竜がゆく。 目的地へとたどり着いたのか、急に嬉しそうになり、元気になり、そして幾ばくかのお礼をロズトアに渡した子竜は、何処かへと飛び去った。 「……良かったね。」 ここが彼(女)の縄張りであれば、もう心配はいらないだろう。どこで体を休めれば良いのか、何を頼れば良いのか、十分知っているだろうから。 ……あれだけ元気に飛んでいくだけの元気があったなら、もう少し自分の足で歩いてもらいたいものだったけれど。多分体力温存だったのだろうと、自分を納得させる事にした。 ともあれ、無事に旅立っていく竜に手を振り別れ、一抹の寂しさとともに、先へ進むこととする。 「それにしても、これ、なんだろう。」 子竜から貰った、土に塗れた、とても重く、硬い物だ。汚れの合間が光を反射しているから、何か価値のあるようなものには見える。 しかし、適当な水場も無かったから、右腕の鱗で土を削って落としてみた。暴れる、食べる以外の役にも立つものだ。 「……金?」 思い出すのは、村の教会に、大事そうに飾ってあった金の十字だった。神父様もたいそう大事にしていたけれど、これが原料なのだろうか。 丸い、金色に光る粒の集合体。一度溶けて固まったのか、あるいは自然に産出するものがこういう形をしているのか。 定かでは無かったが、価値があるものには間違いない。価値がありすぎる……とも思ったけれど、曲がりなりにも命を救われた、と思っていたのかもしれない。 または、キラキラ光るもの、としてくれたのかもしれないけれど。 「路銀には十分、かな。」 改めて竜に心の中で礼を言う。 結果的には、価値の有るものをくれたのだ。助けになるし、とてもありがたかった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━ 進む。 薄暗い道を、一人歩く。 ふと、振り返ってみても、尻尾の上には誰もおらず、ただ、自分ひとりだけであった。 「……寂しい。」 口に出してみる。認めるのは、時に大事だ。自分を誤魔化しているばかりでは、そのうち間違いが、致命的な破綻をきたす。 「そっか、寂しいんだ。」 そんな事を、頭を掻きながら確認する。 暫く大きな水場に出会えてないから、少し頭がかゆいのだ。 水分は獲物や果物から採れるから大丈夫だし、不潔も今更気にはしないけれど、水場を見つけたら思いっきり水浴びをしたいとは考えている。 寂しい。 「……そうだ。」 連絡を、取ってみようか。 誰に、と決めた訳じゃない。誰かにだ。今まで、そっけない返事をしてしまった人も、拒絶してしまった人もいる。 でも、何人も、自分を気にしてくれた人がいる。 その人に、お礼を、いや、そんな事を考えなくとも良いのだろうか。 とにかく、話がしたい。そう思った。もちろん、右腕の事があるから、話せる人は限られているけれど。 何を話そうか。旅の話?仕立ててもらった服の話?それとも、右腕を何とかする方法の話? できれば、一人でいても寂しくないような暇つぶしというか、そんな方法を知りたいと、頭を掻きながら思った。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━ ざあ、と草むらを風が薙ぐ音が聞こえる。桃色のきれいな花が、風とともに、まるで吹雪の様に細かく舞い、地面へ積もっていく。 夕方の日差しに照らされて、きらきらと輝く風景の中を歩く。 結局、何を話そうか決められないまま、一日の終わりを迎えてしまった。頭を掻きながら考える。 ともかく、まずは水場だろうか。背の高い木や草花があるから、何処かにきっとあるはずだ。 一日が終わる。それに少し焦りもする。時間がどれほど残されているか分からないと考えると、少しでも多くの事を話したいと思うようになった。 何を話そうか。やっぱり、この腕を元に戻す方法だろうか。人を襲わせなくする方法だろうか。元の世界へ戻る方法だろうか。 思考が鈍麻しているのを感じる。足元から暗闇が手を伸ばしているのを感じる。 違う。それも話したいことだけど、それだけを話したい訳じゃなくて。 かり、かり、と頭を掻く。気にする度に、気分が落ち込んでいく。 彼女の頭には、侵食の証、2つの龍の角が、生え揃っていた。 |
ネラ 「……あっ! ちょっと入れ過ぎましたね……ごめんなさい、持ち易いよう少し量を減らしましょうか……」 そう、相手は少女である。 重量はきちんと考えよう。 もっとも、この雲に乗っていたお姉さんは『重かったら雲を千切って、台車よろしくそれに乗せて行ってもらえば良いかな』などと言った横着な事を考えていたのだが……それはそれ。 目の前の少女でも片手で持てる程度の重さに調整し終えたのであれば、満足げに頷く。 ネラ 「……何だか、ごめんなさいね? 多分、私の我儘に付き合って貰ってる形にもなると思うから……。 それでも、女の子で一人きりとなると、気持ちが沈んだりしてしまうと思うから……少しでも軽減出来ればいいな、って」 「私はまだまだ、この場所の奥をのんびり目指しながら開拓を続けていると思うから。 なくなったりしたら教えて頂戴? ヤルカナの事もよく分からないし、帰り道も分からない以上、奥を目指すしかないと言うのもあるけど…… 戦闘時でもそうでなくても、誰かの役に立てるならもう暫くここに居ても良いかなって、そう思えるようになってきたから」 にこにこと差し出された干し肉を受け取った姿勢のまま、そんな事を。 どちらかと言えば『喜んでくれれば対価は必要ないタイプ』のようだが、俊敏に動くことが出来ないこの人物は内心久方ぶりのお肉にワクワクしている……() |
エアリス 「勝手に動いたりするのも、人間という視点からみると恐ろしいけれども… 生物の成長、変態の上では稀にあることだったりする。 ……じきに慣れる、慣れてしまうはずだよ」 エアリス 「しかしそうだね、今の君がそれをそこまで嫌だと言うのなら…… それは、尊重されなければならないね。一個の人格として」 エアリス 「へぇー、生まれつき。残念ながら、予想は外れたかな。 君の住んでたところでは、その胸、普通だったの?」 エアリス 「いやいや、こっちも貴重な経験が出来たよ。 私は君のこと好きだから、また話しかけるかもしれないね? ふっふふ、冗談、冗談──」 |
ロズ 「だんだん慣れて来たなぁ……。」 |
ロズ 「……強いのだと良いなあ。」 |
ロズ 「……強いのだと良いなあ。」 |
ロズ 「……片付かないよぅ。」 |
ロズ 「兎に角、前へ、前へ進もう。」 |
「………」 |
緑と橙のガスを噴出している。 |
デイ 「幽霊でもいいのなら、手を貸しましょう」 |
シーレ 「私は一人では何もできませんので」 |
ロズ 「使い方……まだ分からないけど、みんなを援護して、それで 」 ロズ 「……ええと。 」 ロズ 「……力いっぱい、やります。ちょっと周りごと、みんな傷つけちゃうかもしれないから、気をつけて……。」 |
× | Pno72 ノノ子PT [前 / 新 / 集] Eno72 鳩岡 野之子 Eno26 27代目のタビビト「ああああ」 Eno117 デイ Eno188 光と影のディヴァイナー Eno97 NASと宇宙探索ロボ達 |
VS | Pno113 ロズPT [前 / 新 / 集] Eno113 ロズトア Eno14 闇 Eno370 魔王『ディボーチ』 Eno117 デイ Eno57 シーレ |
○ |
○ | Pno99 『友達あつまれ』 [前 / 新 / 集] Eno99 彗星 Eno149 ユハル Eno13 烟玖 Eno103 ながれぼしのミリウ Eno370 魔王『ディボーチ』 |
VS | Pno113 ロズPT [前 / 新 / 集] Eno113 ロズトア Eno14 闇 Eno370 魔王『ディボーチ』 Eno117 デイ Eno57 シーレ |
× |
○ | Pno113 ロズPT [前 / 新 / 集] Eno113 ロズトア Eno14 闇 Eno370 魔王『ディボーチ』 Eno117 デイ Eno57 シーレ |
VS | Pno270 道を切り拓く者達 [前 / 新 / 集] Eno270 シェルシェーリィ・M・ウェーハスハール Eno271 スクアーロ・ペスカドール Eno66 ジェイド=サザンクロス Eno327 神様 Eno347 ラヴァンダル・バナフセギー・ナビール |
× |
ロズ 「わたしは前に進む。何があるか分からないけど、前に進むって決めたから。」 |
「………」 |
…… その一切を溶かしてやろう |
ロズ 「あなた達は、コピーなの。コピー、だから……!」 |
「………」 |
姿が、歪む。姿が、歪む。姿が、歪む。 |
デイ 「さぁさぁ……どちらがBUGか答え合わせといきましょう」 |
シーレ 「……」 |
アレク 「人?BUG? どっちかわかんないけど邪魔するなら全力で行くよ!」 |
レイア 「あっえっとこんにちは…え?もしもーし? 」 レイア 「…て、敵襲なのー!?」 |
「………」 |
リーヴィア 「まだまだ見習いだけど、一流の精霊魔導師を目指して頑張ります!」 |
ドリス 「それじゃ、虫退治と洒落込もっか!」 |
リーヴィア 「えいえいおー?」 |
リーヴィア 「やっぱりこうだったはず!」 |
リーヴィア 「あれ、打ち合わせだとここの動きはこうだった気が……」 |
リーヴィア 「やっぱりこうだったはず!」 |
ピュア 「リーヴィア様には触れさせません。」 |
ピュア 「純白に染めて差し上げましょう。」 |
ピュア 「ここは純白なる世界。」 |
魔王はファイナルアタックの準備をしている。 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
レイア 「始めるよ…拡がれ、”Verteidigen”!」 |
レイア 「その力は我らが糧に――”Stehlen・Schwert”!」 |
レイア 「お願い耐えきって…――”Ausdauer・Schwert”!」 |
レイア 「お願い耐えきって…――”Ausdauer・Faust”!」 |
レイア 「その力は我らが糧に――”Stehlen・Flamme”!」 |
レイア 「絶対に負けません…――”Ausdauer・Flamme”!」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
ロズPT Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain |
リーヴィア 「消毒です!!」 |
リーヴィア 「わ、わ……」 |
彼女の笑顔が溶ける。何者でもなくなる。 ここにいるのは、ただの魔王だ。 |
「………」 |
リーヴィア 「皆さん、私に続いてくださいっ!」 |
「………」 |
デイ 「あらあら、惜しいわねぇ」 |
ドリス 「ほらほら、逃げ場なんて無いよ!」 |
アレク 「君の弱点はもうわかってるからね、遠慮なくやらせてもらうよ!」 |
アレク 「君の弱点はもうわかってるからね、遠慮なくやらせてもらうよ!」 |
「………」 |
ホーリー 「鎖で縛って……当てやすく!」 |
「魔力は枯渇する――”Alptraum・Erschöpfung”」 |
「力が入らない――”Alptraum・Schwäche”」 |
ロズPT Chain 全命傷冥闇Lv2(1) 列治癒活気Lv4(2) 列殺付封殺Lv2(3) 列命傷冥闇Lv5(4) 惨付猛毒Lv5(5) 女教皇Lv3(6) 列治癒活気Lv2(7) 貫自傷冥闇Lv2(8) 列傷冥闇Lv5(9) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain ?(1) ?(2) ?(3) ?(4) ?(5) ?(6) |
リーヴィア 「精霊さん、力を貸して下さいっ!」 |
ホーリー 「悪ィけど、逃さないぜ!」 |
ドリス 「あはははは!君たちを一挙に殲滅する!!」 |
レイア 「さあ、張り切っていきましょう!――Starten Sie einen Angriff!!」 |
「………」 |
レイア 「(当てちゃいけないところに当たった気がします)」 |
「………」 |
リーヴィア 「さんっ!」 |
レイア 「助かりました!」 |
レイア 「助かりました!」 |
「………」 |
「………」 |
アレク 「君の弱点はもうわかってるからね、遠慮なくやらせてもらうよ!」 |
デイ 「痛ぁっ!?」 |
レイア 「これくらいはかすり傷です。」 |
「………」 |
アイラ 「なななのですっ!」 |
レイア 「助かりました!」 |
レイア 「助かりました!」 |
「………」 |
「………」 |
ドリス 「わぁい!頼りになる~!」 |
ドリス 「わぁい!頼りになる~!」 |
ドリス 「終わりだよ!何もかも!」 |
ドリス 「弱った得物から仕留めるよ!」 |
ドリス 「はい、ご愁傷さまー」 |
ロズ 「ありがとう……。」 |
「………」 |
「………」 |
アレク 「い”っ…これは効いたぁ…。」 |
「何も見えない――”Alptraum・Blindheit”」 |
「蝕まれる――”Alptraum・Korrosion”」 |
「ほらまた間違えた――”Alptraum・Fehler”」 |
レイア 「(当てちゃいけないところに当たった気がします)」 |
「………」 |
アレク 「まだまだ動けるよ!」 |
「………」 |
ドリス 「仕掛け時は……っと」 |
ロズ 「行くよ……。」 |
デイ 「さぁ……何連鎖繋がるか震えて数えるがいいわ!」 |
デイ 「あらぁ……これが苦手なのね」 |
アレク 「そ、そこは狙っちゃだめな所だよ!?」 |
レイア 「わわっ!」 |
シーレ 「……。」 |
ロズ 「ありがとう……。」 |
ロズ 「ありがとう……。」 |
「………」 |
「………」 |
アレク 「見えてるよ!」 |
「………」 |
「………」 |
アレク 「そ、そこは狙っちゃだめな所だよ!?」 |
「………」 |
周囲の空気が、焼け付いている、ような。 |
デイ 「六連鎖まで続いちゃったわねぇ」 |
シーレ 「cluse.」 |
ロズ 「ありがとう……。」 |
ロズ 「ありがとう……。」 |
「………」 |
「………」 |
ロズ 「そんな壁、いっぺんに砕いて……!」 |
レイア 「いっ……!!」 |
ドリス 「このタコ!よくもやってくれたわね!!」 |
「………」 |
アレク 「そ、そこは狙っちゃだめな所だよ!?」 |
狂ったように笑っている。 |
「………」 |
デイ 「数えるのが面倒になってきたわね」 |
ロズ 「ありがとう……。」 |
「………」 |
シーレ 「weisheit.」 |
「………」 |
「………」 |
アレク 「そ、そこは狙っちゃだめな所だよ!?」 |
狂ったように笑っている。 |
デイ 「数えるのが面倒になってきたわね」 |
デイ 「はぁい、好き勝手に暴れていいわよ~」 |
リーヴィア 「ひえっ!(しりもちをつく) 」 |
ドリス 「攻撃パターンが単純ね!」 |
デイ 「あらあら、惜しいわねぇ」 |
シーレ 「weisheit.」 |