『狼戦士ジーヴ戦記』


〜あとがき〜

メルンテーゼという新しい世界。
そこでなら新しい自分になれると思い、狼のジーヴに望みを託した。
狼のジーヴはいい奴だった。少なくとも僕よりは。
僕はジーヴの行いを、いちばん近い場所で見ていた。
悲しいことに、そこからほとんど出られず、
出たとしても僕はその臆病さで人に迷惑をかけてしまった。
もう、僕なんか永久に消えてなくなってもいいだろう。
そう考えていた。
それは正しいことだろうか。
僕は己から逃げて隠れる為に、狼の毛皮を被っていたのではないか。
ジーヴの眼から見た人々は皆、己の人生を己の足で歩んでいた。
たとえ醜く、卑怯で、臆病な者でも、僕は僕として生きたい。
ここでは、そういう出会いがあった。
狼でもなく、羊でもなく。
兄でもなく、父でもなく。
僕が本当になりたいものは、僕自身だった。
果たして、この慣れ親しんだ衣を脱ぎ切ることができるのだろうか。
僕はメルンテーゼ、そこで出会った人々、そして、
狼のジーヴにしばしの別れを告げた。

http://www.geocities.jp/s_sennin1217/ikkikki/omake.html

何かに変身した

何かに変身した

何かに変身した

何かに変身した

何かに変身した

何かに変身した