
『信じろというほうが無理でしょうが、ここイバラシティは"侵略"されています』
荒れ果てた街並みを前に、ヨルはその言葉を思い出していた。
何週間か前に見た夢だった。どこかで見たアニメみたいな設定の夢。今日は面白い夢を見たなぁと思って、それきり忘れていた。なんせピザパに勉強会に期末テストに花火大会と、イベントが目白押しで大忙しだったのだ。そういえば次はクリスマス会をやると言っていたっけ。プレゼント交換に何を持って行くか、早く決めないと……。
時計塔の長針が一つ進む。歯車の軋む音が、逃避する思考を引き戻した。
再び、耳が痛いくらいの静寂が戻る。いつも横にいる鳥の声すら聞こえない。
ヨルは辺りを見回す。時計塔の入り口、崩れた塀、ひび割れて雑草だらけのコンクリート。彼の異能である青い小鳥の姿はどこにもなかった。多少遠くに離れても気配で居場所は分かるのだが、それも感じられない。気配が分からないほど遠くにいるのか、異能を封じられているのか。ヨルには判断がつかなかった。
立ち並ぶ廃墟たちがヨルをじっと見つめている。とにかく誰かと合流しなくては。夢に出た男の話が本当なら他にも誰か、この奇妙な空間に呼ばれているはずだ。クラスメイトたちもいるかもしれない。
穏やかで食欲旺盛な彼らの顔をひとつひとつ思い浮かべる。一人もここにいませんように、なんて願うのは初めてだった。
赤い空に聳える時計塔の、長い長い影がヨルの足元へ伸びてくる。ここにいても何も始まらない。踵を返し逃げるように駆け出した。
――踏み出した足は、鉤爪がついた異形のもの。
「……え?」
左脚の膝から下が、濃藍の固い皮膚に覆われている。右脚は獣の後ろ足と同じ形で、鉤爪だけでなく飛膜の張った翼がついていた。思わず後ずさろうとして、そもそも地に足をつけていないことに気づく。
足元から目の前に影が伸びていく。左右で形が違う脚に、揺れる尻尾、大きな翼、尖った耳。
空中に漂う、怪物の姿。
「あぁ、そっか。これが」
濃藍の竜――さまよう夜風は首を振る。自身がイバラシティに適応した姿『夜久蒼』の記憶。仮初とはいえ一つの人生を飲み込んで、苦い顔をした。
泣きたくなるくらい温かい世界だ。おいしいご飯に、優しい友達。見守ってくれる大人たち。
アンジニティにはそんなものはないというのに。
翼を広げ風を起こす。動いていないと叫び出しそうだった。旋回しながら上昇し、時計塔の先端まで飛んで行った。
見下ろす街並みは荒廃しているが、夜久蒼の記憶と一致する。
「……あそこなら、きっと、さみしくない」
一人ぼっちで夜の空を漂いながら、ずっと望んでいたもの。どんなに手を伸ばしても届かなかったもの。
侵略戦争に勝てば全て手に入る。静かで冷たくて、寂しい世界を離れられる。
あの街によく似た、ハザマのかたちを目に焼き付けて、さまよう夜風は背を向けた。
「行かなくちゃ。ぼくの願いは、ここで、叶えるんだ」
暖かな陽だまりの下で、誰かと笑い合うために。

駄石(50 PS)を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。
エナジー棒(30 PS)を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。
時空LV を
5 UP!(LV0⇒
5、-5CP)
呪術LV を
10 UP!(LV0⇒
10、-10CP)
変化LV を
5 UP!(LV0⇒
5、-5CP)
装飾LV を
20 UP!(LV0⇒
20、-20CP)
忘却の王(289) により
ItemNo.5 不思議な石 から射程3の武器『
折れた翼』を作製してもらいました!
⇒ 折れた翼/武器:強さ30/[効果1]回復10 [効果2]- [効果3]-【射程3】/
特殊アイテム
一紗(1075) の持つ
ItemNo.5 不思議な石 から装飾『
温かい羽根』を作製しました!
忘却の王(289) の持つ
ItemNo.5 不思議な石 から装飾『
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ラプリナ(26) により
ItemNo.6 不思議な食材 から料理『
ランチセット』をつくってもらいました!
⇒ ランチセット/料理:強さ30/[効果1]器用10 [効果2]敏捷10 [効果3]耐疫10/
特殊アイテム
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ラプリナ 「召し上がれ♥」 |
美琴(935) とカードを交換しました!
破の太刀
(スイープ)
イレイザー を研究しました!(深度0⇒
1)
イレイザー を研究しました!(深度1⇒
2)
イレイザー を研究しました!(深度2⇒
3)
ウィンドカッター を習得!
カース を習得!
ガードフォーム を習得!
イービルカード を習得!
アジャイルフォーム を習得!
ラトゥンブロウ を習得!
ダークネス を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!