なんだかよくわからないうちに、ももいろがみのおねえさんとたたかうことになった猫。
セリィおねえさんとちからをあわせて、ももいろがみのおねえさんをこらしめました。

おねえさんがたおれたことで、いままでふさがれていたとびらがひらかれました。
このさきはけんきゅうしせつのようです。
はでにてんめつするかざりはかんげいしているのか、それともわななのかはわかりません。


ここからさきにすすむももどるもじぶんしだい。しんちょうにきめたほうがいいかもしれません。


すでにセリィおねえさんたちはどうするかきめたみたいです。
猫はいったんセリィおねえさんたちとわかれて、かんがえてみることにしました。


けんきゅうとうのなかにはいってみたいきもちはあります。
でも、もしわなだったら――？

そこで、ししょーとセバスチャンがようすをみてくることにしました。
そのあいだ、猫はとびらのちかくでふたりのかえりをまつことになっています。


「危なくなったらすぐに助けを呼べ。良いな？」


猫はしっかりとうなずきます。

でもやっぱり猫もきになるもの。
すこしだけなら、となかをのぞきこもうかとまよっていた、ちょうどそのとき。
ももがみのおねえさんといっしょにいたあくまがたちあがりました。
いったいなにごとかと猫はみがまえますが、どうやらたたかうきはないようです。
おねえさんといっしょにこらしめたときにちいさくちぢんでしまったままです。

そんなあくまでしたが、どうやらエンブリオのようです。
くるしめられたあくまのちから。
それがみかたにまわるならこれほどたのもしいことはありません。
なぜたちあがったのかはわかりませんが、猫はけいやくをもうしこむことにしました。


けいやくをおえると、あくま――サタンさまがなぜか猫のことをじっとみています。
なにかきになることでもあるのでしょうか？


『なにかようなのです？』


ときりだしてみると、サタンさまはすこしまよったそぶりをみせながらまをあけると、ぽつりとつぶやきました。





「・・・・・お前は、【混ざりもの】なのだな。」






サタンさまがなにをいっているのか、猫にはさっぱりわかりませんでした。
猫がわかっていないとみるや、サタンさまはもうすこしくわしくはなしてくれました。


「お前からは二つの気配を感じる。――人間、そして我が眷属たる悪魔の気配だ。」


『にんげん？あくま？』


「それが人為的な何かによって歪められて、今のお前を形作っている。
・・・・・歪な存在なのだ、お前は。」


まるで、がつん、といきなりあたまをなぐられたかのようでした。


「今はまだ良い。だがやがてその歪みが大きくなるにつれ――日増しに高まる悪魔の力を制御できずに、お前という存在は周りの者達を不幸を振り撒くことになるやもしれん。」


猫にはすべてがわかったわけではありません。
でも――






『………小生は…小生は、いったいなんなのです……？
…にんげん？…それとも…あくま？
…小生…は……うまれてきちゃ、いけなかったのです……？』

自信たっぷりに断言して。それに続いて、かーこも頷いて。

途中で言葉を遮って。

メイはゆっくりと首を振る。
……が、かーこが口を開き。

もふもふのお手手を差し出され、ブルーノはとても嬉しそう。

ブルーノは、小さな黒猫の手を爪で傷つけないように、そっと握って、軽く上下させた。

（むぎゅぅっと胸元に抱きしめます

なにかきになるのか、じぃっとみつめています。

やっぱりきになるのか、たおしたあくまをのぞきこんでいます。

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（ひよこが一羽、てくてくと歩いている）

（どうやら同行者を捜しているようだが・・・？）