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「うふふ〜、もふもふ〜っ♪」
紅い 目をした おかーさん。 血がつながってる じゃくろとはもちろん違うけど カレイディアで 武器を造る おかぁさん。
じゃくろの 細長い武器も おかーさんの おくりもの の 武器 いのちを入れた もの。 勇猛になる ちから こもっている。
そのおかぁさんは 今は紅い目と同じ顔をして じゃくろのよりしろをもふもふしてる。
じゃくろのよりしろ うさぎのよりしろ くろい うさぎの ぬいぐるみ。 みみが つばさになっている くろいあくま の ぬいぐるみ。
―――黒い悪魔 ね。 ―――ハハッ、俺にゃ似合いだな?
とりの かわりと 銀色はいった。 じゃくろも それで良いと 思う。 おかぁさんも 気に入っている し。
――鳥の代わりに兎? ――また皮肉なモンだな。 ――兎は鳥の代わりに喰われたッツー、生贄だってのによ。
くろい あくまの ぬいぐるみ “狂戦士”になって ちからの嵩が上がったせいか たまに ちいさく低いが じゃくろの中で 聞こえて くる。
それは じゃくろの中の何か……そう “英雄の力の欠片”が発してるのだ、とまでは わかるのだけど いみと りゆうは まだじゃくろには よく わからない。
ちがう。
たぶん じゃくろは むいしきには わかってる。 のだけれど。 はっきりと までは わからない。
まだ ちゃんとわかるほど じゃくろは いろいろを 知らない。
ふいに ぎゅ、と あたたかいの方に 抱きよせられる。 見上げると おかぁさんが お空の方を 遠くを 見ていた。
「コンファイン、かあ……。 あたしもあの時から、随分変わったんだなあ……」
おかぁさんが ひとり ごちる。 じゃくろを抱いて、真暗な空をみて ぼうっと してる。 じゃくろも おそらを みる。
じゃくろも 銀色に呼ばれてから いろいろ あった。 だから これからも 多分 いろいろ ある。
――俺の役割は とうの昔に終わってる。 ――今さら……たところで、クズが在る意味なんて、どこにもない。
そして ここで色々あって そのうちに じゃくろも “もとのせかい”に 帰るの だろう。
――輪廻 という概念は 故郷のお伽話位にしか知らない。 ――それに ――それが もし実在したとして ――俺のような奴が マトモな輪廻をするとは 思わない。
……あれ? じゃくろは いま “もとのせかい”に 帰っても いいの かな?
銀色は じゃくろの“したい” をかなえるには 魔石が足りなさすぎる いっていた。
――もし 万一に ――俺が 死んだのち “生まれ変わる” と いうならば
じゃあ 今 “もとのせかい”にかえって も
じゃくろが 死者になる前の 世界に もどされても じゃくろは ――― の 役に立つ可能性も 今は 薄い……?
そんなの いやだ。
もしも “生まれ変われる”と いうならば ―――の 憂いを払う 何かに 生まれ変わりたいのだから――。「うふふ〜、もふもふ〜っ♪」
紅い 目をした おかーさん。 血がつながってる じゃくろとはもちろん違うけど カレイディアで 武器を造る おかぁさん。
じ…
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