〈PTMと合わせています。全体の流れはEno.474に詳しく。Eno.473,911も併せてご覧下さると嬉しく思います〉
『授業』の為に暫し陣取っていた洞窟から先んじて出ると、周囲を哨戒する。
道路や平原よりも雑多な生物の気配は強いが警戒すべきアンジニティの臭いは感じなかった。……今はそれでいい。先のやり取りでイバラシティの住人には十分な負荷を掛けた。結城巳羽も早生さきもそれ程鈍くはない。戦闘を切っ掛けに無理矢理叩き込むよりも今は彼女ら自身の頭を使って整理させるべきだ。
『眷属化』を用いればこんな手間はかからなかったろうが如何なる展開であろうとそうするつもりはなかった。血の隷属は絶対命令となる代わりに取り零されるものも大きい。元々の人間をそっくりそのまま手に入れるには至らないのだから。
木偶は、不要。
己を『定義』し自らの意思によってのみ戦う人間のみを吸血鬼オニキスは求める。少女らがどうなるかは、未だ分からない。元より化物に人の心が本当の意味で理解できるはずもない。しかし今のところは順調だろう、と男は感じていた。
それよりもイデオローグだ。巳羽やさきを気遣っているようにも見えるが……力を策略で補って生き残った奴が楽観を口にするのはどうにも違和感がある。『どちら』なのかは知らないが、引き続き注意深く観察しなければならない。
首から提げた懐中時計を開く。……もう少しくらいはいいだろう。男としても先の黒幕からの接触について独りで考えを纏める必要があった。頭など何をやっていても使えるし少女達には気取られるはずもないが、怪人に意図を掴ませたくない。
″己への利はない。呪いのようなもの″……発動したワールドスワップについて、奴はそういった。
侵略戦争を能力者が仕掛けた、という大方の参加者の認識を覆す虚偽を態々述べる意味はないだろう。矛盾する点が見つかるまではゲームの法則と同様丸呑みしてもよい、とオニキスは考えている。
その事実を参加者に伝えることで何の利益があるのか――まさかなんの関りもない参加者に本当に罪悪感を抱く偽善者というわけでもあるまい――未だ不明ではあるが、能力者の影を踏む重要なヒントになるかもしれない。
ゲームについてもそうだが、必要以上の説明が加えられている、とオニキスは感じていた。そして浮き彫りになる部分が多ければ多い程、そこから抜け落ちた蔭は色濃く意味を持つ。、
(奴は一体、何をしでかしたんだ)
呪い。
イバラシティでもアンジティでもない能力者にとってワールドスワップは不利益にもなり得ない筈だ。にもかかわらずそういった表現を使うのは、何かしらの代償によって発生したと術者が認知している可能性が高い。
アンジニティの絶対拘束さえも限定的に無視し世界二つを巻き込む程の制御不可能な現象……それが副次的に引き起こされる程の所業とは一体どれ程度し難い所業なのか。現段階の材料で推理するのなら、
(このハザマは――奴の『定義』に大きく関与している)
どうやらゲームの為に突然発生した都合のいい空間ではなく、元から存在した世界であるらしいことは今までのやり取りで分かった。そして黒幕はハザマの管理者。……何らかの目的の為にハザマを創造し、その影響によってワールドスワップが発生するようになった、とまでいくとあまりに短絡的な帰結になるが少なくとも無関係ではあるまい。
だとしたら、これは好都合だ。探索を進めることが直接オニキスの目的の成就に近付くことになる。イバラシティの戦力を増強し、アンジニティと接戦に持ち込んだ終盤戦で漸く黒幕の気配を搔き集める段階に至ると想定していたが、より展開が早く、具体的に手が届く手段が見つかるかもしれない。
オニキスの目的――『首輪がついていない、完全な形でのアンジニティの脱出及び元の世界への帰還』。
アンジティが勝てば脱出できる、その報酬は飢えた獣の前に差し出された餌だ。毒が入っているかもしれないそんなものにオニキスは飛びつく気にはなれなかったし、何より、逆鱗に触れた。分かりやすい餌を示せば簡単に喰らい付くだろうという、嘗めきった打算。簡単に他者を思い通りに動かせると信じ切った、神の如き目線。
能力者が意図した現象であろうとなかろうと、関係はない。その代償は支払わさなくてはならぬ。そうしなければ、彼はオニキスではいられない。それが吸血鬼オニキスの『定義』で――異端の王として追放された要因でもあった。
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声 「どうか、自らが自らであ―― ザザッ・・・」 |
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声 「――ザザッ・・・・・・・・己の世界のために、争え。」 |
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(……はん。言われるまでもねえ。待ってろ。必ずその喉笛に喰らいついてやる) |
吸血鬼オニキス
王として発生し、そして追放されたモノ。
己の『定義』に従い、黒幕へ直接干渉することによってのアンジティを脱出を目指す。イバラシティに与するのはあくまで手段にすぎない。
そろそろか、と周囲から死角となる岩場から身を起こしかけたところ――感知範囲に紛れ込む、結城巳羽。
(…………、)
気配を殺して視認した化物は、しかし何も言わず。手に持つ懐中時計、その文字盤に嵌め込まれた石と少女を一度だけ見比べて。それから彼女が洞窟に戻るまで、ただ、その姿を眺めていた。
自然LV を
10 DOWN。(LV20⇒
10、+10CP、-10FP)
魔術LV を
5 UP!(LV5⇒
10、-5CP)
響鳴LV を
10 UP!(LV0⇒
10、-10CP)
装飾LV を
5 UP!(LV25⇒
30、-5CP)
偽黒初(77) により
ItemNo.6 不思議な食材 に
ItemNo.7 不思議な食材 を合成してもらい、
何か柔らかい物体 に変化させました!
⇒ 超絶合成![ 2 5 6 = 13 ]不発!
⇒ 何か柔らかい物体/素材:強さ10/[武器]治癒10(LV20)[防具]命脈10(LV25)[装飾]防御10(LV20)/
特殊アイテム
ツナグ(148) の持つ
ItemNo.7 美味しくない草 から装飾『
ロック-K』を作製しました!
フタバ(515) の持つ
ItemNo.6 何か柔らかい物体 から装飾『
ヒーターシールド』を作製しました!
ItemNo.9 毛 から装飾『
Priere』を作製しました!
⇒ Priere/装飾:強さ40/[効果1]回復10 [効果2]- [効果3]-
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ハザマに転がる石ころ。オニキスの魔力が籠められている。 |
イデオローグ(474) により
ItemNo.6 何か柔らかい物体 から射程3の武器『
ブラックオニキス』を作製してもらいました!
⇒ ブラックオニキス/武器:強さ40/[効果1]治癒10 [効果2]- [効果3]-【射程3】/
特殊アイテム
リリィ(494) により
ItemNo.8 吸い殻 から法衣『
擦り切れた外套』を作製してもらいました!
⇒ 擦り切れた外套/法衣:強さ20/[効果1]火纏10 [効果2]- [効果3]幸運6
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リリィ 「これなら腕は……かくれる、から」 |
巳羽(473) により
ItemNo.5 ガーネットリング に
ItemNo.10 不思議な石 を付加してもらいました!
⇒ ガーネットリング/装飾:強さ30/[効果1]幸運10 [効果2]幸運10 [効果3]-/
特殊アイテム
キズナ(1416) とカードを交換しました!
オリジナルブレンド薬湯
(ファーマシー)
バーニングチューン を研究しました!(深度0⇒
1)
バーニングチューン を研究しました!(深度1⇒
2)
バーニングチューン を研究しました!(深度2⇒
3)
エチュード を習得!
ファイアダンス を習得!
アースタンブア を習得!
ファイアボルト を習得!
ビブラート を習得!
環境変調特性 を習得!
バーニングチューン を習得!
剛健 を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!