(´･ω･`)

切り取られた、あるいはそのままの人体の形をした石膏像の数々に目を泳がせながら、示された通りソファへと座る。
特に緊張した様子も動揺した様子もなく黙って男を見上げていたが、ふとその目つきが鋭くなる。

不機嫌さをあらわにしながら、言葉を進める。

ソファから立ち上がり、男を睨む。

そこまで言って、男の手が内鍵へ伸びるのに気がつきはっと息をのむ。
反射的に歩を進め、男の手を掴んで阻止しようと。高揚したためか、少年の瞳は僅かに潤んでいる。

鍵のかけられる音が響くにせよ響かないにせよ、少年は男の腕を掴んだまま。
僅かな違和感と恐怖に青い瞳を揺らし、男を見上げる。
天使の気配はそこにあれど、姿は見えない。今は未だ。

言って　じっ　と　ペドロの禍々しい目玉を見つめる

静かに　くつくつと　とても愉快そうに笑った

ちょっと不思議そうに首をひねりながらも、くるりと獣はその場で回った。
その侭に身体を投げ出して、放るように尾を横たえた。
ひらひら、と鰭のような尾先が揺れる。

緊張の為か、或いは獣なりに落としやすくする配慮なのか。
尾はぴーんと張って、その時を待っている。

堪えきれなかったのか、クスクスと笑い出し。

全力で駈け出し。