
ああ、自分はいま仰向けになっているんだな、と思った。
つんとした薬のにおい、ぱたぱたと行き交う足音、聴こえてくる人たちの会話でここが病院だとも思った。
目は開かないけど、隣にだれかがいる気がして。
あなたは誰、とたずねた。
「キミの担当医の同僚」
どうして?
「キミが異能を使ったから」
少しずつ思い出してきた。
おかあさんと星を見ていたこと。流れ星を見つけたこと。
……おかあさんと目が合って、時間がとまったこと。
「今回は運が良かったけど、次はない」
言い聞かせるように、言葉を区切って、ゆっくりとその人は話す。
「世界も■■■も、キミの為に足を止めてなんかくれない」
「もしも次に何もかもを止めようとしたなら、きっとその時に」
「キミは世界から否定される」
「だから」
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…… |
幼い頃の夢を見た。最初に異能を発動した時の夢だ。
先生に異能の事を相談したからこの夢を見たのかもしれない。
……そういえば、あの“担当医の同僚”と言った人の顔も名前も知らないままだ。
お母さんなら何か知っているだろうか。
手近なメモ帳とペンを片手に、自分の部屋からリビングへと移動する。
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『おはよう、お母さん』 |
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『私が入院した時のこと覚えてる?』 |
……。
思わず、ペンが止まった。

エナジー棒(30 PS)を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。
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