Infomation | ||
|
||
Diary | ||
目が点になる、とはこういう事を言うのだろう。 「なうー」 僕にお構いなしで雲の上に乗ってくる純白の少女。白いふわふわした毛に包まれていて、猫の耳と尻尾がついている。 吸い込まれるような青い目は、汚れを知らない無垢そのものだった。 あとついでに言うと全裸だった。 柔らかい雲の上で寝転がる少女を(多分)はらはらした目で見ている紛れもなく黒いアヒルを抱える。 こんな格好でも、目を見ると元の姿が思い起こされるものだ。 「やあ、大変だったね」 「そっちにはおどろくぁのにこっちには何も無しくぁ」 「君は姿は変わったとはいえ君じゃないか」 不満そうな顔をしている(ように見える)アヒルを脇に下ろす。流石に不味いかなと思ったので、頭に巻いていた布を外してはしゃいでいる少女の腰に巻いた。 少女は些か不満そうに引っかいたり引っ張ったりしている。そっと爪を立てている手を外す。 「お止めよ、後で何か見繕ってあげるから」 「あぅ、むー……」 少女はそれについては諦めたのか、今度は僕の長い髪の毛にじゃれついて遊んでいる。姿は変われど仕草はまるで元のままだ。 コンファインしたらこうなった、とアヒル――ユーリアン・ヴェルンハルトは説明してくれた。 確かにコンファインして依代を変えると、外見が変わってしまうことは良くあることらしいと聞いたことがある。 僕だって、依代を女性にしたことで女らしい声を出せるようになったのだ。 ここまで変わると、流石に吃驚するけれど。 「暫く大変じゃないか。どうやって戦うんだい?」 「ぐぁ、まだくぁんがえてないんぐぁ」 「僕みたいに歌うだけなら簡単だったんだけどねえ」 「あうー」 平和なやり取りの中で一つ気づいた事があった。 「ああ、僕もそろそろコンファインしなくちゃ」 また彼女の元へ行かなくちゃねえ、とのんびり構えていた隣でアヒルが一声鳴いた。 「くぁ、この前したばっくぁ」 「まあそうなんだけどねえ。こればっかりは仕方ないからね」 そう言っていると、脳裏にトラックの面々やあの王様の姿が浮かんできた。 多分依代を――極端に言えばアヒルとかにしようものなら、どんな反応を返してくれるだろうか。多分男性陣からは凄く残念がられるような気がした。 仕方ないのでまた女性の依代にコンファインして貰おうと心に決めた。 「またコンファインしたいのね」 「うん。出来れば、今度も女の人の依代がいいんだけれど……」 灰色の髪の少女は薄く笑うと、また暗闇の空を見上げた。 ぴりっと肌で感じられる何か――変哲の無い闇の中に、彼の気配を微かに感じた。どんどん彼が近づいている。 右腕の手袋の下、十字架の痣が刺すような痛みを発している。それを誤魔化すように頭を振ると、髪がぱさぱさと動いた。 「ごめんね、頼むよ」 召喚士の少女は薄い笑みを貼り付けたまま静かに告げた。 「何者かは知らないけれど、あなたの世界からかなりの干渉を受けているわ。コンファインに干渉されるとどうなるかわからないわよ」 彼の顔が思い出された。目こそぼんやりとしか覚えていないのだが、嘲け笑うような笑みが酷く記憶に残っている。 少女の笑みとはまた違う、侮蔑の意味が込められた嘲笑。彼については、胸に輝く十字架とその笑顔しか思いつかないのだ。 記憶が曖昧になってきている、という訳ではなさそうだった。単純に覚えたくなかっただけなのだ。 おそらくその彼が、この世界に干渉している。 「それは――見た目が変わるということ?」 「さあ、それだけで済んだらいいのだけど」 召喚士は静かに言う。 コンファインの予定を変える訳にもいかない。少し瞑目すると、顔を上げて彼女に言った。 「構わないよ。コンファインして欲しい」 召喚士は頷いた。干渉されたとして、今までされた事と何も変わり無いではないか。姿が変わったとしても構わない。 姿が変わっても、僕が僕自身を失わなければいいだけのこと。 闇からは逃げられないが、抗い続けることは出来る筈だ。 |
||
今回の滞在 | ||||||
|
||||||
Message(Personal) | ||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||
Message(Linkage) | ||
|
||
召喚士におねがい | ||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||
Ability Setting | ||
|
||
Item Setting | ||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
Skill Setting | ||
|
||
Schedule | ||
|
||
Lvup | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レベルアップしました
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
攻略の時間になりました!! | ||||||||
|
||||||||