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続いてのニュースです。
先日の██████地区での一家強盗殺人事件で、容疑者とされていた男が今日、逮捕されました。
容疑者は今年17歳になる少年Aで、未成年者につき実名の報道は控えられています。
被害者となる家族の夫、綿貫████さんと妻、綿貫████さんはそれぞれ喉元を刃渡り20cmほどの刃物で切り裂かれ、
その後腹部を切り開かれ異物を腸、ないし子宮に詰め込まれ、いずれも死亡しています。
第一発見者は近所に住む主婦の方で、朝方に顔を見なかった事を不思議に思い家を訪ねた所、今回の事件が発覚しました。
尚、第一発見者の方は現在心的外傷により通院を余儀なくされています。
綿貫夫妻は近所では敬虔な████信徒として有名で、
温厚で明るく人好きのする人物であったということが聞き込みで明らかになっています。
「本当にいい人たちだったんだけどねぇ、悪い噂も聞かないし。
宗教家ってちょっと、なんていうか、怖いじゃない?
でも綿貫さん達は別に勧誘とかはしてこなかったし、ただ信じて、祈りを捧げてるだけで……
なのにあんなひどい殺され方しちゃってねぇ………」
「████教って言ったら、結構有名じゃないですか。
信じる者は救われるっていう、結構シンプルな教えっていうか?
それでもあんな風になっちゃうんだから……やっぱりこう、神様なんていないのかなぁって思っちゃいますよね……」
……おや、ここで緊急ニュースです!
なんと先ほどのニュースでの被害者である綿貫一家の、一人息子さんが一命を取り留めたとの報告が今入りました!
息子さんの綿貫黒衣くんも喉元を切られ重体だったのですが、まさに神の奇跡というものでしょうか。
黒衣くんの回復を待ち、警察は黒衣くんに事件時の状況などを聞くつもりだと緊急記者会見で発言しました。
「ここが今日から黒衣くんのお家ですよ。」
「なんでパパとママは死んじゃったの?」
「……世の中には良い人だけじゃないから。」
「あんなに毎日神様にお願いしたのに、助けてくれなかったの?」
「きっと黒衣くんを助けるので精一杯だったのよ。
パパとママにとって、貴方が一番大事なんだもの。」
「神様は本当にいるの?」
「分からない…けどきっと、居ると信じればどこかで助けてくれるかもしれないわ。」
パパとママは助けてくれなかったのに?
《司法制度の限界か》
この程行われた██████区一家殺害事件の裁判で、当時17歳の被告は無罪判決を受けました。
弁護側によると、被告は当時まだ未成年であった事。精神的に健康ではなく、責任能力が無かった事などが理由であるようです。
被告は無罪判決が出た瞬間大声を上げてガッツポーズし、また出る際に報道陣に満面の笑みを見せるなどまったく反省の色は見られない姿を見せました。
これに対し被害者の親族や友人は…………………
何で
何で
何で
何で
何で
何で
何で
何で
何で
何で
な ん で ?