生存 96 日目 天候:晴れ
|
|
【食料消費】 料理判定に失敗… 食料190 を消費しました。
【食料消費】 PetNo.1 ヴァンパイアキャット
【食料消費】 PetNo.2 ぐれい
【食料消費】 PetNo.3 セキララ
激☆蛸愛好家「PS:一年ほど前?に言っていました、ネットゲーム制作が公開出来そうです、もしよろしければ参加しませんか?詳細?http://yuriro-kamiya.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/labo/diary.cgiはを参考に、参加表明はhttp://yuriro-kamiya.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/bbs/yybbs.cgiまで是非よろしくお願い致します」
ニキ(1010) からメッセージ
動物使役 を訓練しました。(CP- 27 ) |
叫び声が聞こえる マリィ(31) のシャウト! マリィ「今までお世話になった方々、ありがとうございました。 後半は……すいませんでした><」
ライア(77) のシャウト!
みぽ(118) のシャウト!
シン?(210) のシャウト!
DolLs(309) のシャウト!
しの(311) のシャウト!
フィナーレ(478) のシャウト!
アフロな奏乙(644) のシャウト!
ラオ(801) のシャウト!
ナナ(880) のシャウト!
ちゅ〜ちゃん(963) のシャウト!
ルーナ(969) のシャウト!
ジェイ(984) のシャウト!
むっくん(1096) のシャウト!
てふてふな魔兵壱号(1239) のシャウト!
えしる(1272) のシャウト!
虎太郎(1306) のシャウト!
剣心(1397) のシャウト!
シェアン(1475) のシャウト!
アフロな小狼(1535) のシャウト!
我が次なる戦場へ(1818) のシャウト!
|
|
創られた幻の島が、強い光を放ちつつ少しずつ消えていきます。 唯一残るのは島の本当の姿、小さな、ひとつの島。 そして貴方は想います、これからの自分の居場所・・・ この島……? 眩い閃光。 脳裏に場所を思い浮かべた途端、白い光が視界を埋め尽くした。 暫く後。 軽い倦怠感に包まれながら目を開けると、あたしは褐色の大地に佇んでいた。 この色は自然の土によるものではない。 空は雲ひとつなく、澄み渡った青色をしている。 憂鬱なあたしの心とは裏腹で少し腹が立った。 いつもならば、快晴は好きなのだが。 風が吹く。 辺りには揺らす草木もなく、あたしの頬を無遠慮に撫でる。 周りには、深緑の森が見える。 あたしの立っている場所は、まるで森から円形に木々を取り除いたような、そんな場所。 ふいに泣きたくなる。 実際に泣いているのかも知れない。 身体には出ないだけで、心が。 ここは、かつて焼けた場所だった。 あたしは、知っている。 此処がどこなのかを。 もしかすると、ただ似ているだけで、違うのかも知れない。 あたしが知る場所と。 けど、あたしの中の何がそれを否定する。 それは、そう思いたいだけなのだ、と。 「マリーナ様」 どれくらいぼんやりしていた頃だろうか。 背後から、誰かがあたしを呼んだ。 振り返る。 紫苑色の長い髪をした女性、セキララさんがいた。 風が彼女の髪を静かに揺らしていた。 「マリーナ様」 再度、彼女が呼ぶ。 いつも以上に冷静な、そんな声で。 きっと、彼女だと思った。 この場所をイメージしたのは。 あたしは、あの島に残りたい、そう願った筈だから。 「どうして?」 あたしは問う。 それは、様々な事に対する問い。 何故、たった今、あたしを呼んだのか。 何故、この場所をイメージしたのか。 何故、あたしをも此処に飛ばしたのか。 ――何故、この場所を知っているのか。 時が流れる。 未だに頬を撫で続ける風のように。 セキララさんは、口を開かない。 あたしには、その表情から彼女の心を窺い知る事はできない。 辺りを静寂が支配する。 それは、永遠に続くかとも思えたし、すぐにでも終わるかとも思えた。 それほどに、曖昧で輪郭を持たない時間。 「マリーナ様は」 彼女が口を開く。 意を決したかのように。 「この場所をご存知ですか?」 「うん、知ってる」 発せられた言葉は、あたしの問いに答えるものではなかった。 しかし、あたしは答える。 出来る限り簡潔に。 この質問は、答えをはぐらかすようなものではなく、これから彼女が語るであろう真実の始まりだと思ったから。 「―神消の森、この森は近隣の人々から、そう呼ばれています」 我が子に昔話を聞かせるかの口調で。 一語一語に思いを込めて、セキララさんは言葉を紡ぐ。 「名前の由来は、この森に入り込んだ人間は、神隠しにあったかのように消えてしまう、という事から来ています」 その話はあたしも聴いた事がある。 この近くの街で酒場を開いているおっちゃんから、だ。 「多くの人がそれを迷信だ、と信じてはいませんが、実際に行方不明者も出ています。 そして、それはこの場所の異世界への位相膜が異常に薄い事に起因します」 ……聞き慣れない言葉がいくつか出てきた。 異世界? イソーマク? あたしの頭の中が?マークでいっぱいになる。 「その事実は同時に、異世界からの人間もここに辿り着きやすい、という事を意味します」 そんなあたしの思いを知ってか知らずか、セキララさんは話を続ける。 「意図せず迷い込んだのならばともかく、誰かが故意に他者を異世界に送り込もうとしたのならば……位相を歪めた力の余波によって、到着地点で小規模の爆発があってもおかしくはありません。 また、そのショックで記憶に異常がみられても、おかしくはないでしょう」 そこまで言って、彼女は言葉を切る。 詳しい事はわからない。 が、わかったと事もある。 ひとつ、あたしはこの世界の人間ではない、という事。 ふたつ、あたしは別の世界から無理矢理この世界に送られて来た、という事。 このタイミングで、あたしと全く関係のない話はしないだろう。 ならば、セキララさんの言った『異世界に送り込まれた他者』はあたしなのだろう。 あたしは辺りを見渡した。 あたしがここで目覚めてから、それなりの月日が経った筈なのだが、何一つ変わっていないように思える。 この場所は、記憶のはじまり。 あたしはここで倒れていたのだ。 それ以前のあたしの記憶は、深い霧がかかったかのように白く霞み、何も映し出す事はない。 「それで、」 あたしは言う。 セキララさんは、まだあたしの訊きたい事を語ってはいない。 「どうして、あたしをここに連れてきたの?」 推測はできる。 だが、彼女の口から実際に聴きたい。 そんな思いがあたしを動かした。 「もう、おわかりになっているかとも思いますが、マリーナ様を元の世界にお連れする為です。」 やはり、そうか。 諦めにも似た思いで、あたしは納得した。 それ以外に、ここにあたしを連れてくる理由はないだろう。 いや、もしかすると、他にもいくつかの可能性はあったかも知れないが、あたしにはそれ以外の可能性は考えることができなかった。 「私の力を使えば、ここの位相膜を破り、異世界への道を創り出す事ができます」 造作もなく、彼女は言う。 まるで、できるのが当然だ、と言わんばかりに。 「あちらの世界に行けば、マリーナ様の記憶も戻すことができると思います」 記憶が戻る。 それは、いずれ来るかも、と思っていたが、ずっと来なくてもいい、とも思っていたこと。 だって、以前のあたしは、現在のあたしとは違うかも知れないから。 以前のあたしが戻ってきたら、現在のあたしは消えてしまうかも知れないから。 そうじゃないかも知れない。 でも、その通りかも知れない。 常に考えていた不安。 それは消えることなく、あたしを思考のループへと誘う。 「マリーナ様」 あたしが、答えの出ない問題を思案しはじめてしばらくたった時。 セキララさんが、あたしを呼んだ。 「記憶を取り戻すのが、怖いですか?」 まるで、あたしの考えを全て読んでいるかのような、そんな言葉。 「……セキララさんは一体、何者なの? どうして、あたしを連れて行こうするの?」 そう、あたしは未だに彼女が何者か、知らないのだ。 最も、このタイミングで訊くのは、纏わり憑く不安を、別の話題にすることで少しでも和らげたかっただけかも知れないが。 「私は私、です。 それが一つ目の筆問の答えです。 二つ目の質問には……お答えできません。 私はただ、ある方から命令を受けている、としか」 ある方? 命令? セキララさんに、指示を出している人がいるのだろうか。 その不気味な疑問は、先ほどの不安と混じりあってより深い混沌と化す。 「なるほど」 不意に、声がした。 あたしのものでも、セキララさんのものでもない。 低い、男の声だった。 どこかで、聞いた事のある声だった。 声のした方を見ると、今までどこにいたのか、男が立っていた。 長身で、灰色の、肩ほどまでの髪を馬の尻尾のように束ねている。 「この、能天気娘がンな複雑な境遇の持ち主だったなんてな…。 んでもって、あの女狐は位相を切り裂くほどの力を持ってる、か…。 なーんか、信じらんねーな」 男は大袈裟なジェスチャーを取りながらおどけてみせる。 まるで、あたしたちの事を知っているかのような口調で。 ……この話し方、もしかしてこの男は…? 「何故、ここに居られるのですか? ぐれいさん」 セキララさんの言葉が、あたしの想像は間違っていない事を告げる。 それにしても……ぐれいって犬、だったよね? 確かに、とある事件以来、人語は話せてたけど。 「私は、マリーナ様をここに連れてくるようにはイメージしましたが、貴方まではイメージしていない筈ですが……」 「そりゃぁ、俺がこいつのところに飛ぶようにイメージしたからだ」 さも当然のように、ぐれいが言う。 というか、セキララさんはぐれいが人型になっているのを全く驚いていない。 あたしは驚きで声もでないのに。 「折角、私が貴方にかけられた呪いを解いて差し上げたのに、どうしてわざわざマリーナ様の元に?」 「ん、それはもちろん――」 「ちょ、ちょっと待ってっ」 あたしを置いて会話を進めようとするふたりを、あたしは慌てて止める。 「今、呪いを解いた、っていったよね? てことは、ぐれいはもとから人間なの?」 「そうですよ。 彼は元々、人間ですよ。 少し厄介な呪術がかけられていたので、別離ついでに、それを解いて差し上げたのです」 「たいしたモンだな、あの呪いを解くなんてよ」 「だからだな」 といって、ぐれいはあたしの方を向く。 何だかニヤついている。 嫌な予感がする。 「なんってたって、こいつは俺の飼い主サマだからなぁ〜。 ペットの俺としては、やっぱご主人様についてかなきゃならんわけよ」 目が、点になった。 たしかに、あたしはぐれいの飼い主だったけど、それは犬だったからで。 こんな、長身のお兄さんに、ご主人さまだの飼い主だの言われるとなんだか気持ち悪い。 てか、自分で自分のことをペットってゆーな。 「ぐ、ぐれいって元は人間なんでしょ? だったら、あたしについてくることなんかないんだよ? それに、ぐれいってのは、犬の時の名前だし、元々の名前とかあるんじゃない?」 至極もっともだと思われることを、あたしは言ってみる。 すると、ぐれいは、めんどくさそうに頭を掻きながら口を開いた。 「あー、俺には帰るべき故郷も、名乗るべき名前も持っちゃぁいねえ。 俺は生きてる間、ずっと犬でいいって思ってた。 けどよ、そこの女狐が俺を元に戻りやがったからよ。 やることねーんだわ、死ぬまで。 だから、俺の飼い主だったお前についてこうかと思ったわけだ」 「不用意に、人の事情に突っ込みすぎると、死ぬかも、知れませんよ……?」 「構わねぇよ、別に。 退屈しながら行き続けるよりは、だいぶマシだ」 「……そこまで仰るのであれば、私からは何も言うことはありません」 「おし、じゃぁ、決まりだな」 諦めたかのようなセキララさんと、満面の笑みを浮かべるぐれい。 なんか勝手に決まってるし。 あたしの意思は? ……まぁ、ぐれいがそこまで言うなら別に止めないけどさ。 「話を、戻しましょう」 無表情に戻して、セキララさんが言う。 「私は、マリーナ様を元の世界にお連れせよ、との命令を受けています」 淡々と。 彼女は簡潔な事実のみを語る。 「ですが、マリーナ様がどうしても、あちらの世界に行くのが嫌であるならば、こちらの世界」 「へ?」 いきなり、柔和な声で。 あたしは面食らった。 今までの話の流れだと、力ずくでも、みたいな感じだったのに。 いきなりどうして……。 「私は、何があってもマリーナ様の味方です。 それが、私に与えられた命令に背く事になったとしても、です」 その疑問が、顔に出ていたのだろうか。 あたしの眼を真っ直ぐに見て、彼女は言う。 嘘ではない。 根拠がある訳もないが、直感でそう思った。 「どーだかな。 年増の女狐は信用ならんからなぁ」 ぐれいが憎まれ口を叩く。 口調や仕草から、本気で言っている訳ではない。 ただ、茶々を入れただけだろう。 「あら、私はまだ、うら若き乙女ですよ? そもそも、女性に年齢の話は厳禁ですよ?」 「俺の呪いを簡単に解いたり、位相を切り裂いたりできる女が若いわけねーだろーが」 「……ぐれいさん、どうやら、また犬の姿に戻りたいようですね?」 「お、やる気か? 手が使える状態なら負けねーぜ?」 「その言葉、後悔させて差し上げますよ……」 ふたりは軽口を叩き合う。 あの島の日々のように。 そんな、変わらないふたりをみていると、先程まで、悩み、恐れていた自分がとても滑稽に思えた。 なーんも変わってないじゃない、結局。 「……ははっ、あははははっ」 あまりのおかしさに、あたしは笑ってしまっていた。 あ、ふたりとも驚いた顔でこっち見てる。 それはそうか。 今まで黙ってたかと思えばいきなり笑い出したのだから。 逆の立場だったら、あたしも同じリアクションをとっただろう。 「ま、まさかマリーナ様、精神が錯乱して……?」 「おいおい、気でも狂ったのかよ?」 ふたりして訊いてくる。 こんな時は息がぴったりなのだ、このふたりは。 「あたし、元の世界に行くことにする」 そんなふたりの言葉を無視して、あたしは言った。 「よ、よろしいのですか?」 「元の世界に来い、って言ったのはセキララさんでしょ?」 十分の間を置いた後、驚愕した表情で問い掛けるセキララさんに、あたしはウインクしながらに言ってやった。 「なんかね、もう、怖くもなんともないよ。 自分の過去を知る事が。 むしろ、知りたいくらい。 何とかなるって、何とか。 ほら、ばしっ、とイソーを破っちゃってっ」 あはは、と笑いながらあたしは言う。 「お、いつもの能天気さが出てきたな」 と、ぐれいが言う。 彼が少し嬉しそうに見えたのはあたしの気のせいだろうか? ――先程まで吹いていた不快な風は、いつの間にか止んでいた。 未だに驚いているセキララさんを急かす為に、あたしは声をかける。 「さ、セキララさん、あたしを元の世界に連れてって」 「……わかりました。 では、今から位相膜を破ります。 危ないですので、少し下がっていてください」 言って彼女は何かを呟き始める。 言葉に従い、あたしとぐれいは数歩ほど下がる。 しばらくして、セキララさんの右腕が薄紫に光りはじめた。 彼女が、光り輝く腕が虚空を薙いだかと思うと、そこには円柱状の白色光が現れた。 「この光の中に触れてください。 そうすれば、異世界に行く事ができますから。 慣れていないと、多少は驚かれるかも知れませんが、体に害はないので安心してください」 どのような原理なのかは知らないが、セキララさんの右腕は元に戻っていた。 「それでは、私は先に行ってあちらでお待ちしております」 言うが早いか、彼女は輝く円柱に手を触れた。 セキララさんが、光の中に消える。 姿はおろか、気配すら残らずに。 「んじゃ、俺も先に行くぜ」 ぐれいが、無造作に歩みだす。 風は止んだ筈なのに、辺りの空気が揺れた。 やはり、ぐれいも光の中に消えてゆく。 まるで、はじめから居なかったかのように、存在感が喪失する。 あたしは、歩を進める。迷いは、ない。 あたしは、光を見つめる。 目を逸らさぬよう、しっかりと。 あたしは。 あの島で、願いを叶える宝玉を得る事などできなかった。 けれど。 何も手に入れる事ができなかった訳じゃない。 あたしは、得たのだ。 記憶への手がかりと、それに向かい合う勇気。 そして、心強いふたりの仲間を。 だから、あたしは足を踏み出す事ができる。 光に触れる。 身体が溶け込むような、不思議な感覚。 どこか優しさすら覚える。 あたしの視界が、純白に包まれていく。 意識が、自分の奥深くに沈んでいく。 ――あたしは、歩き出すのだ、今から。 あたし自身の足で。 身体で。 意思で。 他の誰でもない、あたし自身の未来へと――
|
最後に、島内トーナメントおよびキャラクターランキングを実施します。 それらの詳細は 島内トーナメントは こちら キャラクターランキングは こちら を参照してください。
キャラクターランキングの方では感想も同時に募集しています。 |