［基本］OK.　［戦闘］OK.　

暖かい弦楽器の音色も止み、あの声が少年の元に降ってくる。



少年は空を見上げて、茫然と言葉を零した。

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アンジニティ陣営のベースキャンプ。
その、人気のない海沿いで。おれは、水平線を見ていた。

そろそろこのハザマとはお別れだ。
おれの独り言を聞いてくれるあの手たちも、もういない。
だから、自らを生んだ海に語り掛ける。






幽霊は本来、存在してはいけないもの。
現世に縋りつく人のいのちは、いずれ天の世界に向かうのが正しいかたち。
少なくとも少年の奥底には──そういう思想があった。













少年の声に海は答えない。
潮騒だけが、響く。




























葛藤が、さざ波のようにおれの中を巡る。

















ああ、祐善。お前の言う通りだ。
きっと。おれたちは天国には行けない。
それで良い。







あはは。……人間のくせに、まるで呪いみたいな文句だ。

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