［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　──ひとつの死体に手を伸ばしていた。
　せめて、開いたままの瞼を閉じてやろうと思って。
　こんな、辺鄙な世界に来てくたばってしまった哀れな男の死に顔の。


　赤い空に荒れた街。ろくでもないところに来てしまったものだ。


　けれど、こちらの意図に反してその顔が某に覆われることはない。
　──ここにあるのは、手のような形をした影だけだ。
　ついぞ伸ばしてしまったが、自分には触れる手など無い。この影は何者でもない。
　だのに、感覚はイバラシティで与えられたまやかしの日々に引きずられたままだ。


　ここで思い出した全部、《否定》したら。自分はこの人間になれるのだろうか──


　

---

　心臓が爆音で波打っていた。
　声が出なかった。息が出来なくなりそうなほど、胸が締め付けられる。
　また。また、あの夢だ。今度こそ休むつもりで眠ったというのに。忌々しいあの夢が、無遠慮に俺の頭に見せつけてくる幻影が、俺のささやかな休息の邪魔をする。


「おう、大丈夫かァ？　大丈夫ではねェな、しっかりするジョー」


　鰐淵さんが隣から話しかけてくる。
　その声に強ばっていた筋肉が解れ、次第に呼吸を取り戻す。
　嫌な夢を見ていた。理解できない夢を見ていた。妙な現実感を伴った、整理してはならないような夢を見ていた。夢だ。繋がりのある夢というだけで、こんなにも目を逸らしたくなるものがあるのかと。


「また、やべェ夢見た」


　喉から可愛らしい声がつぶやく。自分の両手を見下ろすと、少女の細腕に白い手袋が被さっていた。
　因幡うさ子。鰐淵さんの力を借りて俺が変身した姿。普段は意識が途切れると変身も解ける──鰐淵さんからそう聞かされている──のだが、此処ではそうならないらしい。


「……寝たけどうさ子のままだな、俺」
「この世界じゃ異能も活性化するみてェだからなァ。変身もそう簡単にゃ解けねェってこった。よかったな！」


　そう、此処はハザマ。イバラシティとアンジニティの決戦場。イバラシティ住民の持つ異能は活性化し、街に紛れ込んでいたアンジニティは元の姿と記憶を取り戻す。


──ここで思い出した全部、《否定》したら。


　頭の中が掻き乱されていた。
　たかだか夢の光景が忘れられない。死んでいたのが仮に俺なら。なぜ俺はここにいて、こんな夢を見ているのか。
　あれは、俺を見下ろしていたのは、誰なのか。誰が俺の前に佇んでいたのか。


　……アンジニティから来た、誰か？


　本当に、夢なのだろうか？
　後ろ向きな思考を振り払うようにかぶりを振る。俺にはあんな生死を左右する事態に覚えがない。俺がこうして生きているなら“あれ”は現実であってはならない。
　しかし。恐らく、恐らくではあるが。この世界に来て時々見る夢のような光景はすべて繋がっている。自分の死体を見下ろす形の夢。最悪の夢。それが、もしもの不穏な結論を導いて仕方がない。


「なあ鰐淵さん。俺って、何者なんだ？」


　不安だった。もしかしたら、と浮かぶ嫌な可能性を全部打ち壊してほしかった。


「何だその質問。哲学か？　お前は【魔法少女の成人済み男性】だろうが。ヘッヘ、可笑しな肩書きだジョー！」
「……俺、変身解いても大丈夫なんだよな」
「あァ？　何がだ？　普っ通〜に、いつもの冴えないお前に戻るだけだジョー。知り合いに連絡取った時に試しただろ」
「……だよな」


　鰐淵さんは当たり前のように答える。イバラシティでも変身してるのに何を今更、と思っているに違いない。
　鰐淵さんの言うように、莉稲や他の知り合いに連絡を取る時に一度変身を解いた。何事も無かった。最初にこの世界でバケモノを前に変身した時から卯島渉は存在していた。
　だのに俺が無事であるのかと心配になってしまうのは、きっと未だ明けない異常事態の疲労にあてられて過敏になっているだけだ。


「俺、死ぬのかな」
「は？」
「変な夢を見ンだよ。此処に来てから何度も。……俺が死んでンだ。其れを、誰かが見下ろしてる」


　鰐淵さんは最初こそ興味なさそうに揺れていたが、多少真面目に聞き始めた。


「前も夢とかなンとか言ってたな。頻繁に見ンのか？」
「頻繁と言うには微妙、けど此処に来て3回くらいは見てる」


　鰐淵さんにしては珍しくうーむ、と低く唸っていたが、思い当たる節は無さそうで、彼は首を傾げるように体を傾けていた。


「侵略者に変な精神攻撃でも受けてンじゃねェか？　抜け出せなくなると厄介だジョー。あんま思い詰めンなよ」


　それはそうかもしれない。道中接触しなかっただけでいつの間にか攻撃を受けている可能性はある。
　此処は決戦場なのだ。


「莉稲は？」


　俺としたことが寝ぼけ半分ですっぽ抜けていた。周囲のどこにもいない。


「心配ねぇよ。先に行ってる。そろそろ出発だ。探索に戻るが、休むか？」
「……いや、行く。体動かしてる方がいい」


　ふわりと宙に浮かんだ鰐淵さんを伴って、俺は仲間のところへ戻ることにした。

ENo.107 メリル/ミノリ とのやりとり


ENo.388 ユイノ とのやりとり


ENo.541 マテバ とのやりとり


ENo.545 東堂玄樹 とのやりとり


ENo.719 ケムルス とのやりとり


ENo.868 雫 とのやりとり


ENo.1033 斎 とのやりとり

ItemNo.4 潮騒狡兎装束 を破棄しました。
ItemNo.5 可愛いメガネ を破棄しました。
ItemNo.13 羽 を破棄しました。
ItemNo.9 花弁飾りの銀メガネ を破棄しました。
ItemNo.21 赤い薔薇 を破棄しました。

ItemNo.42 エナジー棒 を食べました！
　体調が 0 回復！（30⇒30）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

エインモーネ(421) から 70 PS 受け取りました。

北風(491) から 200 PS 受け取りました。
フレッド(1720) に ItemNo.25 霞石 を送付しました。
フレッド(1720) に ItemNo.34 霞石 を送付しました。
北風(491) に ItemNo.7 護りのメガネ を送付しました。
北風(491) に ItemNo.10 ネジ付き蒲ノ穂 を送付しました。

エナジー棒（30 PS）を購入しました。
エナジー棒（30 PS）を購入しました。
エナジー棒（30 PS）を購入しました。
エナジー棒（30 PS）を購入しました。

時空LV を 5 DOWN。（LV15⇒10、+5CP、-5FP）
幻術LV を 15 DOWN。（LV15⇒0、+15CP、-15FP）

変化LV を 25 UP！（LV5⇒30、-25CP）
付加LV を 5 UP！（LV1⇒6、-5CP）

サキ(768) の持つ ItemNo.29 生命の宝石 から防具『生命のパーカー』を作製しました！
ケムルス(719) の持つ ItemNo.35 すごい木材 から法衣『煙公爵のコート』を作製しました！
北風(491) の持つ ItemNo.12 スポンジ から法衣『スポンジの法衣』を作製しました！

サキ(768) により ItemNo.41 すごい石材 から装飾『ラッキーレンズ』を作製してもらいました！
　⇒ ラッキーレンズ／装飾：強さ327／［効果1］幸運20 ［効果2］－ ［効果3］－

ケムルス(719) により ItemNo.41 ラッキーレンズ に ItemNo.2 駄物 を付加してもらいました！
　⇒ ラッキーレンズ／装飾：強さ327／［効果1］幸運20 ［効果2］体力10 ［効果3］－

クロネ(628) とカードを交換しました！

暴雪の札 （スノーホワイト）


リザレクション を研究しました！（深度0⇒1）
リザレクション を研究しました！（深度1⇒2）
クライオセラピー を研究しました！（深度0⇒1）

ヒートイミッター を習得！
リワインド を習得！
アブソーブ を習得！
マナバースト を習得！
グレイシア を習得！
ブレイドフォーム を習得！
凍結耐性 を習得！
再活性 を習得！
グラトニー を習得！
星火燎原 を習得！
ディープブルー を習得！
千変万化 を習得！
バーニングカード を習得！
タイダルウェイブ を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『カミセイ区 F-11：チェックポイント《商店街》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - うさ子(266) の選択は カミセイ区 F-11：チェックポイント《商店街》

MISSION!!
ウシ区 E-19：チェックポイント《黒い水》 を選択！
　　 - うさ子(266) の選択は ウシ区 E-19：チェックポイント《黒い水》

［870 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［190 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［380 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［296 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［204 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［143 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［61 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［123 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［108 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［129 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［12 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［37 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




チャット画面に映るふたりの姿。

　





　





　

　

　

　

　

　





　

　

　

　

　

　





　





　





　





清々しい笑顔を見せるふたり。

　

　

　






　








　

　

　

ふたりの愚痴が延々と続き、チャットが閉じられる――

チェックポイント。



再び現れる守護者。

　　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！