
❖某日/イバラシティ タニモリ区-マシカ区間ハイウェイ❖
深夜。
夜のハイウェイを年代物のメルセデスが走る。所長の愛車だ。
その助手席のシートに深くもたれて、わたしは今日の捜査記録を振り返っていた。
窓の外では、色とりどりのライトが尾を引いて流れていく。
この街は、どうやら夜でも眠らないらしい。
凄惨な事件など覆い隠すように、絶え間なく廻り続けている。
 |
黒咲 「……同一犯。あるいは、同一の現象とみて、まず間違いなさそうですね」 |
三枝母娘の自宅で現場検証を行ったあと、間を置かずに、
わたしたちは失踪した残り2世帯の自宅でも同様の検証を行った。
結果として、残念ながら、その2世帯の母子はいずれも既に亡くなっていることがわかった。
死因は、三枝母娘と同じく、就寝中の不自然な心停止。
あの奇妙に輝く虹色のオーラも観測された。
ただ、所長曰く、死亡時期は1年から2年ほどの開きがあるらしい。
 |
狗神 「あれが意図的な殺人だとすると、ありえる実行犯のパターンは二つ」 |
 |
黒咲 「真月姫家の内部犯か、外部犯」 |
 |
狗神 「……内部犯だとして、だ。当主が実行犯である線はどう見る?」 |
 |
黒咲 「薄いと思いますね。 自分の庇護下にある人間を消すのに、わざわざ異能を使う必要はないですもの。」 |
 |
狗神 「そうだな。 生活の一切を管理するという契約のもと、自社が所有するマンションに住まわせ、扶養していた。 なにかしらのスキャンダルを恐れたのだとしても、まずは島外へ転居させてから、 事故に見せかけるなりなんなり、スマートなやり方はいくらでもあっただろう」 |
 |
黒咲 「真月姫家の庇護を突破するために、異能を使わざるを得なかった、と考えた方がやはり自然ですね。 たとえば、側室の存在は知っていても、その住居までは調べようがなかった。 あるいは、住居のセキュリティを抜ける手段が他になかったとか」 |
 |
狗神 「住居マンションに近づくだけで不信に思われるか、あるいは肉体的に移動が困難だったか……」 |
 |
黒咲 「……真月姫家の関係者、けっこう多いですよね、高齢の方」 |
 |
狗神 「当主の母親が100近いって話だが…まぁ、それは今は置いておこう」 |
 |
狗神 「まず内部犯だと仮定して。ありえる線は、なんだ?」 |
 |
黒咲 「……単純に考えると、側室の子供が邪魔だったから、でしょうか。 近親相姦までして保ってきた血筋に、外部の血を引く子供を継がせるわけにはいかなかった」 |
 |
狗神 「そうだな。 実際、側室制度に不満をもつ層もいることはいるらしい。 真月姫家の親族はもちろん、財閥の幹部にもな」 |
 |
黒咲 「現当主様の意向には背くわけですから、異能に頼らざるをえない、という条件にも合致しますね」 |
 |
狗神 「その場合、瑠璃子の家出は、およそ想定外だっただろうがな。 とはいえ、候補者がいなくなってしまえば、もう選択肢はない。 本人の意向はどうあれ、瑠璃子が後を継ぐことになるだろう」 |
 |
黒咲 「……うーん、胸糞が悪くなる話ですね」 |
 |
黒咲 「胸糞ついでですが、あと考えられるケースとしては、 側室かその子供の誰かが跡継ぎの座を狙って犯行に及んでいるとか」 |
 |
狗神 「なるほどな。ライバルの存在は察しがつくが、詳細まで知る権限はない。 なんとか住居を探し当てたとして、近づくこともままならんだろう。 異能による暗殺に頼らざるを得ない」 |
 |
狗神 「その場合、他のライバルを片付けた後は、瑠璃子も狙う算段だったかもしれん。 家を出た今、どう判断するかは、なんともいえんがな……」 |
 |
黒咲 「……なんにせよ、側室のみなさんに直接あたって、異能を探る必要、ありそうですね」 |
 |
狗神 「あと考えられるケースとしては……あの奥方の自作自演、か」 |
 |
黒咲 「それって、自分の犯行をわたしたちに調べさせてるってことですか?」 |
 |
狗神 「当主に濡れ衣を着せて、権力の座から引きずり落とす。 真月姫家の実権を握れば、その見返りは莫大なものだ。 ありえん話じゃない」 |
 |
黒咲 「……あからさまな証拠がでてきても、鵜呑み厳禁ってことですね」 |
 |
黒咲 「わかっちゃいましたけど、内部犯のケース、どれもエグい……」 |
 |
狗神 「あとは、可能性だけでいえば、誰かの異能が意図せず発動した結果……という線もある、が。 現状、追いようがない。これはまだ、隅に置いてもいいだろう」 |
異能は、いつでも人の想定の斜め上をいく。所長の口癖だ。
 |
黒咲 「次は、外部犯のケースを洗い出してみますか」 |
 |
黒咲 「とはいえ、こっちはあまりピンとこないんですよね。 真月姫家の失墜を狙うとしても、なぜ側室から狙うのか……」 |
 |
黒咲 「わたしが犯人なら、まずダイレクトに、当主の命を狙いますね。 それが難しくても、手足として動いている財閥の幹部を消していったほうが、よほど効きますし」 |
本音をいえば、あのジジイを1発ぶん殴りたいとは常々思っている。
攻撃的な異能でなくて本当によかった。
 |
狗神 「……当主を狙った結果、そうなった、としたらどうだ?」 |
 |
黒咲 「……それって、つまり」 |
 |
黒咲 「身代わり」 |
 |
黒咲 「当主への攻撃が、側室の家族に逸れた……そういう意味ですか?」 |
 |
狗神 「ああ。あれだけ歴史が古く、影響力の大きい血族。経済界でも相当な敵がいるはずだ。 攻撃的な異能への対策があっても不思議じゃない」 |
 |
黒咲 「……当主、あるいは血族への攻撃を自動的に逸らす。 その身代わりとして、側室と子供を標的にたてる細工」 |
 |
黒咲 「ありえなくはない…ありえなくはないですけれど……」 |
その場合は、外部犯なのだろうか?内部犯なのだろうか?
あの母娘の死の責任は、だれにあるのだろう?
 |
狗神 「さらにいうと、だ。 逆に、真月姫家から外部へ異能による攻撃を行われた線もあると俺は踏んでいる。 その場合は、十中八九、当主本人が絡んでいるはずだ」 |
 |
黒咲 「…………」 |
 |
狗神 「異能の中には、術者に相応の代償を求めるものがある。等価交換。 無条件に命を奪うのなら、それに見合った命を差し出す必要もあるだろう」 |
 |
狗神 「自分の血を引く子供とその母親であれば、代償としては相当の重みがあるはずだ」 |
 |
黒咲 「……財閥にとっての邪魔者を消すために、あの母娘の命を消費したってことですか」 |
 |
狗神 「あくまでも可能性の話だ」 |
所長が最初に口にした言葉。ありえる実行犯のパターンは二つ。
おそらくそれは、このことも示唆していたのだろう。
外部から攻撃を受けたのか。それとも外部へ攻撃を行ったのか。
 |
黒咲 「真月姫家の側室制度。 血筋を絶やさない保険だけでなく、外敵を攻撃するための……生贄を用意するための……」 |
 |
狗神 「否定はできん」 |
 |
狗神 「死因とその状況がわかった今、類似する死亡記録が他にないか精査するところから始めるか。 今まであげたケースのどれかに該当するなら、その線で追っていく」 |
 |
黒咲 「……」 |
 |
狗神 「そう気負うな。 案外、偶発的な異能の事故か、通り魔的な無差別犯かもしれんぞ」 |
 |
黒咲 「……ええ。大丈夫。わかってますよ。……大丈夫」 |
所長なりに気づかいに、冴えない生返事をするのがやっとだった。
一人前になったつもりなのに、まだどこかで甘っちょろい感性が残っていたのだろう。
命を奪う代償として命を捧げる。
なんとも不気味な言葉だ。
人を呪わば穴二つ。
それはいわゆる
呪い なのだろう――
=========================================================
U・D(1203) に
2 PS 送付しました。
すごい木材(400 PS)を購入しました。
すごい石材(400 PS)を購入しました。
すごい木材(400 PS)を購入しました。
解析LV を
10 DOWN。(LV25⇒
15、+10CP、-10FP)
制約LV を
15 UP!(LV0⇒
15、-15CP)
武器LV を
5 UP!(LV72⇒
77、-5CP)
ItemNo.25 すごい木材 から射程2の呪器『
鉄輪女の面』を作製しました!
⇒ 鉄輪女の面/呪器:強さ432/[効果1]攻撃20 [効果2]- [効果3]自滅15【射程2】
U・D(1203) の持つ
ItemNo.20 すごい木材 から射程1の呪器『
毒手』を作製しました!
レックス(1058) の持つ
ItemNo.21 すごい石材 から射程1の武器『
精密技術』を作製しました!
レックス(1058) により
ItemNo.26 すごい石材 から装飾『
瑪瑙の指輪』を作製してもらいました!
⇒ 瑪瑙の指輪/装飾:強さ261/[効果1]幸運20 [効果2]- [効果3]-
 |
レックス 「細かい作業は得意だが、さて、指輪は作った事がないな…」 |
飢餓の魔女(394) により
ItemNo.21 おさかな から料理『
オーガニック・スシ』をつくってもらいました!
⇒ オーガニック・スシ/料理:強さ174/[効果1]防御10 [効果2]防疫20 [効果3]復活30
U・D(1203) により
ItemNo.26 瑪瑙の指輪 に
ItemNo.22 頭蓋骨 を付加してもらいました!
⇒ 瑪瑙の指輪/装飾:強さ261/[効果1]幸運20 [効果2]体力20 [効果3]-
みみ姉(553) とカードを交換しました!
ふるえるたましい
(ソウルビート)
マスフレイム を研究しました!(深度0⇒
1)
スヴィニール を研究しました!(深度0⇒
1)
アルヒェ を研究しました!(深度0⇒
1)
アサルト を習得!
デアデビル を習得!
アリア を習得!
ミスフォーチュン を習得!
キャプチャートラップ を習得!
ペナルティ を習得!
スピアトラップ を習得!
殺界 を習得!
ジャックポット を習得!
ピットトラップ を習得!
阿修羅 を習得!
イービルトラップ を習得!
死線 を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!

[843 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[396 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[440 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[138 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[272 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
[125 / 500] ―― 《商店街》より安定な戦型
[125 / 500] ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
[24 / 500] ―― 《古寺》戦型不利の緩和
―― Cross+Roseに映し出される。
フレディオ
碧眼、ロマンスグレーの短髪。
彫りが深く、男前な老翁。
黒のライダースジャケットを身に着けている。
ミヨチン
茶色の瞳、桜色のロング巻き髪。
ハイパーサイキックパワーJK。
着崩し制服コーデ。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
 |
フレディオ 「いよぉ!なるほどこう入んのか、ようやく使えそうだぜ。」 |
 |
ミヨチン 「にゃー!遊びに来たっすよぉ!!」 |
 |
エディアン 「にゃー!いらっしゃいませー!!」 |
 |
白南海 「毎度毎度うっせぇなぁ・・・いやこれ俺絶対この役向いてねぇわ。」 |
ロストのふたりがチャットに入り込んできた。
 |
ミヨチン 「・・・・・?おっさん誰?」 |
 |
フレディオ 「フレディオにゃー。ピッチピチ小娘も大好きにゃん!」 |
 |
ミヨチン 「・・・・・」 |
 |
エディアン 「・・・・・」 |
 |
フレディオ 「・・・いやジョークだろジョーク、そんな反応すんなっつーの。」 |
 |
ミヨチン 「大好きなのは嬉しーけど、そのナリでにゃんは痛いっすよぉ! なんすかそれ口癖っすかぁ??まじウケるんですけど。」 |
 |
フレディオ 「え、あぁそっち?・・・ジョークだジョーク。」 |
 |
エディアン 「私はそっちじゃないほうですね。顔がいいだけに残念です。」 |
軽蔑の眼差しを向けるエディアン。
 |
白南海 「・・・別にいいだろーよ。若い女が好きな男なんてむしろ普通だ普通。」 |
 |
フレディオ 「おうおうそうだそうだ!話の分かる兄ちゃんがいて助かるわッ」 |
 |
フレディオ 「・・・っつーわけで、みんなで初めましてのハグしようや!!!!」 |
 |
ミヨチン 「ハグハグー!!」 |
 |
エディアン 「ダメダメやめなさいミヨちゃん、確実にろくでもないおっさんですよあれ。」 |
ミヨチンを制止する。
 |
フレディオ 「・・・ハグしたがってる者を止める権利がお前にはあるのか?」 |
 |
エディアン 「真面目な顔して何言ってんですかフレディオさ・・・・・フレディオ。おい。」 |
 |
白南海 「お堅いねぇ。ハグぐらいしてやりゃえぇでしょうに。」 |
 |
フレディオ 「そうだそうだ!枯れたおっさんのちょっとした願望・・・・・」 |
 |
フレディオ 「・・・・・願望!?そうかその手が!!!!」 |
 |
エディアン 「ゼッッッッタイにやめてください。」 |
フレディオの胸倉をつかみ強く睨みつける!
 |
白南海 「そういえば聞きたかったんすけど、あんたらロストって一体どういう存在――」 |
――ザザッ
チャットが閉じられる――