災難と思わず、気楽に過ごすのがよいだろう。
　危険は目の前で起こるが、恐怖や不安は自分の中に起こるものだ。

　小包が届いた。
　道を違えたばかりに砂地へ辿り着いた落胆を、彼女――まだら殿の想い一つですぐに軽い気持ちになる。

　こうして地味に続く文通は、長き攻城の楽しみの一つだ。
　色々な所へ顔を出して交流をするのも良いが、顔の見えない交流もまた良し。ただ、やはり会って話したいという気持ちはなくもない。

　そうそう、暫く日記を書いていなかったのは申し訳なく思う。
　逐次書き留めておかなければいけないのにね。
　強制されたものじゃないとはわかってるけど、とても大事なことだから。「そうでしょう？」。

　それにしても、これが城の土地内とはどういう了見だ。荒れ果てたまま放置するのは。
　いや、エンブリオが住んでいるということは、彼らにとって快適な環境なのか？
　あのサバスという男といい、メルンテーゼは謎に満ちている。

　でも、あの男が赤子に乳をやるさまを想像すると愉快な気分になった。
　ただ笑顔が気色悪いから、赤子のためにも少し気をつけたほうが良いと思う。
　次会うことがあれば言ってみようかな。


　＊＊＊＊＊

　 3D13 = 25 ( 11 6 8 ) 3D2 = 5 ( 2 1 2 )

（おまけ：前回タグミスで落とした日記・ネイベールのメッセ宛
　→http://bit.ly/1aBj0rP）

身構えられたことに少し驚き、小首を傾げた。

あまりにも傲慢な物言いだが彼女なりに貴方を和ませようとしたらしい。

問いかけるように再び小首を傾げてみせた。

唐突に現れて女難の相だと断言された挙句色々言われた青年である。
さすがに真顔にもなるってなものだ。

再び、煙管を口に咥えるネイベールの表情は、
どことなく穏やかなものであった。

メルンストゥーラを並べる、ナスルの細い指を見ながら
ナスルの語る言葉を薄く聞き流す。

無意識に、煙管を噛み、カリカリと音を鳴らす…。

　後頭部を掻いて照れくさそうにナスルは告げた。
　そして砂が目に入ったのか、少々面倒くさそうに目をこすりながら歩き始める。
　

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