No.763 奇品販売【ブラックアイテムオークション】INDEX >>
[設立者] ENo.763 グレイマン・スモーキー

時刻は夜。昼の陽中では陰って目立たぬ陰鬱な路地の奥に、
赤いランタンが誘蛾灯のように光を放っている。


『  Black Auction  』



ともし火の黄色に光る文字の下、
木製に紙が貼り付けられた看板が立てられている。

『  曰くつきの品 売ります。 』

ランタンの下には四角く区切られた入り口があり、
下へ下へと続く階段の奥に、赤い扉が見えている。


◇◆ 今回の出品──────────────


『呼び寄せの竪琴』 − 120coinから


◇◆ 過去の落札──────────────

『パガダマの焦げた額縁』 − 45coin 落札者 ENo.50

◇◆ 過去の出品──────────────

『鱗剥ぎと血の小瓶』 − 100coinから
『リザードマン』 − 75coinから
『ギーグワーグの偽鏡』 − 100coinから
『ネーレウスの巻貝』 − 30coinから

                   …他

─────────────────── ◇◆


看板には、本日のオークションに出されるらしき品物の名前が書いてある。


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当コミュニティで出品されているエンブリオとその画像はENo.31 ミーニー・フライバイPLドルチさんから提供を頂いているものです。感謝。

http://dolch.bitter.jp/sub/colorkrr/pict/sub/emb.html


◆概要◆

【◆】闇オークションRPをして遊ぼうという趣旨のコミュです。

RP遊びコミュ分類ですので、基本的にPL発言は御遠慮ください。

毎回、最低値をつけたアイテムをコミュ主側でいくつか出品します。
参加者の方は、買いたいアイテムに値段をつけて発言してください。

ここで出品されたアイテムは、翌回にて、
最も高い値段をつけていただいた方のものとなります。

なお人が来なかった場合は、買い手のないままアイテムストーリーが
つらつらと羅列されていくだけのコミュニティになります。


【◆】 ここで売っているのはそのアイテムの「PL的運用権」です。

つまり、買った後はどうRP的に使っていただいても構いません。
付属しているアイテムストーリーについての真偽も含めてお好きにお使いください。

「期待して買ったが偽物だった」「胡散臭いと思ったが本物だった」等、
競り落としたものの使い勝手も、お好きなように決めていただいて問題ありません。


【◆】通貨単位捕捉

なお、PSだと通貨価値的に値段が寂しい事になりそうだったので、
此処では対価を支払えば入手できるコインを単位としています。

PSはもちろん、宝石類等や食料などと交換していただければ入手可能です。
お金ないよ!!というPCさんでも参加できる理由付けみたいなものです。


◇◇


◆ 注意事項 ◇◆

・『36人殺しのナイフ』等、やや黒いダークテイストのアイテムが並ぶ予定です。
 人体の一部等、倫理的によろしくないものも出品される可能性があります。
 グロテスクな方向性が不得手な方は閲覧等ご注意ください。


・運営者PLはPKギルドの賞金首です。
 このオークションの持込み品もあまりヒトに言えない入手経路であることでしょう。
 PCには態々運営が誰であるかという話はこちらから伝えませんが、
 システム的な実益はないとはいえ、儲かったぶんはPKギルドの資金になっている的な設定になります。



参加者からのメッセージ

グレイマン(763) からのメッセージ >>
赤硝子のランタンが入り口に吊るされた階段を降りた先、
本日も、暗がりの中でオークションは続く。

「それでは本日の商品説明に入りたいと思います」


 壇上から声が響く。続けて引き出されてきたのは、
 格子状の四面で作られた、小さな箱に入った桃色の生き物だった。

 「 ち 」

 小さく鼻をひくつかせて微かな鳴き声をあげる。
 それは鼠に似た体躯に大きな耳をもち、
 背中に幾重にも花弁を重ねた花を咲かせている。


「こちらは『エンヴィーローズ』。

 ご覧の通り、愛らしい見た目ではありますが、女性の若さや美しさ、
 魅力を齧って育つと言われているエンブリオです」

「或いはこのような場所ゆえに、ご心配なさる方もあると思いますが、
 餌は、主人である必要は御座いません。
 契約を交わしたのち、他者に差し向けることが可能です」

「見えぬ毒として、嫉ましい相手に。
 或いは同じ相手を競り合う対象に。

 限定された力ですが、用途は様々にあることでしょう」

「なお、背に咲いた花には、美容効果があるとされておりますが──
 美とは、人を魅惑するものです。

 虜になってしまわぬように、どうぞお気をつけ下さいませ」


そう言う女の手が、甘ったるい香を連想させる色をした鼠を示す。



「『エンヴィーローズ』 こちらは、150coinからの開始となります」






「では、続く商品ですが如何なる奇縁か、
 当オークションへと持ち込みまれた品に御座います」

続く進行役の言葉に一部の客が、ほうと息で空気を揺らす。
持込みの品とは言葉どおりに売り手から売却を請われた品となる。

同時にこのようなオークションにおいて、
それは、手放したい程後ろ暗い品である事を意味する。

「では、ここへ次の品をお持ちいたします。一時御前を失礼いたします」

司会役の女は一言断りを入れると、奥の垂れ幕の裏へと一度踵を返した。

やがて僅かな間を持って一見して豪奢な台車に乗せ、
美しい布を被せられたケースらしき物を引き出してきた。


「さて、改めまして出品となりますは、
 『ゼヒュタ=マーシュの聖剣』となります」


言葉と同時に布を払われたその下から、
赤染めの布の上、上部の開いた硝子の箱に納められた長剣が現れた。

眩いほどに宝飾品で飾り立てられた鞘に、ぴたりと柄が収まっている。


「ご覧頂くこの一品、鞘の装飾だけでなく、当時名の有る工匠数人を呼び集め、
刀身そのものにも鮮やかで複雑な紋様を刻んであります。」


白い手袋を嵌めた手が、一息に刀身を抜き放つ。
薄暗い照明の下ですら、その彫りこまれた紋様は、
切り出された宝石の様に煌々と銀光を反射した。


「こちらの商品に使われている宝石の数は大小あわせ総計50。
 当時の設計ながら、初期装飾剣の台頭とも言われております」

「歴史的価値の大きい『ゼヒュタ=マーシュの聖剣』
 500Coinからの入札となっております」



「また、持ち込みの品では御座いますが、
 出自に虚偽は御座いません。──どうぞご安心くださいませ」

にこりと女の唇が微笑み、客らへと笑いかける。

その言葉をひと区切りに、裕福そうな容姿の者から
一見みすぼらしい見た目の者まで、
さまざまな瞳が壇上へと向けられた。

レーネ(50) からのメッセージ >>
レーネ >>
“記録針”に、“標本”……。
レーネ >>
頬杖を突きながら、紹介される品々を眺める。
レーネ >>
……“標本”の方は興味はある。
ただ、僕が使うには単なるパワータンクになってしまうだろうし、
そうなると120coinを支払うには、少し高いかな……
レーネ >>
結局、“標本”の方も入札は見送った。
レーネ >>
ただ、エンブリオを標本化してパワーソースにする、というのはある種面白いな……。

リレッタ(162) からのメッセージ >>
「さて、それではこの度出品となりました『聖剣』に伝わる伝説について
 かの地より伝わる物語をお話いたしましょうか。」

「現在となっては「装飾剣の台頭」、「宝石剣」、「富豪の剣」などと、その文化的・金銭的価値等が評価として残っておりますが武勲の無い”飾りの剣”などと言うことは御座いません。」
「旧代式の紋様を刻まれた剣に見られる『破魔』の力、
 血糊を払い、切れ味を落さぬ維持の魔法と優れた工匠の技術、
 挙げていけば他の名のある剣に負けない程の長所は御座いますが……」

――この場に相応しいのは、伝承に伝わる『聖剣』の裏側。
   『インセスト(近親相姦)の呪剣』とも呼ばれる特異性でしょうか?

「聖剣の初期の担い手である[聖ゼヒュタ=マーシュ]
 彼は生涯独身を貫き通し、実直な仕事ぶりから領民に深く信頼を得ていたといいます。

 彼と聖剣の武功をモチーフにした武勲詩には侵略者や野良精霊の撃退をモチーフにした
 有象無象の悪魔を屠る物語も謡われ、聖剣の力も鮮やかに書き綴られております。
 
 けれど、問題は彼の最期を憂う悲哀の章、その一節。
嗚呼、母よ。我が最愛の人よ。
  どうかその剣で我が心の臓腑を貫いて欲しい。
    そして剣に流れしその血潮を、その美しき肢体に留め置いて欲しい。

【息子の最期の言葉。それは介錯と嗜血の願い。
彼女は苦悩と葛藤の末、自然にゼヒュタが行き絶える直前、その胸に剣を突立てる。

すると剣はその散りばめられた宝石を柘榴の如く真紅に輝かせ、
死体は血を啜り上げられた様に木乃伊と化す。

驚く母親を前に其の剣は独りでに宙を舞い、其の腹部を『通り抜けた』】


――更に読み解いてゆけば其の位置は丁度、子宮を貫く点を。」
「やがて、『人知れず懐妊した』マーシュ夫人の元に”神童”と呼ばれるほどの類稀なる知性を持った少年が生まれたそうですが、呪い師達はこぞって「『再臨』である。」とその膝元へと傅いた……と、記録書には残されておりますね。」
「このように、聖剣として名高く伝わる『ゼヒュタ=マーシュの聖剣』ですが、口伝や断片的に残る証拠から推論される伝承の裏から読み取れる奇怪な魔の力。……其の力に魅入られ、伝承が伝わった当初は聖剣を用いて自らその命を絶つ者も現れたそうですが、やがてそのような暴挙を行うも者もいなくなったようです。

伝う所によれば「剣の力を引き出すには”資格”』が必要である。」
との事ですが……一体、どんな資格なんでしょうね?」
「さて、些か長くなってしまいましたが聖剣の曰くについてお話させていただきました。
こちらの『ゼヒュタ=マーシュの聖剣』は 500 Coin からの入札となっております―――

イコ(668) からのメッセージ >>
 長く沈黙を保っていたフードの人影が、フェアリー標本の紹介で僅かに動く
 お世辞にも人のものとは言い辛い、まるでくすんだ灰色の骨のような指が裾から伸び
 指を折り、スイと140の値を示す

怪奇天幕(845) からのメッセージ >>
妙に白い貌の男が、静かに席に着いた。
何か探しているのか、単に珍しい品に興味があるだけか、商品の説明に聞き入っては時折感心したように頷いている。

アデル(1133) からのメッセージ >>
アデル >>
………

スィナンの隣で所在無さげに佇んでいる。

ソルト(1336) からのメッセージ >>

 小気味の良い、木槌の音。
 それが暗がりの室内に鳴り響いてから、商品が少年の元へ届けられるまで、大した時間は掛からなかった。

ソルト >>
……うん、解ってるよ。
でも、逆に言えば、『此処の内側』に居る間は、少なくとも取引を保証してくれるって事だろ?
この手の場所にしちゃ、随分と良心的な方さ。

 慇懃に、それでも簡潔に、定型文めいた忠告と共に商品を差し出した黒服に、
少年は換金されたコインが詰まった袋を手渡す。
 行き来した互いの対価は、滞り無く成立する。
 少年がついでに投げ掛けた台詞が終わる頃には、黒服は一礼をして踵を返していた。

ソルト >>
……そう。『元締め』が優秀じゃなきゃ、ここまで質の良い運営は出来ない。

 或いは、それは少年の独り言。

ソルト >>
誰がやってるかは『調べたりなんかしない』けど、大したものだよ。

 受け取った短剣を室内灯に翳しながら、呟いた声。
 それを聞くべき相手は、既に遠ざかっていて少年の目の前には居ない。

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 >レーネ
ソルト >>
……本当に、因果なものだよね?

 少年の口元が、そんな言葉の形を作った。

ソルト >>
……さて、景気良く手を挙げ続ける訳にも行かない。
あの『針』は、見送るしかないかな。

 横顔。少年の視線は、今は壇上へ向いている。
 そう呟きながらも、少年は緩く片手を挙げていた。

―― 『トゥルーマンの記録針』に97Coin。

ソルト >>
……ま、ダメ元でね。

 確かに、一瞥した瞬間。
 一瞬だが、少年と少女人形は、目が合っていた。



参加キャラクター : 12名