S(1393) のシャウト!
てぃあらん(1527) のシャウト!
ローグ(1633) のシャウト!
リオン(1690) のシャウト!
『疾風』の蒼雅(1696) のシャウト!
『追憶』の紫苑(1743) のシャウト!
やまねこ(1759) のシャウト!
ケイ(1766) のシャウト!
けろん(1856) のシャウト!
ニャンコなうるにゃん(1997) のシャウト!
良牙(2022) のシャウト!
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創られた幻の島が、強い光を放ちつつ少しずつ消えていきます。 唯一残るのは島の本当の姿、小さな、ひとつの島。 そして貴方は想います、これからの自分の居場所・・・ 月夜の孤島から、深き森へ ざらり、とした荒野の風。 それは、少し前に起こり始めた崩壊から。 それより前には、森と草原の広がっていた筈の地で―― 「…帰る場所、ね…」 小さく呟くと、枯れ果てて倒壊寸前の木に凭れかかり、腕を組んだ。 帰る場所。 無い訳ではないし、永遠に此処に留まるわけにも、当然、いかないわけだが―― でも、まだ短すぎた。 此処に来たから会えた存在に、別れを告げて「帰る」には。 ――短すぎる。 それに… ざらり。 砂を孕んだその風に晒される、自分の姿。 色調の淡い金の髪から、深紅の蝙蝠の翼に変質していた筈の毛先は、既にすっかり解け、只の長すぎる金髪になってしまっている。 見下ろした両の手は、元々あまり血色良いとは言えない肌色が、すっかり色を失って――灰のようで。 ローブを目深く被っていても、そろそろ相棒のレスあたりは感づく頃合いだろう。心配をかけたくない、というか…心配させるのも癪なものはあるが、無言で消えてしまうほうが余程、酷いか。 長い睫毛に彩られた、伏せた瞳も――濃い紫から徐々に、彩度を落としている。 もう、時間は無い。けれど―― 「帰る場所。…丁度良いタイミングなのかもしれないな。 …ちょっと、癪だけど。」 凭れていた木から身体を離す。妙にその動きが気だるくて。 そして、離れた数秒後、其処に辛うじて立っていたその木が、ミシミシと倒壊し―― *** 「やーほぅ、また会いに来てやったゼ★」 魔力で編まれた蝙蝠傘で、メリーポピンズよろしく宙に浮きながら、その下を歩く者に軽快に声をかける。 下を歩いていたのは、割と最近に出会った、神父姿の旅人。黒髪のエルフ少年が、「うげっ」と言わんばかりにありありと顔を顰めるのを尻目に、ヒョイとその前に飛び降りた。 さして出会って長いわけでもなし、目深に身を隠している今の時刻なら、自分の姿が何処か変調をきたしていることにも気づかれまい。 にたり、と意地の悪い笑みを浮かべ、蝙蝠傘を畳み。――ふと見たら、相手のほうの顔色が宜しくない気がする。…むしろ、 「…ナニ? そのカッコ。 …えーと。もしかして僕、超絶・致命的カン違いしてたのかな? 実はオンナでした、とか言っても今更信じたくねーけど」 小首を傾げてそう呟く。前に見たときは、確かに神父服、だったような…気がするのだが。 今の相手の格好は、どう見ても。 「しすたー…っていうか、カミサマのオシエって奴は、女装も推奨してたりするの? …でも最近レスの奴も唐突にスカートはいてたりしたし。 もしかして最近の流行?」 だとしても自分はしたくないけど。そんなことを呟いて。 うがー!と頭を抱えて反論してくるのを見事に聞き流しつつ――ぴた、と指先を向ける。反射的に一度、言葉が途切れた相手に―― 「なーぁ、シキ。 アンタさあ。ホンキで僕のコト、狩りたいならさ?」 (今がチャンスだけど?)と、思わず本当のことを口走りそうになるのを堪え――に、と笑みの表情を貼り付ける。 ばさり、と小さな蝙蝠の群れを呼び出し、其処に腰掛けると――ふぁ、と空に浮かび上がり。 「此処が崩壊してもさ。――また、どっかで会おうな★」 に。僅かに尖った犬歯を見せて、サムズアップ。 これで、まず一人に挨拶は終わり。 きっと彼には自分の行動は、いつもながらに意味不明だろうけれど。 *** 「…だ、だいじょうぶ…?」 少女のもとに行ったとき、思わず口に出た第一声は其れだった。 自分も大概な状態ではあるが、少なくとも生活的にはどこもおかしなことにはなっていない。 けれど―― さすがに、崩壊が始まってから島に踏み入れた者には、今の此処の環境は、あまりにも、苛酷なのかもしれない。 ピンクの印象が強い、エルフの少女。 溌剌とした印象が強かったはずのその少女に駆け寄り、その細い腕を支える。以前の、緑溢れる島だった頃なら――そこらでいくらでも、彼女の餓えをしのぐために役立つようなものが、手に入っただろうが… 「もう、此処の島は崩壊する、んだって。 ラルリ、夜、謎の声が聞こえただろ?…きっと、緑が多くて餓える心配もナイような場所を思い描けば――」 其処に転移させて貰えるだろう。そう言って、―― それから、か細い少女の手を取り、一度だけぎゅっと、握手のように握り締めた。 不死者である自分の手では、冷たい、生者の温もりの無い感触しか、相手には伝わらないだろうけれど―― 多分、もう二度と会えないだろう少女を、確かに記憶に留め置くために。 *** 温泉。少し前までは、外の崩壊を尻目に其処でのんびりしていたものだが。 様々な種族の者でごった返す此処も、もうすぐ消滅するのだろうか。 目当ての人物を探して彷徨う目に、小さな2人組の少女の姿を映し、にぱりと笑顔を浮かべて手を振る。 「…ていうか、片方沈んでるのは気のせい?」 水色の髪の小さな少女は、すっかりのぼせてしまったのだろうか。 目を回している少女を無理に叩き起こすのもどうかと思うので、寝かせておくことにする。 申し訳程度に、そのおでこに、ヒエピタ並みに冷たい自分の手をぴとりと乗せつつ、もう一人のドワーフの少女のほうに笑顔を向けた。 「イトウたん、新しい蝙蝠羽、愛用してるよ。いつもながらイイ腕してんね。 …ところでさ。」 一度、其処で言葉を区切る。彼女もきっと、あの夜の謎の声を聞いている、だろう。 「イトウたんは――どうする? キミなら、こんだけウデ上げたんだから、おうちに戻っても一人前認定!でやっていけそーだけど」 お世辞では無く、本心から思うから――だから尚更にサラリと、何でもない事のようにそう言って。おどおどする少女の頭に、ぽみ、と手を乗せる。 「謙遜しなくっても、もっと胸張ってもイイと思うよ? …僕は…まあ、帰るというかなんというか。」 ごにょ、と言葉を濁してから。 「ナリユキマカセってヤツだよ。まぁ、また会えるといいよね。 みんなバラバラの場所に帰るんだろーから、よっぽど長生きしないと難しいかな? でもさ、皆が帰った先でも元気だったら、それでイイと思わない?」 あえて、世間話の続きのような気軽さでそう続けて―― *** 少女らと別れた後に、まだ少年は温泉を彷徨っていた。 全く、同じ地点に居るはずなのに――律儀というかナンというか。 人が多いことも相まって、かなりの時間をかけ――ようやく目的の人物を見つけ、心底安堵したように息を吐く。 …自分がノボセる前に会えて、本当に良かった、と内心に呟いて。 「誠一郎サーン! イトウたん達と一緒かと思ったら…やっぱ気にしてンの? おんなのこたちをお風呂に入るのはー、ってさあ。」 笑って、うりうり、と肘で青年の脇を軽く小突く。 生真面目な彼らしいといえばらしいのだが…混浴なんだし女の子のほうもちゃんとそれなりの格好をしている筈なのだけれど。 「で、ところでさ。誠一郎さんて、やっぱし此処の島出たら、…任務ってやつが完了なの?」 小首を傾げて問い掛ける。彼は自分のことを多くは語らないので、全然詳しい話は知らないのだが… 彼を見ていると、やっぱしこういう、カッチリとした人が集まるような処なのだろうな、と思う。 …こういう手合いの人種は苦手に思うことのほうが多いが、何故だかどこか気さくな彼に対しては、少年も気安く話せて。 「帰る場所に送りましょうって、唐突に言われてもビックリだよねぇ。 僕、実際のトコはナニがどーなったのか、よくわかってナイんだけど―― …でも、もしかしたら、帰る先がすごーくお互い遠いなら、全然今までみたく会えなくなっちゃうね。」 少しだけ、寂しげに言ってから――それから、えへへ、と笑って。 「なーんてな。 僕にとっちゃ、この島が崩壊した後だって、いっくらでも時間はあるんだから―― なんなら、気が向いたら会いにいきゃイイんだもんね。 ただし…誠一郎サンに会いに行ったら、敵襲ー!とか言って打ち落とされたりしないよーに、ハナシは通しておいてよネ?」 けらりと、冗談めかした物言いでそう言って――んじゃねっ、と手を振ってみせ―― *** 小さな蝙蝠の群れを召喚し、その上に乗って移動する。 これならば自分自身で飛んだり、日差しの中を歩いたりするよりは、余程消耗を押さえられる。 その状態で、荒野のなかに目を彷徨わせる。 その一角に、やさしいうたのような、穏やかな空間を感じ取り、其処を目指していけば。 ――其処には。 「――レミちゃん。」 崩壊する島を憂い、そのために祈り、謡う、小さな姿。 傍らには、進化した小さな歩行雑草の二匹――2人?が寄り添って。 少女を中心に、動物たちが集い、歌っている。 「レミちゃんは――」 どうする?とは、何故か聞けなかった。此処の動物達と。一緒に過ごす歩行雑草の2人と。そして、この島と。こんなにも心を通わせる少女相手に、選択肢はあまりに狭すぎる気がして。 「ううん、ナンでもない。只、もしかしたら僕、暫く会えなくなるかもだから…レミちゃんの顔見ておこうと思ってさ。」 ずっと会えないかもしれない、とも思いたくなくて。 微妙に濁した言葉の後に。 「でも、また会おうね?」 笑顔で、握手。彼女の純粋なことばには、祈りには。それが相応しいと思うから。 *** うげ。 言葉にはしないが、一瞬顔が引きつるのを自覚する。 それから、頬に無理やり笑みを乗せた。 …いや、探していたのは確かなのだが――どうしてこう、この相手は不意打ち的な出現の仕方をするのか。 きょろきょろしていた自分のその背中から、にっこり満面の笑顔で出没した長身の赤毛青年。 かなり上に位置する相手の顔を見上げ。 「…や、やぁ、めっちー」 物凄く没個性的な挨拶を口にした。 いや、挨拶自体は没個性的かもしれないが、その渾名はどうかと自分でも思わなくもない。 …でも仕方ないじゃん、ホントにそう呼んでと本人が言ったんだから。 「つーか相変わらずデカイなーぁ、首が痛いってゆーか、 むしろその身長のうち10センチくらいはシークレットブーツだろ!? そうなんだろっ??」 いや、きっとそうじゃないのは足元見れば分かるのだが。 さすがに50センチ近い高低差ではそう言ってみたくもなる。 何と言うか、彼は謎が多すぎる。いろんな意味で。 隠れ腹筋小分け蕎麦に違いない、と勝手に思いつつ―― ぺし、と自分の小さな拳を、青年の身体にぴたと押し当てる。 腕を伸ばしても、届いたのは胸のあたりではあったが。 「…めっちーも、あの声は聞いたんだろ? もしホラ、帰るんだったら暫くは会えなくなりそーだなーと思ったから。 こーしてわざわざ出向いてやったんだけど。」 言いながら――これだけは、言っておかなくてはと思うことは、ひとつ。 それを、口にする。 「――もし、次に会うのが数百年後でも―― 僕はマッチョになんかなってねーからなああああ!?」 *** 徐々に、日が落ちる。 紗幕のようにかかる紅い日差しが、辛うじて少年の顔色を今までどおりであるかのように見せかける。 時間は、あまり残されていない―― でも―― 「ハローぅ、むっクンvあーんど雪兎たん★」 にたり。何時もの、何処か意地の悪い笑みを浮かべて片手を上げる。 その目線の先には、長身の少年と、ポニーテイルの少女。 口には出さないが、密かに彼らはお似合いだと思っていたりする。 いや、むしろ普通に口に出していたような気もするが。 「ナニしに来たって? いや、帰るコトになったら2人とも、どーするのかなーと思ってさー。 もしかして感動のロミジュリ式お別れの最中だった?」 ロクでもない物言いをしつつ、ずかずかと。 2人でいるところにナチュラルに割って入るあたり、デリカシーには欠けているかもしれないが…恐らくこの2人なら、きっと気にしないんじゃないかと思う。 「でもさー、ナンていうか。キミら見てると思うのがさ… 涙のお別れをした直後、お互いおうちに戻ってみたら、実はガッコー同じでした!とか、 …むしろ、実は実家がお隣同士でした!とか、さー。」 …適当なコトを言っているが、…実はホントにそうだったりすることがあるかもしれない。 いや、むしろなんだかそんな気がしてくるのは気のせいだろうか? 「ま、それはともかく。」 ぽむ。置いといて、という仕草をひとつ置いてから。 2人の顔を交互に見上げて、 それから――にへ、と笑う。 「さすがに僕んちがお隣さんだったりはしなさそーだから、ホントに【帰る】ことになったら、暫く会え無さそうかなーと思ってさ。 折角だから2人の顔見ておこうかなと思って。 もしまた会うのが数百年後とかになったら、2人とも違う姿になってそーだから…そのときに僕が僕だってちゃんと分かってよね? 僕の姿は、何百年程度じゃ、殆ど変わらないだろーから。」 少しだけ。ほんの、少しだけ。うるりと瞳が揺れる。 本当に数百年経ったとしたら、あえない可能性のほうが余程高いのに。 でも。 そんなコトは関係ない。 今は。 ――そんな自分をゴマカすように、2人の背をポンと叩いて。 そして、手を振った。 ――――日が、落ちる。 *** 夜の空気。 ひやりとしたその風と、月の齎す静謐と。 何より、日差しに灼かれないことが、消耗しきった身体に僅かとはいえ癒しを与えてくれる。 ――これなら。 一日かけてあちこち回った後に、一緒に旅した相棒の姿を探す。 あの律儀な彼ならば、自分が姿を見せないうちに勝手に帰ってしまっていたりすることも無いだろう。 案の定。 一緒に居た地点で、黒豹の2号君と一緒にいる、小さな姿。 「――レス。」 冷たい空気に、声はよく通る。 何時もの調子で話し掛けた筈が、…少し、掠れたかもしれない。 一人で何処に行っちゃったのかと、とベソをかく少年に、何時もより少し、素直に詫びる。 「ゴメンゴメン。 只――昨日のあの【声】がさ。帰りたい場所に飛ばすとかなんとかって言ってたから… 知り合いに挨拶にいくなら、早くいかないと…顔見る前に帰っちゃってるかもしんないなー、とか思ってさ。 レスなら、僕に顔見せずに勝手に消えたりなんか、しないだろ?」 そうだよね?と、笑顔を見せる。 相棒は、小さな身体にこれだけ大きな魔力を秘めながら――決して其れに溺れることも、振り回されることも、驕ることも無く。 常に同じ空気で、傍らに居てくれる。 どこか気弱さすら感じさせる少年に対し、何時でも自分の背中を任せていいと思える理由は。 結局、雰囲気というか――この、居心地がいい空気なんだろう、と思う。 動物の群れに襲いかかられても、人狩りに追われても、何があっても。一緒に凌いできた。 ――けど―― 「レスは、これからどうする? やっぱり、帰る場所っていうのは、キミにもあるんだろうし―― ――僕? …僕は――」 ふ、と――いつもの勝気な表情が崩れた。 其れを、自覚する。 ぐっ、と言葉に詰ったまま、俯いて。――哀しげに。悔しげに。 それから、ばさりと分厚いローブを外す。 髪の変質していた蝙蝠の羽は、崩れて。 夜目にも明らかに、その顔色が、瞳の色が、彩度を失って。 ゆらりと揺らいだ姿は、半霊体と実体の間を行き来するように不安定。 「――日を…浴びすぎたかな? ちょっと――疲れたから、きっと僕は暫く、…」 顔を上げると、真っ直ぐに合った目線。 「あのさ。 暫く、眠れば、きっとまた戻ってこれるから―― ――、だからさ。 …次に目を覚ましたら、そのときは、また――」 それほど長い間ではなかったけれど、苦楽を共にした、「相棒」に―― ぎゅっと、一度抱きついて。 恐らく、その感触は凍えたほど冷たく、それでいてあまりにも存在が希薄な、抱擁。 ―――そのまま、さらり、と―― 砂のように、崩れた。 長い長い髪が、薄衣が滑り落ちていくように、空気に溶けて。 「相棒」と呼んだ少年の手のなかに、小さな水晶の破片をひとつだけ、残して。 ――心臓の鼓動のように、小さな明滅を繰り返す、その水晶の光。 それが、約束の証。 それが、――その小さな島の、最後の記憶。 *** ――目を、開ける。 其処は、もうあの「島」ではなく。 一度「灰」になった自分は、それでも滅された訳ではないから、自分の棺桶に還されるだけ。 …再び起き上がるだけの力を蓄えるには、時間が要る。 ――――
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