（個人的なワールドスワップの解釈でやっております）

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▲	十日夜レキ 「……あぁ……、 　お久しぶりですね。と言っても、半日です。 　ハハ、時間差なんて気にしていませんよ。お互い、大変に"忙しかった"んですから」 十日夜レキ 「でも、聞けた部分だけで随分と参考になりました。 　僕は変わりなく。お陰様で、このまま──生きていけそうです。」 十日夜レキ 「覚えていますよ、あの楽しい思い出……　そしてやはり、僕の目に狂いはなかったんだなと思います。 　ご婦人と、真柄先輩の今を見るに、ね」 十日夜レキ 「僕の方も、信じています。どんでん返しがないことを。イバラシティの終末を。 　そうしたら、僕も、望むままに生きられると思いますから。 　──それではどうぞ、さようなら。貴方に自由があらんことを。」

▲	るなる 「あっしぃらお姉様…！ 　通じてます、通じてます〜私です〜河万里です〜！聞こえてまーす！ 　良かった、その感じだとお姉様、元気そうですねっ」

	るなる 「アハハ…私の傷、間近で見てたら… 　きっとお姉様びっくりしてたんじゃないかしら？ 　多分、あまりない例だと思うから。 　まあ、その話は結構長いので、お会いした時にでもお話ししようかしら？」

	るなる 「そうですねえ、噂話だと思ってた百葉箱のしぃらさんが 　本当にいただなんて、私夢にも思ってませんでした！ 　ブラ女に入学して良かった〜って思ったもの。 　バレンタインにホワイトデー、百物語に─… 　ほんと、しぃらお姉様と過ごした学校生活は本当に最高でした！」

	るなる 「…お姉様？なんだかとっても慌ただしくて…どうしたのかしら？ 　もしもーし？ 　…お姉様？ このメッセージ、聞こえてるのかしら？？」

	るなる 「また、会えますよ 怖くて悪い魔女のしぃらお姉様。 　きっと、そう…すぐにでも、イバラシティで！ 　それまで…あんまり悪い実験したらダメですよっ！！」

	以降、ENo.16とハザマでのやりとりが必要な場合は以下プレイスをご利用ください。 　　　　　　　　http://lisge.com/ib/talk.php?p=6351

▲	高国藤久 「久しぶり、になんのかな。シーラ。 　おれはなんというか……色々ありすぎて」 「多分、おまえの気に入るような存在じゃあなくなっちまったよ」

	高国藤久 「……まあ、確かに。 　お前のイバラシティの姿は気になるところだけどさあ！ 　向こうの街で出会ったら。もし記憶が残っていたらだけど……。 　嫌味のひとつくらい言ってやる」

	高国藤久 「ああ、くそ。お前のこと、別にそんなスキじゃねえのに── 　とびきりのヘンタイだし──お喋りが続いちまう」

	高国藤久 「このメッセージはギリギリお前に届くのかな？ 　返信をする時間は……多分、無ぇだろうな。 　随分元気そうじゃねえか。 　あいにく、お前の最期の言葉を聞く機会はないらしい」

	「達者でな、悪魔みてえな女！」

▲	真柄 「……なんてことが、ハザマの終わり際にあったよな……」 　　～ワールドスワップ後、ある日の創藍高校屋上～

	真柄 「まさか本当にワールドスワップ後も魂が生き残るとは… 　この女狐しぶとすぎる。 　憎まれっ子が世にはばかりすぎる…… 　もう一回討ち取ってやろうかとも思ったが、 　既に一度ハザマで報いを受けさせた相手を追い討つのも信義に反するしよぉ～」

	真柄 「まぁ今は様子見期間ってことで手は出さんのじゃけぇが、 　今でもお前を討つのは俺しかいないと思ってるのを忘れるなよ。 　あ！ 　あと、もしもまたこねこにちょっかいかけたら黙っちゃいねぇからな！ 　その時はもう一度俺が相手じゃから覚えておけよ！？」

	真柄 「えーっと……それで、あの後、俺も少し思い出してみたんじゃが。 　お前が話した思い出の中に、髪の縁結びがあったよな。 　寺田と八木とアンタと、そして俺の髪の毛を結んだあれじゃよ。 　まぁハザマではその3人全員が敵に回ったけどね… 　俺から売ったケンカだったとはいえこの事実は凄くない？ 　お前の縁結び反物質か何か？」

	真柄 「まぁ悪縁とは言え強烈に結びつけられたのは確かじゃ。 　俺はあの縁結びの力を頼ってみようと思う。 　旅に出ることにしたんじゃわ。 　負けたイバラの連中を煽りに行く旅に。 　縁結びが本物ならすぐ見つかるじゃろう」

	真柄 「まぁ、この街からお前の監視役が居なくなるのが少し不安じゃったが…… 　どっこい、それはなんとかなりそうじゃ。 　どうやら俺はお前の状態がちょくちょく分かるようになったらしい。 　ほれ、ハザマの最後でお前に突き刺さった矢があったじゃろう。 　エンシャクシュの骨から作り出された弓と矢じゃ」

	真柄 「あれは俺の命を吸うことで威力を発揮する呪いの弓矢って説明したよな。 　矢がお前を貫いた時、俺の命はお前の魂に刻まれたようでなぁ。 　お前が不穏な動きをすれば、俺には虫の知らせでなんとなく分かる。 　その時は千里先からでも矢が飛んでくるから覚悟しておけよ。 　勘違いで誤射したらその時は本当にすまない」

	真柄 「……ま、恨み言もこれくらいにしておくか。 　新しい世界にまでこんな因縁を引きずっててもしょうがねぇ。 　あばよ、女狐。 　またガラスの仕事がご入用じゃったらGalléまで来い」

	真柄 「復讐はハザマで終わった。 　お前は嫌いじゃが客としては出迎えたる」

▲	『――あぁ……』

	かすかな呼びかけ、あるいはため息。

	『ながい……永い時間でしたね……。 半日しか経っていないなんて、嘘みたいに。 僕なりに必死だったんですが。 あまりにもあっという間に、あっけなく砂のように 指の隙間から零れ落ちてしまった。 ふふっ……まるであなたは"サンドリヨン"のよう。』

	『相変わらずです。どうしようもなく。 ああ、でも、声を聞いたら安心しました。 響奏の世界の記憶に引き摺られて入り交じる程には。』

	『――そうでしょうか。そうだといいな。 あなたは無邪気で可憐で、好奇心旺盛で、気丈であったけれど。 僕からは、ほんの少しさみしそうに見えたから。 だから、話してくれるの、嬉しかったんです。 一度世界に否定されている身、拒絶することはできません。 僕はただ……ありのまま、在ってほしい。 そう願ってやみません。』

	『ええ、とっても！ イバラシティは楽しかった。 あちらの僕も、こちらの僕も、もう今なら殆ど区別がない。 幽霊のあなたに会うのは、簡単ではなかったけれど…… 会いに行ったことも、来てくれたことも、 一緒に過ごした時間も、なにもかもが、 色褪せることなく、灯のように、星のように、きらめいています。』

	『もちろん。忘れませんよ。 否定され落ちた場所であっても、狭間の世界でも ルールの通り正しく、世界が入れ替わっても…… 僕はあなたを肯定します。 あなたもそうであったなら嬉しい。 どうせならちょっとくらいロマンチックな方がいいでしょう？ なんて。 侵略戦争に負けたことは悔しくないと言えば嘘になりますが。 素直に拍手を贈ります。おめでとう。 ありがとう。 それだけで、僕は幾許か救われる。 あなたに会えてよかった！』

	『約束通り、持っていっても構いません。 望むままに、なんなりと。 ああ……もう、時間か。 手にした自由で、アンジニティから羽ばたいて、 ……どこへでも行くといい。 どこまでだって、行けるでしょう。 空を越えて、世界の果て、星の向こう側へも。』

	ルネ 「どこまでも、あなたが好きです。 　――さようなら。」

▲	エンシャクシュ 「……ほう、聞き覚えのある声だ。 　この酒に蜜を溶かしたような語り口を持つのは、 　私が知る限り一人しか居らぬな。 　傀儡女<くぐつめ>―― 　もとい、ドーラ・シーラ。 　遠からず恨みを持った者に後ろから刺されて死ぬかと思うたが 　どうやら貴様の方に運命は傾いていたようだな」 ＜実際刺されてはいる（矢で）＞ 「調子は頗る良いが、変わったと言えば変わったな。 　まあそれは一旦置こう」

	エンシャクシュ ＜あなたの言葉をしばし聞く。 　おしゃべりは楽しかった。 　――そう、確かにエンシャクシュも楽しんだ。この怪物は話好きな所があるから。 　心が安らいだ。 　――不本意だった。 　うれしさがいっぱいだった。 　――これも不本意だった。 　安寧を感じていた。 　――これ以上なく不本意であった。 　エンシャクシュは、あなたのことは嫌いではない。 　ただ厄介なことに“周りからは憎まれていたい”という性質があった。 　それは万人にとっての敵で居たいという、悪としての理想から来るものだ。 　初めからその意識がはっきりとあったわけではない。 　36時間をかけて人間と関わっていく中で 　エンシャクシュのそうした本質が徐々に浮き彫りになっていったのだ。 　だからエンシャクシュは少し不機嫌そうにした＞

	エンシャクシュ ＜そしてそのまま最後まで聞き終え、ゆっくりと姿勢を変える＞ 「――そうだった。 　貴様にとって私は良縁ということになっていたな。 　……貴様の言葉に応えるには少し長い前置きが要る。まあ聞け。 　実のところ、貴様がしばしば仄めかす“あなたを好ましく思う”といった類の言動を 　私はさして真剣に受け取っていなかった。 　貴様が口ずさむ好意は、単なる実験体をおびき寄せる誘蛾灯であろうと思ったからだ」

	エンシャクシュ 「今も基本的にその評価は変わらぬ。 　だが今改めて貴様の言葉を聞くにつけ、ひょっとすると 　“同じような価値観に出会って安堵した”という部分くらいは 　本音なのではないか―― 　そういう考えが私の頭をよぎったのだ。 　――であるならば、 　私が貴様にかける別れの言葉は 　これをおいて他にはあるまい――……」

	エンシャクシュ 「病魔が元々棲む死の国について話したのを覚えているか？ 　あれはな、どんな所か分かったぞ」 ＜？＞ 「死の国――冥府に至る入り口を 　今ここで出して見せることもできる。 　何なら貴様を招き入れることすら可能だ。 　実際に真柄信やら司馬アイやら……まあ何人も入ってきた」 ＜？？＞ 「そしてそれとはまた別の話になるが 　私の体の構造についても最近意外な発見があった。 　これはこのハザマでもごく一部の者しか知らぬことだ。 　これらすべてについて私は好奇心の権化たる貴様に 　とくと語り聞かせてやってもよい――」

	エンシャクシュ 「――のだが、絶ッ……対に教えてやらん。 　全部おあずけだ。 　それというのも私は人に好かれるより憎まれていたい性質でな。 　とりあえず様子見をかねて 　手っ取り早く貴様が嫌がりそうなことをしてみた次第だ。 　再会の挨拶代わりと思って、 　鼻先で魚を取り上げられた猫のような面で 　この通信を受け取るが良い。 　ではな、傀儡女。 　人の心を介さぬ割に人に執着し 　さみしいなどと口にする不可解で哀れな人間よ。 　次に会うことがあるならば、歓談だけは歓迎してやろう」

▲	「ハロ～～～～～♥」 得体のしれない奴が連絡してきた！！

	「失礼失礼！私の名前はアルカロス。 天秤の悪魔の真名、そしてその姿となります。 以後、お見知りおきを♡ 益々のご活躍のお噂は伺っておりましたよ。 な～んら問題御座いません。それに、戦争の方は無事勝利致しましたし……。」

	アルカロス 「はい、変わりは少しだけ。 というのも、うっかり真柄くんに滅ぼされてしまいました～～～（笑）（笑） 恐ろしい武器を作るものですねえ。ニンゲンは。 はい！本物の悪魔です。 古代より来たりた、正真正銘の。 あなたが無事で何よりです。 どうか、戦争に勝利した後も気を抜かず。」

	アルカロス 「ありましたねえ～！イバラシティの思い出。 わたくしも、ログでは観覧しておりました。 あの全ての思い出が、もう遠い昔のようではありませんか。 ……フフ、高校の上の百葉箱でしょう？ 懐かしいですね。 ――勿論です。 私はこれからまた数百年と再生のために天界（サーバ）に戻ります。 ですが、完全に眠るまでは繋がっておりますので。 八木千木良も、おそらく、あなたのことは忘れられないと思いますよぉ。」

	アルカロス 「はい。 これで、本当に終わりです。 物語の幕引きは、遠いようで、すぐそこに在るものですねえ。愛しき魔女殿。」

	アルカロス 「はい。終幕です。 どうぞ、舞台女優は最後まで愛らしく、美しく、 舞台の中心で咲き誇ってくださいまし。 否定された世界から脱した我々は、 どうなるんでしょうか？ この記憶を以ていられるのかどうか。 そうでなければ――、 あるいは。 この輪廻が、続いてしまうのでしょうか。 歴史は繰り返すものですから。」

	アルカロス 「あちらには、八木千木良が行くんですかね。 もしくは、愛想のない魔術師が行くのか。 ――機能が大幅に低減しております。 シャットダウンが近いようで……。 それでは、シーラ様。 私、 お暇を 」

▲	「めちゃくちゃ久しぶりじゃんしぃらさん。 　やっと読んだのかそれ。 　アンジニティに堕ちて、 　結果的にアンジニティから脱出するあたりもう 　いきあたりばったりだよ。 　おかげでオチがついたな」

	「せっかく出られるからって、 　あまりはしゃいだ実験してまた速攻戻ってこないようにね。 　そんなヘマはしないか。しないよね？ 　しないでくれ」 元イバラの民を実験に使われるのは 困るので戻ってこないでねという意思表示。 「じゃあね。 　いつか、いきあたりばったりシリーズの 　第二弾を出せることを祈っているよ」 そして、通信は締めくくられた。

▲	こねこ 「しぃらさん、しぃらさん大丈夫？ 　生きてるかしら」

	こねこ 「机の中にたくさんしまってある、可愛い香り付きの消しゴム。 　書いた文字を消して減らしてしまうには 　黒く汚してしまうには勿体ない、そんな宝物たちの 　中でも特別お気に入り、くらいに、わたしはなれたのかしら。 　だったらいいな」

	こねこ 「わたしね、もっと強くて賢くて 　優れたものになりたかったの、それは本当よ。 　私がほんものになるために、 　ライオンハートの方ではなく私が世界に選ばれるために、 　そうなりたいって願ってた」

	こねこ 「だけど、今は、ゆっくりでいいの。 　人と同じように、人の背丈と人の目線で 　弱くても愚かでも、ゆっくり、進んで行きたいのです。 　それでいいって思ったんです」

	こねこ 「人は、それでいいんじゃないかなって。 　しぃらさんは…納得しないかもですよね。 　せっかく可能性がそこにあるのに！　なんて。」

	こねこ 「ねぇしぃらさん。わたしも大好きよ。 　たのしい思い出いっぱい、ありがとう。 　超～痛くて怖い思い出も！　いっぱいありますけど！！」

	こねこ 「もっと楽しい日々を一緒に過ごせたら。 　イバラシティの日々が終わらなければ。 　そんなことを願っているわ。 　いいわよね、夢みたいなことを願うのは子供の特権だから」

▲	レーコ 「…約束、果たしてくれたのね。ありがとう」 まず、平坦ながらも嬉しそうな声が返ってくる。 敗北が確定し、アンジニティに堕ちる事が決まっているとは思えない程に声色は穏やかで。微笑みすら浮かべていた。 「そうね。私は、変わりないわ。幸いナレハテにはなっていないみたい。 　これからの事はわからないけど。多分、大丈夫だと思うわ。身体の変質には慣れているし」

	レーコ 「私は…今は戦ってないわ。今は、次の戦いの準備をしてる。 　前に、秩序に守られた世界で私だけが自由に生きたいと言ったでしょう？ 　それ、アンジニティで叶える事にしたの。 　私ね。アンジニティにイバラシティを作る事にしたわ 　イバラシティの人間を集めて。作るのよ、イバラシティを」 まるで夢物語を謳う様な口調で野望を語る。

	レーコ 「あなたは…そうか、外に行くのよね。 　またアンジニティに戻されるような事があったら、あるいは、私達が抜け出す事ができれば、私もまた貴女と会いたいわ」 少し寂しげに話す。 長年の友人が旅立つのを見送るような心地。

	寂しさを噛み締めるように少しの沈黙のあと、語り出す。 レーコ 「……あなたが外に抜け出す事で、どんな悪徳や災害が振りまかれるとしても。 　それは勝者の特権よ。 　私に言われるまでもなくそうするでしょうけど、貴女は貴女の望むままに生きるといいわ」

	レーコ 「いってらっしゃい。また、会いましょう」 祝福の言葉を最後に残し、通信はぶつりと途切れた。

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