エステルに聞いてみた。「ハルファ」か「フィーナ」は知らないか？と。
エステルは答えた「二人とも知ってるよ」「話せるようにしようか？」と。
私は頼んだ、「話せるようにして欲しい」と。

しばらくして、エステルは「ハルファ」と話せるようにしてくれた。
そしてハルファに「旅をしている時にPTを組んでいたか？」と、まずは遠くから聞き出す事にした。

ハルファは「組んでいたけどそれがどうかしたの？」と答えた。
私は「記憶がないこと」は伏せ、夢での事を話した。
ハルファは「私、フィーナ、【梨香】と3人で旅をしていた」と、その旅の話をしてくれた。
話終わり、エステルに「ありがとう」と伝えた。

その時だった。

私は泣いていた。顔をつーっと流れる涙を見て、エステルは困っていた。
当たり前だろう、ありがとうと言った相手がいきなり泣き出したのだから。

私は何故泣いているのかがわからない、だが「梨香」と言う名前が頭をよぎる度に悲しみに包まれる。

梨香……梨香……。
何故梨香と聞くと泣いてしまうのか…私は……一体…………？

カルディの目は泣きすぎたのか更に赤くなっていた。
カルディは一体何に泣いていたのだろうか……。