日記一覧(E-No601〜700)

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E-No604 姫榊彩花
まだ、どきどきは止まらない。
みずほちゃんはこの世界に残るって言ったし、外郎さんはまた別の世界に旅に出るって言ってた。
でも、私は家に帰らなきゃいけない。

…みんなとお別れして、一人で帰らなきゃいけないんだ。
もともと一人だったはずなのに、なんだろう、物凄く寂しい。




いよいよ帰る時間になった。
みんなにはお別れを言ったけれど、それでもやっぱり…


「あ、いたいた。探したんだよ」

「えっ!?」

いきなり話しかけられて、びっくりして振りむいて。
そこにいたのは……




(この先はブログで補完!)
まだ、どきどきは止まらない。
みずほちゃんはこの世界に残るって言ったし、外郎さんはまた別の世界に旅に出るって言ってた。
でも、私は家に帰らなきゃいけない。

…みんなとお別れし…

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E-No607 外崎楼鬼
…どうやら、元の世界に戻れることになったようだ。
あやかが帰りたがっていたことだし、ここは帰ることにしよう。
また機会があれば、ここに来ることもできるだろうしね。

…しかし、彼女はこの後、過去の俺に会うことになるのか。果たしてどうなることやら。
…どうやら、元の世界に戻れることになったようだ。
あやかが帰りたがっていたことだし、ここは帰ることにしよう。
また機会があれば、ここに来ることもできるだろうしね。

…しかし、…

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E-No609 グレイ
ついに解散の時が来ましたね。皆さんが元の世界に送還されているのを見守りつつ、この日記を付けています。短い間とはいえ、共に戦った仲間との別れは寂いものですね。でも、皆さんにも元の世界での生活があるのですし、笑ってお見送りします。

私は、この世界に残る決心をしました。私には帰る所がありませんし、私でも多少はお役に立てる事があるかもしれませんから。現在、私の依代になっていただいているレオニールさんのためにも、精一杯頑張らないといけませんね。皆さんが再び召喚されてくる時まで、この世界の人達と一緒にお待ちしています。

皆さんのご健康とお幸せを祈っています。
ついに解散の時が来ましたね。皆さんが元の世界に送還されているのを見守りつつ、この日記を付けています。短い間とはいえ、共に戦った仲間との別れは寂いものですね。でも、皆さんにも元の世界での生活があるのです…

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E-No618 砂田譲二
…アァン?これで終わりだと?
納得いかねーな…確かに勝手に連れてこられたが、いきなり終わりださあ帰れも癪に障るってモンだぜ。
毎回毎回イテェ思いしてる以上、あのアマも、敵のアタマにも一発かまさねぇと腹の虫もおさまんネェ…

いいぜ、最後まで付き合ってやるよ…クソッたれが!
…アァン?これで終わりだと?
納得いかねーな…確かに勝手に連れてこられたが、いきなり終わりださあ帰れも癪に障るってモンだぜ。
毎回毎回イテェ思いしてる以上、あのアマも、敵のアタマにも一発か…

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E-No620 ガダ
風の噂によると、祭祀殿が攻略されたらしい。
今回の闘いでも奥義は発動しなかったが、勝てたのならそれで良しとしよう。
さぁ、次の戦場はどこだ。
今度こそ、活躍してやるぜ!

……ってアレ?

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示されたのは2つの道。
元の世界に帰るか、カレイディアに残るかだ。

自分の性格と照らし合わせて考えてみる。

もし、残るを選択した場合、召喚士と茶を飲んで待ち続けると言う。

召喚士のところなら、美味いメシが食えるのだろう。
けれども、自分にとって必要なのは『旅、メシ、闘い』の3つだ。

『メシ』はあっても、残りの2つが無い。

残念だが、自分にはそんなことは耐えられそうにない。

この世界の行く末は気にはなるが、己の人生、己の性格、己の信念、そういうものを曲げてまで残るつもりはない。

つまりはそういうことだ。

周りのヤツは、どう考えてるかは知らないが、それが俺の生き方。
俺たち、放浪の民の生き方だ。

ガダ放浪記・異世界変 最終話
『さらばカレイディア 〜これが俺の生き方だから〜』
はこの後スグ!
風の噂によると、祭祀殿が攻略されたらしい。
今回の闘いでも奥義は発動しなかったが、勝てたのならそれで良しとしよう。
さぁ、次の戦場はどこだ。
今度こそ、活躍してやるぜ!

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E-No623 八月朔日 瑞穂
Last fragment  《The Long Goodbye》

わたしは、魔法衣のまま、目的の場所にやってきた。
今変身を解いてしまうと、病院着になってしまう。
この格好も恥ずかしいけれど、病院着よりはマシだ。

表札を確かめる。

『白水』

うん、間違いない。
時間は…まだ夜の10時。
ちょっと非常識な時間だけど、今日はそうも言ってられない。

意を決してインターフォンを鳴らす。

「はい?どちらさまですか?」

可愛らしい女の子の声。
たぶん、妹さんだ。

「あの、わたし、八月朔日っていいます。
 要先生の…お兄さんの教え子です」

「あ、みづほさんですね?
 お兄ちゃんからお話はいろいろ聞いてますよっ」

一体どんなことを話されてるのか気になるけど。

「あの、それで、お兄さん今いらっしゃいますか?」

「いますよっ。呼んできますねっ」

インターフォンのむこうで軽い足音が遠ざかっていくのが聞こえた。

暫くして、玄関の扉が開く。

「みづほちゃん?
 こんな夜遅くにどうしたんだい?」

やさしい先生の声。
本当に久しぶりに聞く、好きな人の声。
だけど、先生の顔はすぐ訝しむものに変わる。

「あれ?みづほちゃん、確か入院してたんじゃ…」

「先生っ。
 わたし、先生にどうしても伝えたいことがあって」

先生の言葉を遮りながら、わたしは言った。
精一杯の勇気を込めて。

たぶん、さっきの戦闘よりも緊張してるな、わたし。

「聞いて、欲しいことがあるんです…」

「今じゃないと…だめなことなんだね?」

「…はい」

「わかった。
 …かなた。部屋に戻ってなさい」

「はぁい。…気づかれてないと思ったのになぁ」

聞き耳を立てていた妹さんを人払いして、先生はまっすぐわたしを見た。
ちょっと、恥ずかしい。

「わたし。
 …わたし、先生のことが好きです」

とうとう、伝えた。
ずっと心に秘めていた思いを。
先生は少し面食らったような表情をし、続いてそれが困ったような表情に変わった。

「ありがとう…。
 その気持ちはとっても嬉しいけど…」

「はい、分かってます」

先生に彼女がいるのは知ってる。
だから、気持ちを伝えたいって言うのはわたしのわがままでしかない。
だけど、伝えないまま終るなんて、そんなのは嫌だから。

「ただ、伝えたかっただけです。
 困らせたかったわけじゃ、ないんです。…ほんとうですよ?」

「ああ、君がそんな子じゃないって事は分かってる。
 …俺は君のその想いには応えられないけれど…でも、ありがとう」

そして、先生はわたしの頭を撫でてくれた。
成績が上がったときにそうしてくれたように。
それだけで、なんだか救われた気持ちになった。

おかしいな。わたし、失恋したはずなのに。

「わたしこそ、ありがとうございます。
 …ちゃんと…伝えることが…できて…よかっ…」

そこでわたしは意識がすうっと遠のいて行くのを感じた。

ああ、タイムリミットなんだ。
薄れて行く意識の中、崩れ落ちるわたしの身体と、それを支えて慌てる先生が見えた。

最後まで、迷惑かけちゃったな。

ごめんなさい、先生。
ごめん、みんな。

…そして、視界が反転した。

                      ◇ ◆ ◇

「…目的は、果たせた?」

目の前には召喚師の顔。
心配してくれたのかな。

「はい。全部、終わりました。
 ありがとうございます」

いつの間にか寝かされていたベッドから起き上がり、召喚師にお礼を言う。

「私が関わった以上、中途半端に死なれると寝覚めが悪いのよ。
 気が済んだなら準備をして。最後の拠点の攻略に出かけるわよ」

そう言うと、召喚師は踵を返して部屋を出て行った。

「心配してるんですよ、あれでも」

巫女がフォローを入れる。

「…わかってます。
 わたし、ご恩を返せるように、最後まで精一杯戦いますね」

そう、巫女に笑顔を返した。

                      ◇ ◆ ◇

なるほど。それで今回が最後、だったのか。
戦闘が終了し、拠点の攻略が無事終っての帰り道、わたしは全ての事の顛末を聞いた。
わたしたちが、元の世界に戻される理由を。

…こちらの戦いが終ったわけではないことを。
それと、こちらにとどまるという選択肢もあるということを。

「みづほ、ちょっといいかしら」

はじめて、召喚師にちゃんと名前を呼ばれた。

「はい?」

「この間のことで話しておくことがあるわ」

「この間…あっちに一度戻ったことですか?」

「ええ。うすうす気づいてると思うけれど、
 みづほの体は無理に動かしたから酷い事になってるわ」

思ったとおり、大変な事になっているらしい。
そういえば、薄れいく意識で見たわたしの身体、思いっきり血を流してたような。
先生に嫌な思いをさせちゃったかな。
って、そんなこと言ってる場合じゃないか。

「でも、幸いなことに一命は取り留めてる。
 ただ…他の人と同じように帰ってしまえば、確実に死ぬわ」

あれ?その言い方だと…。

「ええ。
 こちらに残ることを選択すれば、みづほの体が癒えるまで時間を稼ぐことができる」

意外だった。
てっきりわたしはもう死ぬものだと思っていたのに。
生き残る術があるなんて。

「それなら、何も迷うことはないじゃないですか。
 わたし、こちらに残りますよ」

「…そう。
 それじゃあ、他に残ることを選択した人たちといっしょに、
 お茶でもしながらそのときを待ちましょう」

召喚師さんのあんなに優しい微笑を、わたしは初めて見た。

                      ◇ ◆ ◇

召喚師と別れた私は、もう一つ行くべきところがあった。
こちらの世界で友達…親友になった女の子のところ。

ノックをすると、彩花ちゃんは部屋に招きいれてくれた。
わたしに椅子をすすめて、お茶を淹れてくれる。

「それで…私に話があるんだよね?」

「お見通し…か」

「そりゃもう。私達、親友でしょ?」

お茶を飲みながら頷く。

「わたし、ね。
 こっちの世界に残る事にしたんだ」

彩花ちゃんには、最初、元の世界に戻ると伝えた。
それから、お互いの家を訪ねる約束も。

「そっか…」

彩花ちゃんは少しうつむいて、呟いた。

「私は召喚士さんに呼ばれないとこの世界には来れないから…。
 しばらく会えなくなっちゃうね」

「うん。でも、いつか、きっとまた逢えるから。
 そうだ。身体が治ったら、まずまっ先に彩花ちゃんに逢いに行くよ。
 大丈夫。わたし、今まで一度も約束破ったこと、ないんだよ」

「うん、私もそう信じてる」

そう言うと、彩花ちゃんは小指を私のほうに差し出した。

「だから、指きり。
 生きていれば絶対また逢えるもんね。
 それがこっちの世界か、私の世界かは分からないけど、必ず」

「うん、必ず」

                      ◇ ◆ ◇

明日、皆は元の世界に帰る。
わたしはそれを見送るのだ。

いつか、再び逢える日を夢見て。
大丈夫。時間はたくさんある。
夢なんていくらでも見られる。
なんと言っても、ここは常闇なのだから。

It is time to say Good-by for a while.
To be continuedo to...?


The end.
Last fragment  《The Long Goodbye》

わたしは、魔法衣のまま、目的の場所にやってきた。
今変身を解いてしまうと、病院着になってしまう。
この格好…

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E-No634 アルフレッド・ブラックアウト
戦いの世界で一旦休戦の日記

今回の攻略戦で「この世界に残るか」「元の世界に帰るか」の選択肢を迫られることになった。
少なくとも俺は決まっている。
俺は既に死んでいる。
という事は、帰る所等ないという事。
だから、俺はこの世界に残る。
しかし、マーブルは、ローザは、どうするのかは各自に決めてもらわねばならない。

本来ならば大事な判断なのでマーブルから先に聞くべきところではあるけど、2人の性格を考えるとローザに先に聞いた方が良さそうだった。
俺から見てマーブルは引っ込み思案で、自分から考えを出そうとはしない。
逆にローザはせっかち気味なところがあり早く早くと急かす子なのだ。

「で、ローザ。この世界に残るのと、元の世界に帰るのとどちらにする?」

ローザは迷いなく答える。

「とーぜん、もとのせかいにかえるよ。パパもママもおにーちゃんもおねーちゃんもまってるとおもうもの」

成る程。まあ、俺の肉体は既に灰になっているだろうから生き返ることは無理かと思ったが。
いや、そう考えるとローザが生き返るのは不可能だとは思うが、本人がそういうのなら、もし生き返れるのならそうした方がいいだろう。
そう思って、そのまま見送ることにした。

この世界とあちらの世界を繋ぐ光の橋のようなもの、ひとまずはそこまで案内することにした。

「じゃあ、おじさん、おねえちゃん、げんきでね!」

おじさん、じゃねえよ、と心の中で呟きながら、俺は見送った。
マーブルも精一杯の笑顔で見送ってはいたものの、少し寂しそうではあった。
ローザは元の世界へと駆けていく。家族と出会えるのを期待して。

「いっちゃい、ましたね」

マーブルがそっと呟く。

「ああ、そうだな」

俺はただ、そう答える。

「ところで、マーブルはどうするんだ?」

「私……ですか。私も、元の世界に戻って、お父さんの世話をしないといけない、かな」

「そうか…」

きっと、このまま行くのだろうと思って俺は

「分かった、元気でな。お前との旅路は結構楽しかった」

そう、これからの人生こそ幸あれと、そう言おうと思った瞬間。

俺は、倒れていた。

いや、正確にはマーブルに押し倒されていた。

マーブルの目には涙が浮かんでいた。

「どうして…」

「どうして、行くと決め付けるんですか!?」

マーブルはさらに続ける。ただ、本当に悲しいのか悔しいのか、涙声になってだんだんと話しづらくなっているようだった。

「わた…しっ……い……きた……くっ……ない…のに」

俺はつい、子供をあやすように頭を撫でる。

マーブルはちょっと嫌そうで、でも少し安心したように続ける。

「私は…いきたくないから」

「アル…フレッ…ドさんと一緒に……いたい…から」

俺は何と言うか、驚いた。いや、そうと表現するしかないのだが。

「ああ、残りたいなら残ればいいさ、俺は止めないし、止める気もないから」

そのまま、いつものマーブルとは思えないほど積極的な彼女が、ぎゅっと抱きしめる。

「おいおい、当たってる、胸当たってるって…!」

銃に生きる男。それが俺。そして銃にのみ生きてきたので、彼女いない歴はこの世界にきても更新中だ。
つまり、俺は、女に耐性が……ない。

「当てているんですよ、こうでもしないと、アルフレッドさんは気づいてくれないじゃないですか」

これは、多分、この後言うであろう台詞はよほど鈍い俺でもなんとなく想像はつく。いや、想像がついてても外れる可能性はあるんだが。むしろ外れてたら恥ずかしいが…!
いやむしろ、俺は気づいているようで気がつかないふりをしていたのかもしれない。
でなければ、銃に打ち込んでいた俺が、同じ依代にいたからといって、察することが出来るはずもない。

「私は、アルフレッドさんが大好きなんだって。気づいてくれないじゃないですか」

予想、的中だった。
俺はただ、マーブルの頭を撫でて。

「マーブルから言わせて悪いな。俺も、お前のことは好きだぜ」






そして今、ここにいた記念として、俺とマーブルは自分の依代を残す。
とてとてと帰ってきたローザも一緒だった。どうやら結局のところ戻れなかったらしい。

依代は、最後の最後に使えるはずだったものをベースに選んだ。

俺の赤。
マーブルの青。
ローザの黄。

この三色の心を込めて、依代に記す。
「三色の銃使い」
と。
戦いの世界で一旦休戦の日記

今回の攻略戦で「この世界に残るか」「元の世界に帰るか」の選択肢を迫られることになった。
少なくとも俺は決まっている。
俺は既に死んでいる。


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E-No647 鳩貝 初子
やれやれ、長いような、短いような、不思議な時間だったのう
帰ったら真夏の海だったらいいのう
パラソルの下でのんびり昼寝でもして…
熱い風…海の香り…焼け付く太陽…
ふふ、ずっと真っ暗だったからのう、まぶしくて…暖かな…
この世界はいろんなひとがいて楽しかったぞい

目を閉じて…また開けば、元の海の砂浜…
ふふ、涙…か。わたしも随分感傷的になったもんじゃのう
みんな…元気で…
やれやれ、長いような、短いような、不思議な時間だったのう
帰ったら真夏の海だったらいいのう
パラソルの下でのんびり昼寝でもして…
熱い風…海の香り…焼け付く太陽…
ふふ、ずっと…

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E-No672 水鏡・白
誰だ変な日記書いたのはーだよー!

(よりしろ:うわああああ すまんかったー!)

ムウさんイベントが進んでるんだよー。
このままテスト終了帰還までに
ムウさんとどれだけフラグを立てられるのか気になるよ〜。

っとと、背後が色々どたばたしてて、
お手紙を書くためにペンを取ることができないの。
こんなときなのに、ホントにごめんね。

それじゃあ………

ボクは、かなえたい願いのために、戻らなきゃ。
また何時か…水鏡のはしっこに、
僕の影でも、映ったときには。

よばれにいくよ。
誰だ変な日記書いたのはーだよー!

(よりしろ:うわああああ すまんかったー!)

ムウさんイベントが進んでるんだよー。
このままテスト終了帰還までに
ムウさんとど…

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E-No673 狐百合
久しくその感覚を忘れていた。

数年…いや、もう数十年はなるかもしれない。

……嬉しい。

その言葉を聞いたとき、素直にそう思った。
いつもの冗談かもしれないし、本当の言葉かもしれない。

それでも嬉しかった。



「…伴侶…のぅ」

ある部屋の一角で狐百合は呟いた。

「って、儂は何を考えておるのじゃっ。単に旅の同行者と言う意味じゃろうて」
「まったく…人を勘違いさせる事においては右に出るモノはおらぬな…」

そう自分で弁明をする。

しかし、顔がどうしても熱くなるのは避けられず一人身悶える。

「全く…儂はなにをやっておるのじゃ…」

ふぅ、と息をつき寝台の上に座りなおしたその時――


『全く、つまらぬな』

どこからともなく声がした。

「だ、誰じゃ!?」

狐百合が慌てて辺りを見回すが、そこには誰一人として見当たらない。

『面白そうな奴だからこそ力を与えたと言うのに。この体たらくとは…』

「この声…確か書架の…」

『ほう…すぐに気付くとは流石であるな。小生の目に狂いはなかったというわけか』

『しかし……つまらぬ』

「人をつまらぬつまらぬと!言うならば姿を現して言うが良い!!」

誰にとも言わず狐百合が叫ぶ。

『姿だと?小生は貴様の目の前にいるではないか』

「なん…じゃと…?」

狐百合は辺りを見回すが狐百合以外にそこには居ない。

「冗談を…どこにもおらぬじゃ………」

そう、狐百合以外は。

『ようやく気付いたか』

部屋の一角に立て掛けていた姿見に映った狐百合が喋っている。
自分が喋っていないにも関わらず。

『訳が判らないという顔をしておるな。言ったであろう?力を与えた、と』

「いつの間に…」

口の中の渇きを感じながら狐百合が呟く。

『ふむ。動転していると理解が遅いのは人も獣も同じか』

鏡の中の狐百合がくくく、と笑う。

『コンファイン・依代。何故この世界に呼ばれるモノは、依代などと言う面倒なモノにコンファインせねばならない?』
『何故、本来の力を発揮出来るはずの身体その物を召喚しない?』
『それが、こちらの思うがままに事を運ぶために必要なものだとしたら?』

「全ては仕組まれていたと…?」

『さて、どうであろうな?』

『しかし、貴様は小生にとって都合が良かったのだ。』

『人に絶望し、憎しみ、悲しみ…そして、力を追い求め続けている』
『更に小生の書架にまできおったのだからな』

口の端に笑みを浮かべながら鏡の中の狐百合が饒舌に話す。

『だが――』

『なんだ、この体たらくは』

『恋だなんだにうつつを抜かし弱くなろうとしている』

「よ、余計なお世話じゃ!!勝手に人に期待をして勝手に失望する…儂をなんじゃとおも」

『道具に過ぎん』

「なっ…!?」

『小生にとって一固体に興味は無い。あるのは貴様の力への興味だけだ』

『ゆえに――』

鏡の中の狐百合が此方へと手を伸ばす。

「!?」

それに気付いた狐百合が身構えたときにはもう全てが終わっていた――。

「ゆえに無駄は排除するのみである」


――――――――――――――――――――――――――――――

とりあえず間に合いませんっ。
ごめんなさい、ごめんなさい。
何とか近日中に仕上げてリンク先にっ。

後、勝手な解釈入れちゃってるけど気にしちゃダメよっ。
久しくその感覚を忘れていた。

数年…いや、もう数十年はなるかもしれない。

……嬉しい。

その言葉を聞いたとき、素直にそう思った。
いつもの冗談かもしれな…

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E-No674 アルブム
終わり。
だが、それは始まりでもある。

過去の記憶も曖昧な俺には、正直荷が重い。
過去、虹色天幕という組織によってこの地に送り込まれた者たちの子孫。
彼らを導きこの地を離れる。
それが俺に課せられた使命だという。

果たしてそんなことができるのか?
悩む俺の前に、次々に集まって来る、
今の俺と同じ格好をした、このスーツに身を包んだ連中が集まってきた。
老若男女、様々だ。

本当に出来るのかはわからない。
だが、何とかしたい。
逃げ出したい気持ちもあるが、
これだけの人が俺に何かを期待したことなんて
絶対に無かった。
勝手な期待だと思う。期待を寄せられても困る。
でも、それでも、何とかしたいという気持ちもある。

全員集まったのか、皆が一斉に俺を見た。

さあ、どうする?どうする?











終わり。
だが、それは始まりでもある。

過去の記憶も曖昧な俺には、正直荷が重い。
過去、虹色天幕という組織によってこの地に送り込まれた者たちの子孫。
彼らを導きこの地を…

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E-No679 ミーナ・ペルブック
沢山悩んだけど
みーなは帰ることにしました。
向こうに遣り残したこととか一杯あるから。

一時休戦ってことは次があるってことだよね。
次があるってことは、またみーなも呼んでもらえるよね?
だから安心して帰るよ。

もちろん、さよならは言わない。

みんなまたねっ☆ミ
沢山悩んだけど
みーなは帰ることにしました。
向こうに遣り残したこととか一杯あるから。

一時休戦ってことは次があるってことだよね。
次があるってことは、またみーなも呼ん…

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