ジュリアンの一週間

「今回の攻略拠点は「怪鳥平原-寄る辺なき霊樹」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「……メッセージの送信ですね。承ります」

「……6件のメールが届いております」

「おや、可愛いかい？　まあ、それならいいかなあ。
召喚士の彼女にお伺いを立てるといいよ。彼女は結構その辺融通してくれるしねえ。
アヒルはおでん食べられないのかなあ。」

「アヒルなのに喋った……キミも人型なのかい？」

「仕返ししないなんて随分柔和な鳥だねえ。ボクは男だもん。グラハムとボクは違うんだよ。」

「（ムクを見て）うわー！　怒った！どうしようグラハム獣怒らせちゃったよおおおお」

「君は本当に……ごめんね、彼って獣とか鳥とか苦手なんだ。どちらにも属さないのに翼とか尻尾とか、ツノとか持ってて……迫害っぽいこともされちゃったりしてさ。」

「みゅ」
（何かに気づき、なぜか近くに寄ってきて、唐突に尋ね始める）

「動物、食べたがる…なまにく食べる？」
（そう無表情に聞くその手には、生肉一つ）

（暫くすると、ゆっくりと目の前に差し出してきた）
「馳走してやろう」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」