ハザマの地に戻ったラプリナは鼻歌交じりに歩みを進める。
迷う様子は無く、じきに目的のものを見つける。
|
ラプリナ 「「あったあった♪」」 |
古ぼけては居るが、頑丈そうな建物。
周囲には3メートル程の鉄柵で囲んであり、『目的』にはちょうど良い。
鉄柵にほんのちょっとしたイタズラを施した後、ラプリナは建物内に侵入する。
その一室にあるのは、市内に向けた放送設備だ。
本来ならば、緊急の際に住民に避難を促すものではあるが…このハザマノにおいてその用途は意味を為さない。
ラプリナは数度、喉の調子を整えた後に…、放送の電源を入れ、広域に渡って声を響かせた。
「助けて!助けて下さい!わた、私、『何も聞かされてないのに』突然こんなとこに飛ばされて…!戦う力も、何も無いんです!ただ、巻き込まれ、た、だけで…!」
息も絶え絶え、慌てたように声を作る。表情は、醜悪な笑み。
「イバラシティとか、あん、アンジニティとか、何なんですか…?お願いします、なんとか逃げてきて、隠れています、助けて…!場所は、………」
にやにや、とした顔と裏腹に声だけは泣きそうに作り、場所を告げて、最後に、
「どうか…、どなたか助けて下さい!」
と言い、広域放送を落とした。
………沈黙、後に、爆笑が一室に響く。
|
ラプリナ 「「さて、優しい優しい、イバラシティの子はどれ程掛かってくれるかしら?」」 |
ラプリナの目的は、簡単にわけて2つ。
この放送で、動揺を生む事。
そして……万一、罠に引っ掛かった存在がいればそれを捕らえる事。
ハザマの仕様として、一時間でまたリセットされ、以前のように捕らえ続けて心を折り、手駒にする事は叶わないだろう。
しかし、彼女は悪辣であった。
たとえ致命的には到らずとも、記憶に最悪の傷を残すこと。
それは、彼女の嗜好を満たすだけで無く、今後にも響いてくるだろう。
兎は巣穴で獲物を待つ…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○この、ラプリナが行った放送は全域で聞けた事とします。
(この日誌を見た時点でPCは『聞いた』として良い)
○また、場所も向かう場合は次元タクシーでいけた、走ればすぐの所だった、等でお願いしますり
○罠の看破は、
聞いた時点:声がラプリナのもので、彼女を知っているなら罠と気づく。声だけは切羽詰まっているが、その割には冷静でおびき寄せる様子がある、放送機材まで無能力で無傷でたどり着いている、敵さえもおびき寄せ兼ねないのに気にしていない、声に悪意を感じる
建物まで来た時点:鉄柵に高圧電流が流れる仕掛けが施されている(罠。敷地内に入った時点でラプリナが起動。大型の発電機のようなものが影で繋げられている)。声でおびき寄せられた敵がいない。救難要請者の影も気配も無い。足下に粘着性のトリモチのようなものがいくつか仕掛けられている。
等があります。
○罠とさっさと看破して顔をしかめたり、気付かないが見殺しにする気まずさを味わったり、救助に向かおうとする誰かを止めたり、といったロールのトリガーにどうぞ
○あるいは、敷地内に足を踏み入れても、3メートルの鉄柵を飛び越える、柵に触らずに破壊する、罠を看破し早々に帰る等の各々のロールの場所にもどうぞ。
○それでも敢えてラプリナと接触する、何の用意や助けのあてもなく罠に掛かってしまう、全く気づかずに接触する、など、大小様々な危害を加えられる事をを希望される場合は是非ご連絡下さい(チャット、PLTwitter等)(PLは嫌だけどこのキャラなら掛かってしまうから…等の場合は是非見なかった、聞かなかった事にするか、名も知らぬ誰かが鉄柵を壊して逃げるのに乗じた、等での処理をお願いします)