高い嘶きと共に、ぎろりと黄金色の眼光をがインコを射すくめる。
　思念が載った鳴き声、そのニュアンスとしては、

　恐らく、同じエンブリオ同士、インコにはその言葉が通じるだろう。
　メィレーがエンブリオとの親和性が高いなら、彼女にも伝わるかもしれない。

　

それは、長く暗い夢から覚めたような。視界が突然開けて、周囲の色がわからなくなった時のような。
そんな驚きと困惑に、瞳をゆっくりと見開いて。

人間、人間、人間―――――。
立ち塞がるのは、これで四回目よ。

柊魔異。──私にとっての、祈りの花。
いつの間にか、離れ難く思っていた。
差し伸べられた温もりを、等しく返したいと。
守られる事の方が、多いのかもしれない。
また己の無力さに打ち拉がれるかもしれない。
それでも私は、もう自分の歩みたい道を、見失ったりはしない。
あの日、微笑み返してくれた眼を、握り返してくれた手を、覚えているから。
この血は、この眼は、あなたが許してくれた事で、再び生き始めたのだから。

気付いたのは、先の戦闘の最中。
今は漂うように凪いでいる『風』へと、掬うように手を伸ばす。
──彼のそれと、同じ色。

　　　　インコが


　　　　　　　　岩石を



　　　　　　　　　　　　ぶん投げる！！

　流した！！