―ある世界の書物―

『大鬼岩』（オーガロック）。ヴォルノ大陸に住む種族名である。

平均して３ｍの岩で出来た巨体を持ち、集落を作り生活している。

彼らの生態には謎が多いが、最近の研究により

核虫と呼ばれる虫が土のマナに長い時間包まれる事によって

大岩鬼の幼生体が生まれる事が確認された。

だが、土のマナのみによって生まれる大岩鬼は弱く、脆い。

大岩鬼が火山の近くに集落を作る事から、強さには火のマナが関係していると考えられている。

事実、大岩鬼の集落には火山により近い所で生まれた者の方が強いと言う言い伝えがある。

火と土に親和性があり、鍛冶が得意な事から、ドワーフとの類似性があげられるが、

ドワーフと違い一見モンスターのような姿をしている為、彼らを魔物と呼ぶ人も多い。

しかし、彼らには確かに知能があり、亜人種として認められている。

よって本来は大岩鬼では無く岩石人類と呼ぶべきなのだが

彼ら自身が大岩鬼と言う名称を気に入っており、

各部族の長を『オーガ』全ての部族の中で最強の戦士を『ロック』と呼んでいる為

ここでは彼らの事を大岩鬼と呼ぶ事とする。

人と積極的に接触する事は無いが、細々とした交易はされており

ドワーフの作る武器と並び称される事も多い。

その見た目から戦い方は力押し一辺倒に見られがちだが、実際は

高い戦闘技術を有している。しかし、現在の全部族最強の戦士の戦い方が

圧倒的な力によるパワープレイの為、その印象は薄い。

まだまだ彼らの謎は多いが、これからも交流を続け、様々な事を明らかにしたい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―とある亜人研究家―


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新たな仲間を加えて次の所へ！目指せ、エンブリオマスター！※目指してません

握りしめられたキラーインコに驚きながらも、彼に言われた意味を考える。

ほんの少しの間の後、彼女はしっかりとそう答えた。
しかし、貴方は「頼っていい」という言葉へ見せた微かな表情の動きに気付いただろうか。
そのような事を言われ慣れていないのか、言い慣れていないのか。
そういえば、この少女が他人に弱音を吐いていることはあっただろうか？

山の近くで、一人の少年があなたに近づいてくる。

少年はあなたを見上げると、ぺたぺたと触り始めた。

どうやら少年は、あなたが生物だということに気づいていないようだ。