ハフリの反応に満足気に胸を張り

黒猫は撫でている手を退けながら言う。

ハフリさんが出た言葉は、自分が普段口にできない言葉であった。

自分のことに自信を持ち、そう振舞える姿は自分とは正反対である。

アルトはそう言って少し考え込む。が、次の瞬間には若干焦った表情に変わる。

貴方の言う「食べる」という事の言葉の意味が何か別の意味を持っていると考えていたアルトだったが、結局はそのままの意味であるという結論に至り、慌てているようだ。

アルトの頭には当然ながら「食べる」という言葉の意味はそのままの意味でしか浮かばなかったのだが、それでは貴方の言っている内容に若干の違和感を感じているようで勝手に混乱しているようだ。
その後はしばらく自分に「落ち着け、落ち着け」と言い聞かせており、なんとか冷静さは取り戻したようだった。・・・勿論、悩みの結論など出てはいなかったが。

言葉の意味がわからず何やら妙な方向に流れていくアルト。そこまで言ってからまた少し考え込み・・・。

アルトはにこやかにそう言って微笑んだ。