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<< 5:00
[基本]OK. [戦闘]OK. 




ベースキャンプ、そう呼ばれるところに戻ってから伊舎那の傷を治療する。
戦闘でついたものではない。伊舎那自身がつけたものだ。


僕の香りから、自分を保つために。


傷は体から浮き上がり、帯のようにゆらめき、最後には赤い塵になって消える。
塞ぐだけならそれほど時間はかからない。綺麗に何もなかったようにするのに時間がかかるんだ。
時間が経てば経つほど、痕を残さないようにするのが大変だ。


最後の一つが消えてなくなったのを確認して、はあ、とため息をつく。
伊舎那は僕の顔色を窺うように見ていた。
「………、スカリムさん」
見つめるその目がどういう意味なのか分かっている、僕が怒っているのかどうか、そして何より嫌われていないか。
拒否を、拒絶を、されないかどうか。
「目を閉じてくれる?」
「え?」
「そういう目で見ないでほしいから」
「……ッ」
みるみるうちにしぼむよう、泣きそうになりながら閉じられる瞳。そんな顔するぐらいなら――
クリーム状のものを指に一掬いするとそれを彼の鼻の下に薄く塗った。
「うっ、な…っ、んですか……」
「全く、最初から相談しておけばこんなことにはならなかったんだよ。
 確かに正気を保つには痛みは有効だけれど」
律儀にまだ目を瞑っている伊舎那の額をツン、とつつく。そこでようやく目を開けた。
「こ、これは?」
「スゥ、っとしていいだろう?香りなんてね、こうやって他の香りが入る前に遮断すればいいだけなんだよ」
はい、と渡したクリームの入った小さな容器と、僕の顔を見て目をぱちぱちさせている。
「所謂、悪臭に耐えなければならない環境のものはこうやって匂いを回避するわけだ。たとえば死体を調べる時とかにね」
「す、スカリムさんの香りは悪臭では――」
「わかってるさ、でも同じようなものだ。君を蝕むならいい香りだろうと、腐臭だろうと一緒だ」
「……」
「君は自分で自分を傷つけたからスカリムさんのせいじゃない、そう言いたいのかもしれないが、僕からしてみれば僕が君を傷つけたのと同じだ。
 僕を本当に思うのなら、少し考えてほしいね、君がとった行動がどういうものだったのかを。誰に習ったか知らないけれど、……いや予想はつくけどね、とにかく先に僕に相談すること!わかった?」
「……はい」
「じゃあ、この話はおしまい」
頭をぽん、と軽くたたく。


責めたってしかたないし、元はといえば僕の異能のせいだ。
というか、元を辿ればここに来なければよかった、イバラシティに連れてってって言ったのにアンジニティに落としてくれたタユタさんが悪いんだよね。


「スカリムさん……」
伊舎那が僕の羽織の袖を掴み、不安そうに顔を見上げる。
「……綺麗に治ったしよかった」
「……、はい、でもそうじゃなくて時計塔の時間……おかしくないですか?」
「え?……確かに。体感で一時間ぐらいとっくに過ぎてそうだと思ったんだけれど」


「ズレているんですよ、あの時計」


「!!」
「タユタさん」
いつの間にか僕たちの後ろに立っている彼女。
時計塔の時間だけでいうなら一時間前に会って、そして約束の時間にはまだ早い筈だ。
「どういうこと?何か知ってるの?」
「何でもかんでも疑う目をしないでいただけますか?まるで私のせいみたいじゃないですか!」
「こうなったのは何もかも君のせいなんだけれど」
「そうおっしゃると思って、帰る為の準備を済ませてきたんですよ」
「え?もう、できたの?さすがにそんなに経ってないって思ったけれど」
「五時間ぐらいかかるって言ってましたよね……」


時計塔の時間は確かにズレているように思う。けれど、さすがに五時間は経っていないような気がする。
僕たちの様子を見て、嫌そうな顔と大きなため息。


「早くしろって言ったり、そんなに経ってないって言ったりどっちなんですか?
 私は別に構いませんよ、気に入ったのならずっとここに――」
「帰るよ、今すぐにでも!」
置いて行かれてたまるものか。早く帰れるのなら願ったり叶ったりだ。早いところおさらばしたい。
「迅速な判断ですね。私も無駄な時間をつかわなくて助かります」
「ほんっっっと、どの口で言ってるやら」
「……」
「伊舎那?」


「僕たちが、ハザマから……アンジニティから、去ったら……あの街の僕たちは、どうなるんですか?」


そういえば、


能力『ワールドスワップ』発動により、世界への侵略が開始された、と言っていた。
『仮の住人』となりイバラシティの住人として楽しめ、と。
どこからどこまでがエディアン・カグの能力なのか。


いや、どちらにしろ――


「僕たちが居なくなれば、あれは、消えるんじゃないのか」


どこまで消えるのだろう。
店は?住んでた場所は?買ったものは?


共に過ごした者とは?時間は?写真は?


まるで最初から、なかったかのように、まっさらになるのだろうか。


それでも、誰か覚えている人がいるのか。


「そう、なんですか…タユタ……」
「さあ、どうでしょう?私には分かりませんね。少なくとも向こうの記憶が今後、流れ込んでくることはなくなるでしょう。良かったじゃないですか!」
「……、……」
「い、伊舎那!!」
突然走り出したと思えば、あっという間に見えなくなる。
「ああ……なんで、もう……」
「やれやれ、困ったことがあると逃げ出すのは相変わらずですね。あっちの坊っちゃんもそうでした」
「あっちの……って、疾那のこと?」
「ええ、自分で謝罪の品を渡せばいいものを、せっかく店の前まで連れて行ってあげたのにその場から走り去った。
 そして人に頼んで、結局あっちのスカリムさんを怒らせた。まるでやってることが一緒です」
「……」
「あの二人は紛れもなく、貴方達から産まれたものでしたよ」
「……"でした"?」







ベースキャンプは水地や高い壁に囲まれていて、それほど広い場所ではない。
探していけばそう時間はかからずに伊舎那を見つけることができた。
膝を抱え、そこに顔をうずめ、水辺に影を落としている。
「伊舎那、タユタさん待ってもらってるよ」
「……」
「帰ろう?」
「……」
「グノウ達は確かに見つけられなかった、でも――」
「……違うんです」
「違う?じゃあ、イバラシティの僕たちのこと?」
「……」
無言で小さく頷く。その伊舎那の隣に座った
眼下に広がる水は透き通ってもいないし、美しくもない。あの街とは違う景色だ。
「あっちの僕のこと、少しも好きじゃないんです。でも、あっちの僕はいつも人の笑顔に囲まれていた。
 僕の周りでは、みんな……あんな顔されたことなかった……。
 記憶が入ってくる度、妬ましくて、疎ましくて、どこか…羨ましかった……」
「……」
ずるいですよ!あっちの僕だけ!色んな人に名前を呼ばれて、いつも楽しそうにして!必要と、されて……。早く消えればいい、壊したいってずっと思ってました。
 でも、今あの僕を消したら、それは……面白くないって玩具を壊す子供と変わらないんじゃないんだろうかって、思うんです……」


イバラシティでの伊舎那は、大人になっていた。
未来のことは分からない。けれど、これから待っているのはああいう道ではないだろう。
そりゃあ、そうだ。


「産まれも生い立ちも自然に馴染むように用意されて作られた。どこか僕たちをベースにしているところもあっただろう、
 けれど僕たちが手を加えられるものは何もなく、あれはただただイバラシティで生活をしていた。でもあの街での数ヶ月間、間違いなく"生きていた"」


それは決して不変的なものではなく、生きて、生活をして、そして何より"成長"していった。


「まるで僕たちとは違う何かになった。僕から見ても、そう思う」


様々な出会いや別れ、出来事を経て、最初とは全く違うものになっていった。
この世界の数時間のうちに、向こうは数ヶ月経っていて、僕たちはハザマという場所で数時間を過ごし、ここで大した成果も得られず仕舞い。
めまぐるしく入ってくるその記憶を、生活を、成長を、それを見て伊舎那が悩むのも仕方ないのかもしれない。
伊舎那は……いや、僕もか。イバラシティの僕たちのことを考えるには圧倒的に時間が不足していた。


スカリムと名乗るスカリムじゃない者、伊舎那を名乗る伊舎那じゃない者。
僕たちから干渉することの出来ない者。
そうしているうちに、その存在は僕たちからは大きく離れていった。


「タユタさんが手を加えて作ったあの姿形、記憶、でももう彼女が書き換えたりは出来ないぐらい独立したものになっている、って」
「じゃあ、ここから僕たちが離れたら……」
「どうなるか、どんな影響が出るか、消えるか消えないか、全く分からないってさ」
「……僕、あっちの僕に消えてほしいのか、そうじゃないのか、わからなくて」
「うん」
「嫌なものや、見たくない記憶もいっぱい流れてきて」
「うん」
「でも僕が経験してないことも、沢山していて……」
「そうだなぁ……羨ましくて、素敵だと思うことはわざわざ否定することない。君がやりたいと思うことがあればこれからやっていけばいい。
 むしろ、向こうの記憶で見ている分、これから何かの役に立つかもしれない。同じ轍を踏まない、とかね」
「スカリムさんは……」
「うん?」
「消えてほしいですか、あっちの自分に……」
「……どうかな、正直よくわからないや。居てもネタになるだけだと思っていたから。あのポンコツ具合見てたらさ。
 でも消えてもさ、僕たちからは消えないだろうね。ずっと覚えている。嫌なことも、良いことも。ハザマの世界でのこともアンジニティも、イバラシティも……」
「そう…ですね……」


否定しようが、消えようが、何をしてもさして変わらないことに気付いてしまった。
全ての人にあっちのスカリムを、伊舎那を、覚えているかと聞いて回ることは不可能だし、覚えていたとしてその記憶を消すこともできない。


そして非常に残念なことに。
あの街では、イバラシティでは、あれが"本物"だった。


今更、"偽物"のアンジニティの罪人、咎人とされている者が何か出来る筈もない。
何せ僕たちは、イバラシティの砂粒一つにさえ触れることができず、当然持ち帰ることすら叶わない。


あの街での二人に触れることも、話すことも、出来やしない。


とても皮肉なことだ。僕たちから生まれたあれの方が自由気ままに生きて、本家本元の僕たちはハザマという空間に閉じ込められた状態なんだから。


「あとは、委ねよう。あれが……二人がどうなるのか――」


たとえば運命の糸や、輪。たとえば流転や輪廻、見えない縁、繋がっているものから外れた時どうなるかなんて分からない。


個は確立しつつもあり、とてつもなく不安定だ。
土台であるものがなくなれば、ちょっとしたことで壊れるかもしれない。


ただ分かるのは、それらを外れた時、僕たちと交わることは二度と無いだろう。
落ちた血の一滴を、流れた涙の一雫を、切った爪の一枚を、もう一度体に戻そうとする者はいない。


ここからは全く別の道。


「帰ろう、僕たちの家へ」


ここは僕たちの世界ではない。


「……はい」


奇妙な6時間と、流れ込む5ヶ月間。


最初から時計は狂っていていたのかもしれない。


交差していた世界が終わる。














ENo.302 草 とのやりとり

たくさん愛でてもらえて桜は幸せ
ありがと

(そう囁くように風にさやめき、あなたの元へと花びらを散らした)


ENo.594 侵攻者 とのやりとり

シンディ
「ああ、あなたは元々アンジニティに堕とされた訳じゃないのね―――。
 あそこは確かに、たまによその世界から迷い込んじゃったヒトもいるみたいだったわ」

シンディ
「お兄さんはもともとどこか、別のところに行きたかったのかしら?
 ―――この侵攻が終わったら、どうなるのかなあ。
 お兄さんが行きたかったところに行けるといいね」

シンディ
「負けちゃったら、私たちアンジニティに戻されるのかしら。
 アンジニティは出口のない世界だから、
 負けちゃった時のことを考えると、今この世界が交わり合ってる時間で
 どうにかした方がいいかもね?」

(幼い女の子はにこにこ笑いながら、終始そんな調子で話していた)
(一瞬、相手がなぜかいたく複雑な面持ちで小さく零した言葉には)
(「身の危険?」と、言葉をくり返して首を傾げていた)

シンディ
「すかりむ? スカリムお兄さん?
 わあ、私はシンディっていうのよ!
 ふふふ、ここで名前を教えてもらえたの、あなたが初めてよ!
 ああ、私が侵攻してる理由はね――――――」


――――――――――――――――――――――――。

シンディ
「……うん?
 どうしたの? ……時間? なんの時間?
 どこかに行かないといけないの?」

シンディ
「…………。
 なんだか何かの時間みたいになったからシンディ、行かないといけないみたい。
 でも、たぶんまた会えるから大丈夫よ!
 シンディはお兄さんのこと、ちゃんと覚えたわ」

シンディ
「また後でね!
 それまでに、お兄さんの髪飾り作っておくから!」

(女の子は笑顔のまま、そのように言った)

     (―――彼女が話しかけていた、巨大な偶像が話す言葉は)

                   (最後まで、あなたの耳に聞こえなかった)


ENo.664 闇のおえかき とのやりとり


 … … … 


 ――――今回もまた、一時間が経とうとしている。
 
 ハザマの刻が終わる頃、ぽつりと足元に白が芽吹いた。
 ハザマの赤い空、そこにある北西の星を見上げるように、花が咲き開く。



 この世に実在しない花。
 
 まぼろしだ。再びハザマの刻がやってくるまで、
 ハザマ世界の記憶と共に、無かったものとして消えていくもの。
 花々が風に揺れる。白い花びらが遠い空に舞う。



 たった一時間のハザマの刻。
 終わりを迎える者たちを見送るように、地の花は寄り添い、空の星は輝いている。




 ……花びらに紛れて、紙飛行機が飛んでくる。
 それは以前のように足元に滑り込んでくることはなく、そのまま上空を通り過ぎていった。




ENo.931 伊舎那 とのやりとり

伊舎那
「すみません……いつものことながら、タユタがご迷惑をおかけして。
(彼女のことで謝ることに慣れてしまっているのだろう、
頭をさげられたくない、そう言われても下げる要素が増えれば頭を下げるしかなかった)」
伊舎那
「大丈夫ですよ、スカリムさんだってそれから拾ったものを調理するでしょう?
任せてください、きちんと調理してみせます。
(大量の柔らかい物体から作られるフルーツの盛り合わせ、調理方法は割愛)」
伊舎那
「スカリムさんが治して下さるから僕も頑張れるんです。
あなたが支えて下さるから僕は目の前の障害を切り裂くことだけを考えていられます。
だから勝ったときは、それは全てスカリムさんのお蔭です。」
伊舎那
「……ただ、傷の件に関してはすみませんでした。
言わないと、と思いつつ
きっと止まることが目に見えていたから……
それが、僕は嫌でした。」

伊舎那
「実際、止まらせてしまったし、時計は狂っている、お兄様達は見つからない、散々です。
結局徒労に終わらせてしまって、僕の我儘でイバラシティではスカリムさんに不快な姿までさせてしまって。」
伊舎那
「……ねえ、スカリムさん。
僕はイバラの僕みたいに平等に人を愛せますか?
あれが羨ましいとはちっとも思わないけれど……いえ、本当は大分羨ましいですけれど
僕にはあれができるとちっとも思えません、僕は器用じゃないので。」
伊舎那
「嫌で嫌で仕方がないのに、羨ましいと思うなんて変ですよね。
さ、帰路の準備を始めましょう。」


ENo.1017 藻噛 とのやりとり

「ほう。それは運が良かったな。
 おまえの元いた世界がどんなところか知らんが、あそこよりひどいってことはないだろうからな」

 アンジニティのことをよく知らないと聞けばそう吐き捨てた。

「……そうだ。俺はこの姿のままイバラシティに行く。
 あちらの海は住みやすそうだからな」

「こだわり? 別にないな。ヒトの肉が好きなのは、俺が"そういうもの"だからだ。
 子供の方が柔らかくて美味いとは言ったが、俺が手を出せるのは海に近付いたヒトだけだ。毎回子供が釣れるわけでもない。
 喰えるものを喰える時に喰う。
 食い物が何を喰ってるかなんぞ気にしたことはないな」

 美味いかどうかの判断は、食感にかなりの比重が置かれているようで。きっと味覚自体それほど鋭くはないのだろう。
 どうでもよさそうにそう答えつつ、あなたから漂う香りに微妙な顔をした。

「……おまえ、花の匂いばかりであんまり美味そうじゃないな……」

 花やベルガモットの香りで肉の匂いがよくわからなかったようだ。

「そうだな、ないと困る。
 手の届く距離まで誘い込むには言葉が必要だ」

 同意しながらにやりと笑う。

「仲間は皆俺と同じ生き物だった。
 似たような姿で、似たような匂いで、揃ってヒトの肉が好きだった。
 それ以上気にすることなんてなかったよ」

 番う相手か、そうでないか。
 同じ生き物か、そうでないか。
 かつて群れで暮らしていた頃は、本当にそのくらいしか考えていなかった。

「ヒトは味もさほど変わらない癖に、やたらと個々を重視するんだな。
 そういうものだと知ってはいるが、やはりよくわからん」

 今までで一番おいしいと思った肉、と聞かれてげんなりした顔をした。

「それを聞いてどうするんだ? ヒトの肉は喰わないって言ってただろ、おまえ」

 そう言いつつも少し考えて、

「そうだな……裕福な家の子供。
 たいてい肉つきがよくて騙されやすい。そもそもあまり一人で出歩かないらしくて滅多に口にできなかったが」

 答えてから、はたと首を傾げた。

「育った環境だの食い物だのって、こういうことか?」

 それはどうだろう……

「わかったわかった、おまえヒトの中でも細かいことを考えたがるたちだろう。
 話を聞くのが好きなのは結構だが、怪物の言葉に耳を傾けすぎるとろくな目に遭わない、とは言っておこうか」

 言葉巧みに人を海に引きずり込んできた人喰いは冗談のつもりか、そんなことを言って。

「そうだな、そう呼ばせてもらおう。
 どうせ俺達が勝てば"スカリム"という名前もおまえだけのものになるだろうしな」

 アンジニティが勝利した暁には、"今の姿のままでイバラシティに行ける"と考えている怪物は、当然あなたもそうだろうと思っている。つまり、"あちら側のスカリム"は消えると、思っている。

「そういうわけだ。
 お互い勝利を目指して走るしかないのさ。"あちら側"の奴等を蹴散らしながらな」

 地面を蹄で引っ掻きながら、人に似て人でない馬はまた笑った――


以下の相手に送信しました

ENo.594
侵攻者
ENo.931
伊舎那
ENo.1017
藻噛
ENo.1029
井塚
ENo.1132
玲瓏





スカリム
「――と、まあ良いように言ってみたけれど、
 あれを受け入れられるかっていうとそうじゃないんだよね」
スカリム
「おそらく一生、否定しながら生きていくだろう。
 向こうは僕たちのことを知りもしないまま――」
スカリム
「でも、会いたくもないし。ああ、まったく。」

ItemNo.9 美味しい果実のパイ を美味しくいただきました!
 体調が 1 回復!(30⇒30
 今回の全戦闘において 敏捷10 復活10 体力15 が発揮されます。
 今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった!















Nap Frappé
ENo.909
スカリム
ENo.931
伊舎那
ハザマに生きるもの
ダンボールマン
ベビードラゴン
















ひとにやさしく
ENo.96
ケイト
ENo.1417
ホロ
Nap Frappé
ENo.909
スカリム
ENo.931
伊舎那
















チナミ区 H-15:釣り堀


Nap Frappé
ENo.909
スカリム
ENo.931
伊舎那
立ちはだかるもの
マイケル
マイケル弐式
マイケル参式







チナミ区 H-15:釣り堀



マイケル
「上出来ですね。それでは、どうぞどうぞ。」


チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。






スカリム(909)ダンボール を入手!
スカリム(909)不思議な牙 を入手!
伊舎那(931)何か柔らかい物体 を入手!
スカリム(909)何か柔らかい物体 を入手!
伊舎那(931)何か柔らかい物体 を入手!






サイトロクス(49) とカードを交換しました!

地裂衝 (クラック)






特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました!

チナミ区 H-15:釣り堀』へ採集に向かうことにしました!
   - スカリム(909) の選択は チナミ区 H-15:釣り堀

MISSION!!
ヒノデ区 D-9:落書き広場 を選択!
   - スカリム(909) の選択は ヒノデ区 D-9:落書き広場













―― ハザマ時間が紡がれる。




「……時計台に呼ばれてしまいましたが、はてさて。」
エディアン
「なーんか、嫌な予感がします。」



黒髪に蒼い瞳、黒スーツ。
細く鋭い目で怪しげな笑顔を頻繁に浮かべる。
整ったオールバックだが、中央の前髪がすぐ垂れる。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。



ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。



エディアン
「ほら……ほらぁ……。」

「どういうことでしょうねぇ。」



針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――




「――お疲れ様です御二方。役目を担ってくれて、感謝してます。」



エディアン
「……ワールドスワップの能力者さんですよね。
 機会を与えてくれて、感謝していますよ?」

「お姿は拝めないんですかねぇ。私は興味津々桃色片想いなのですが。」



声は淡々と、話を続ける。




「どうやらこのワールドスワップ、時計の進みが狂っているようです。
 特殊な因子を含めてしまった為と能力が訴えます。その因子が――」

「――榊さん、貴方のようですね。何か、心当たりは?」




「大いにございます!特殊な世界の住人ゆえ、私は今や特異な存在なのでしょう。
 妻に『貴方は変人』とよく言われていましたが、そういうことでしたか!納得ですッ」

「では、役目を果たすのは難しいということでよろしいですか?」




「……………………」




「……? ……どうしました?」




「……仕切り直し、世界線を変更する、と能力が言ってきます。
 貴方が案内役にならない世界線。イバラシティも、アンジニティも、新たなものになる……と。」



エディアン
「……そ、そんなことまでできてしまう能力?
 ワールドスワップという名の範疇を超えてません?」

「世界線を別のものと交換する……と考えるなら、ギリギリ……ですかね。
 というか、スワップから外れた現象は既に起こっていますが。」




「これは能力ではなく、……呪い。呪いという言葉が合う。
 今まで勝手に発動した数度、自分への利はない。制御下にない、把握できない、呪い。」

「……………………」

「ハザマへの次の転送時間に、ハザマに転送される代わりに、世界線が変更される。
 そして、案内役も、転送対象も、変わる。」

「変わるものは、多いだろう。しかし変わらぬものも、あるだろう。」



エディアン
「別の世界線、ですものね。
 ……どうせなら私がアンジニティにいない世界線がいいんですけど。」

「……なるほど、奇妙な枝の正体は世界線操作者でしたかッ!
 少なくとも私が案内役となれない世界線になるのですね、残念です。」




「……………………」

「連絡は終わり。さようなら。」



声はそこで終わる。








「さて…… とても短い間ではありましたが、
 エディアンさん、皆様、お付き合いありがとうございました!」
エディアン
「お別れですか。悪人顔っぽくて敵視しやすい相手だったんですけどねー。」

「こんな素敵な笑顔を悪人顔呼ばわりとは、失礼な娘さんです。
 なるほどアンジニティにいらっしゃるわけですねぇ。」
エディアン
「……うるっさいですね。事情は人それぞれあるんですよ、色々!」









「……それでは、」
エディアン
「……それでは、」




榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。








「お疲れ様でした。」
エディアン
「お疲れ様でしたー!」








テストプレイはこれにて終了となります。



ご協力ありがとうございました!



本プレイについては Notice を御覧ください。







ENo.909
スカリム・ヴェノケルコス
【スカリム】「BAR MIRROR」&「遊技場 WIKKOK」(ミナト区F-14)のオーナー兼ディーラーをこなすアラサーの女性。
クールな目元と軽快なトークでお客様を楽しませます。
お金は大好きだが、守銭奴というわけではなく、がっつりがっぽり稼いだお金は、大好きな年下のホストに貢いでいる。
だが、相手から返ってくるものは、スカリムがのめり込む熱量ほど多くはないようだ…。
店でのクールで妖艶な雰囲気と違い、ホスト遊びしている時は破顔し甘えた声を出し、知能指数も下がっているように見える。
スポットはこちら http://lisge.com/ib/talk.php?s=318


【スカリム・ヴェノケルコス】ハザマに居る、本当の姿。
艶やかな出で立ちは遠くに居てもぱっと見て彼だと分かるぐらいに目立つ。
プライドが高く、こだわりも強いナルシスト。それ故に、イバラでの姿や性格は自分が望むものや目指すものとかなりかけ離れており、ハザマで記憶が入ってくる度、黒歴史にも近い自分のもう一つの姿に頭を抱えている。
異世界からの来訪者で、本当はイバラシティに居る筈の知り合いを探しに来たのだが、手違いもありアンジニティへ。


異能【毒魔香~ヴェーノ・パルフェム】
彼女、または彼から時折、不思議な香りが漂う。

彼女から漂う甘い香りは気分や気持ちを高揚、または興奮させる作用がある。
今ならガチャでSSRが出る気がする!など。
しかし誰にでも作用するわけではなく、暗示がかかりにくい、どん底の気分やその他、別の強い感情や意思を持っている人は作用しない。
また、この香りは快楽の面でも作用し、たとえばガチャでSSRが出たときや、賭け事に勝った時、一部性的な部分もいつも以上に満たされた気分になる。


彼から漂う香りもまた同じように作用するが、興奮や高揚だけではなく、相手の集中力を逸らしたり、意味も無くイラつかせたり、落ち込ませたりなど他にも感情を左右する作用が加わる。
相手の感情を微弱にでも揺らすことによって、自分の有利に事を進める。
30 / 30
689 PS
チナミ区
B-4
行動順5【順応】AT・DF・DX・HL↑
4500
360







Noアイテム名種類強さ効果1効果2効果3(素材・食材・消耗の場合は詳細等)
1赤花の髪飾り装飾33回復10守護10
2花びら素材10[武器]地纏10(LV25)[防具]回復10(LV10)[装飾]祝福10(LV20)
3不思議な装飾装飾10
4馴染んだ鉄扇武器33攻撃10【射程3】
5芥子花の羽織防具30敏捷10
6香木扇子武器78器用15【射程1】
7不思議な謎肉のジャーキー料理36治癒10活力10鎮痛10
8雑木素材15[武器]攻撃10(LV15)[防具]防御10(LV15)[装飾]体力10(LV15)
9ダンボール素材20[武器]地纏15(LV25)[防具]反護15(LV25)[装飾]耐地15(LV25)
10吸い殻素材10[武器]炎上10(LV25)[防具]道連10(LV20)[装飾]火纏10(LV25)
11ボロ布素材10[武器]衰弱10(LV20)[防具]体力10(LV5)[装飾]防御10(LV15)
12不思議な牙素材10[武器]攻撃10(LV5)[防具]防御10(LV5)[装飾]器用10(LV5)
13何か柔らかい物体素材10[武器]祝福10(LV20)[防具]鎮痛10(LV20)[装飾]防御10(LV20)
最大所持可能数[50]




異能・生産
名称LV説明
命術5生命/復元/水
幻術10夢幻/精神/光
具現5創造/召喚
百薬5化学/病毒/医術
料理32料理に影響

アクティブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
ブレイク6020敵:攻撃
ピンポイント6020敵:痛撃
クイック6020敵2:攻撃
ブラスト5020敵全:攻撃
ヒール7020味傷:HP増
アクアヒール5040味傷:HP増+炎上・麻痺防御
シャイン5060敵貫:SP光撃&朦朧
クリエイト:タライ5040敵:攻撃&朦朧・混乱
ヒールポーション6060味傷:HP増
ブレス6060味傷:HP増+祝福
ウォーターフォール5070敵:水撃&連続減
ヒーリングスキル6050自:HL増
ライトジャベリン6070自:祝福をDX化+敵:光痛撃
ハルシネイト6090敵列:光撃&混乱
クリエイト:シリンジ5060敵:痛撃&自:HP増
コロージョン5070敵貫:腐食
スタンスモーク5060敵列:麻痺

パッシブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
攻撃550【戦闘開始時】自:AT増
防御550【戦闘開始時】自:DF増
器用550【戦闘開始時】自:DX増
敏捷650【戦闘開始時】自:AG増
回復650【戦闘開始時】自:HL増
活力550【戦闘開始時】自:MHP増
体力650【戦闘開始時】自:MSP増
治癒550【自分行動前】自:HP増
鎮痛550【被攻撃命中後】自:HP増
幸運650【戦闘開始時】自:LK増
光特性回復520【戦闘開始時】自:光属性スキルのHP増効果に光特性が影響





被研究カード名/スキルEPSP説明
白羽の栞
(ヒール)
020味傷:HP増
支配階級の証
(クリエイト:チェーン)
060敵3:攻撃&束縛+自:AG減(1T)
スライムの落とし物
(ヒールポーション)
060味傷:HP増
いや
(ピンポイント)
020敵:痛撃
コール・クルーエルバンカー
(ロックスティング)
050敵:地痛撃
地裂衝
(クラック)
0160敵全:地撃&次与ダメ減




[深度]スキル名[深度]スキル名[深度]スキル名
[ 2 ]エキサイト[ 1 ]アクアヒール[ 1 ]ストレングス
[ 2 ]ヒールポーション[ 1 ]プロテクション[ 1 ]イレイザー
[ 1 ]ファイアボール[ 2 ]ストライキング[ 2 ]バトルソング
[ 2 ]イバラ



PL / ぎぃ。@gigigigiiiii