ディグリース・インダストリー結果報告記録

<F5>＼ゴッ！／

・エンブリオ、ネクターの関連性。及びエンブリオとは一体どういう存在なのかの究明。
・ネクターの低消費によるエンブリオの固定化、及びコンタクト技術の判明。ただしエンブリオへの人権問題が非常に大きいため固定化に関するプロジェクトは凍結。今後流入するであろうサーベラス社、ウォルター社に対しても事前にその旨を通達しておくことが望ましい。

・メルンテーゼ以外の多くの外部世界の一揆を行っていた者とコンタクトを成功、一部業績になりそうな事が確認。具体的には

★X(380)と呼ばれる研究者から直々にネクターの複製、高純度な精製法についての技術を取引される。正式に彼を研究チームとして迎え入れディグリース・インダストリーで今後も開発・研究させることで交渉成立
★アムル(118)と行動していたノノ、と呼ばれる小型の妖精という生命体からカレーを生産したところ非常に大きな収益になる
★レクシア(99)という液体金属生命体、及び賢者の石、という未知の素材を確認。近日対象の分割世界とディグリース・インダストリーで賢者の石の使用・交易許可を直接コンタクトして確認する
★一揆に参加していた女の子をモデルにしたソーシャル・ゲームが想像以上に人気を博しており、今後もメルンテーゼ内で配信を継続する予定

@重役B/50/……。

『ディグリース・インダストリーはこの度メルンテーゼで魔神べルフィ、と呼ばれる存在を(物理的に)説得の末、メルンテーゼに巻き起こっていた騒乱を平定することに成功した。
　これはインディストラ内の他２企業であるサーベラスとウォルターにもいち早く伝わり、早速ディグリースを追うようにして彼の企業らもメルンテーゼへの調査、開発……そしてディグリース・インダストリーへの技術的な暗躍などが始まることになる。
　ディグリース・インダストリー側も、メルンテーゼの一揆を終結させた第一人者として前面的に自社の名前を売り出し、今後メルンテーゼへ向けてインディストラ内の製品・技術が積極的に流入、競争が始まることになるであろう……。』



〜会議後〜

取り敢えず旅行だよ旅行！　エンブリオ自身も自由にインディストラとかあちこち遊びにこれるようになれば、人間以外にも取引やビジネスが成り立ち得るだろうから楽しいことになりそうだよね！

今後、ディグリース・インダストリーはメルンテーゼを第一歩として、様々な分割世界相手にも大々的に取引、営業を展開していくことになる。
そのための一歩目として、エミリーはメルンテーゼで大事なことを学ぶことが出来た……だろう。多分。


★今後のディグリース・インダストリー指針★

・エンブリオは商品に非ず、権利と人道を尊重した上でエンブリオ相手にも商売を成り立たせる気概を持つこと。
コルト・ディグリース
・メルンテーゼではシナ・コーラはあまりウケがよくない。もっと美味しい炭酸飲料をつくろう。
エミリー・ディグリース


『企業の世界・インディストラ』
〜ディグリース・インダストリーのメルンテーゼ広報記録　END〜

リギアちゃんは昔さながらのかっこいいウェイクアップ！とか見せつけてたのに！　私も超級励起ホーリィキャノンとかやりたかったー！

女はスマホを操作すると、一瞬彼女の周りに冷気の風が吹き抜け光のようにその場で輝いた後に消え去ってしまった。

　吠えるだけ吠えると、引き締めた顔で再び御者台から飛び降りる！

少女から受け取ったプレートをまじまじと眺める。

その後、フリント領から度々ディグリース社に注文がされるようになるだろう。
電気を使わない農具や保存食。またカーライル氏の著書など。
さらに、科学技術の製品説明会には代表者が積極的に足を運ぶ。

そうして時が経った後、フリント領はディグリース社の立派な顧客になった・・・かもしれない。

そこはこれからの二人次第ですから、と笑顔で締めくくって。

そんなワケでアムルが頂いたペアチケット。
後にこれが、また大きな騒動の原因になったりならなかったりするかもなのでした。

最後ににっこりとそう言ってから、スカートの端を摘んで一礼。
そうしてアムルは別れの挨拶を済ませたのでした。

気を抜くとすぐダメになる。

貰ったか貰ってないかはさておき、インディストラに向かうことには変わりない。

帰還する直前に零した呟きは、装置の駆動音に紛れていくのでした。

サイネル君が吐きそうです。
大丈夫かこいつ。

葉月はそう、通信を送ったようだ。
その後、ディグリース・インダストリーとどのような契約が行われたかは、一揆とは別の話。

エミリーは、ささやき声と、笑顔のイメージがどこかから伝わってきた気がした。

ありません。全部社長の懐に入りました。

好き勝手言っている！
……が、調査チームの話を聞くと真面目な考古学者の顔に戻る。

滅多にないと思う。

そんな感じで、騒がしい感じに雑談しつつも…別れの時間は近づいていき…。

なんだかんだで、エミリーとは二度と会えないようなことはまずなさそうな感じなのであった。

二人は天高く飛び上がり、別世界の扉へ向かうように、空へ舞い上がっていった…。

　故郷の危機を乗り越えられたのがうれしいのか、運び屋の声は明るい。

　言っていることの半分くらいは判らなかったけどな！と闊達に笑い飛ばしている。

　力加減のおかしさなどは棚に上げているが、友好の証とばかりに握手を差し出した。

ぶちこわしである！

　潔く大弓を構えれば、顔の中心には鼻栓が差し込まれている！！