……むぅ、おっかしーな。
さっきまでアタシの目の前にいたのは、もっと神々しかったり、タコっぽいヤツだった気がするけど。
どーして雪だるまに変わっているのか……？

やっべーな、幻覚見るようになっちゃったか？
自分の毒素にやられたとかじゃねーよなー……怖っ、おっかない想像になっちゃった！

うん、気のせいだな！
練習試合に負けたよーな気もするがきっと気のせい！
……ハッ！？　これはもしや、白昼夢の能力に目覚めかけてるとかそーゆーアレか！？

どぅふふふ、困っちゃうなー、アタシにこれ以上多才になってどーしろってゆーのかね！
いやー期待される人気者はツラいねー！　だっはっは！！

……なんて逃避してみたところで、目の前の現実は変わらない、か……。
やー、このねーちゃん、一人でもマジウゼーって思ったのに、今度は二人か……。
なんか倒せる気がしねぇ……！
あ、いえ、契約してくれた貴女様がウゼーなんてそんなことまったく思ってませんよ！
今のは言葉のアヤとかそーゆーヤツッスよ、うん！

はー仕方ねぇ……ここはパワーアップしてもらった我がゼラチン質の肉体の威力、試してみるとすっか！

やぶられてじめんにおちたサインをあっけにとられながらみつめると、そそくさとひろいあつめました。

ふむふむとおとなしくきいていましたが、なにかぴんときたのかしたりがおで、

うんうんとうなずいて、みじかいおやゆびをたてています。
が――

おもいっきりおおごえでどなったあと、ひとつためいきをつくと

両手を握らせたいまま、握らせて。棒読みの状態で。
主の背後に控えるホワイトタイガー。見つめてます。

えいえい、つんつん。