○ようせいのアドバイス
・たおれにくいになる、ではなくたおれにくくなる、と書きましょう。
・場所や物の名前を書くときは、「っていうところ」を付ける必要はありません。




【にっき　４】　ファイ

すなちで、トキサメ、っていうひとをたおしたら、かいだんにいくみちが、でてきた。
アンドンから、これで、おしろのなかに、いけるように、なるってきいた。
けど、ボクは、これから、ほかのひとに、ついていって、おしろのなかにいくから、
あいても、あかなくても、よかった、のかも。

あと、はじめて、れんしゅうじあいで、かった。
ボクは、とても、うれしかった。
それで、つよくなれてるのかな、っておもったから、ようせいに、きいてみた。

つよくなってる、けど、それはボクだけの、ちからじゃない。
じぶんのちからだけで、ここまでこれた、って、おもうのは、だめ。
ようせいのおかげで、また、ひとつ、いいこと、おぼえた。
だから、あとで、ようせいに、ありがとう、っていう。

にっき　おわり

ぽかぽかと頭を叩かれるチンピラさん

毎回一番に元気よく、弾丸のように飛び出して来る青年の姿が今日はない。

集合時間から数刻経った後、ようやく荷物を抱えて姿を現した。

けれどその表情はどこか陰鬱なもので、君達の姿を見つけると「おはよう」、と覇気のない笑顔を見せる。

当の本人も不調の原因を余りよくわかってないらしく、訝しげに首を捻る。

ファイはぺこり、とお辞儀をする。

何を伝えたいのか自分でもわからなくなってしまったファイは、
俯いて黙り込んでしまった。

　爛漫な笑顔を見ると、嬉しそうにまた一つ微笑む。

　そう言って鞄をがさごそと漁ると――中から、ファンシーな表紙の本を取り出した。

　あなたの背に合わせて屈むと、『不思議の国のアリス』と描かれた絵本を差し出した。

少し考えた後、コジローは少年に訥々と語った。

ここで彼は一度言葉を切り、少年を見詰める。
そして、続けた。

どこかで自分自身に問うかのように、彼は少年に尋ねた。

ぺたぺた

もみもみ

むにむに

叫び声と共に、六花の背後に半透明なエンブリオが出現し、少女を羽交い絞めにした。

不貞腐れた様子を隠そうともせず、少女はあなたと軽く距離を取った。
入れ替わりに、半透明のエンブリオが前に進み出てきた。

そう言い、頭を下げる。
どうやら謝罪の意を現しているようだ。

薙疾はそう言いかけて、思い直したように言葉を区切る。

なんとも言えないような顔で少し黙っていた薙疾だが、ようせいのほうに向き直って小声で語りかける。

一揆に参加するために作られた……。なんだろう、ちょっとモヤモヤする。

あまり深く事情にかかわらない方がいいかもしれない。今でさえ一揆に大変なのに、これ以上厄介事を増やしてもいいことはないだろう。

でも……

流那ちゃんに怒られちゃうかな

突然声をかけられ少々驚きつつ振り向きます。

心なしか照れている様子。

腰を落としてにっこりと笑いかけます。