［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

//side:イバラシティ


「まあ、駆付け三杯ってことでな」
「僕は遅れていませんよお」
「儂のおちゃめな言い回しじゃろ」
「はいはい」

そんな軽薄な会話で、料亭での食事会は口火を切った。
食事会と言いながらも、出席者はクウィリーノと、目の前にどっしりと座る男の二人きりだ。
たまには顔を見せろと命令のような誘いに諾と返事をした翌日には、こうして場が整えられていた。
もしかしたら事前にこちらの予定を知っていたのかも知れない、とちらと思いながらクウィリーノはこうして席に着いている。
そうでなくとも高級と頭につく料亭の奥まった場所にある、一層特別感のある一室を押さえられるのだから、規格の外にいる人だと理解していた。
時期も時期である。
年の瀬迫る料亭は書き入れ時だろうに、と、酒器を手にした。

「いただきます」
「おお、飲め飲め」

勧められるままに、酒に口をつける。
料理に合わせたそれは軽く、するりと喉に滑り落ちてから、呼気と共に鼻の奥に立ち上った香りは深みが増した。
その香りも料理の邪魔をしないようにか、すぐにほどけて消えていく。
惜しむような余韻の内に料理を口に運び、また酒を口にする。
何とも癖になる組み合わせだ。

「初っ端から高いものあけてますね」
「旨い料理に旨い酒、儂の楽しみじゃからな。葉巻もな」
「葉巻はさすがにここではやめてあげましょう。貴方の好きなあれは特別臭いがつきますからねえ」
「わかっとるわかっとる。ありゃあ家でも書斎以外ではやめろと言われとるわ」
「でしょうね」

ふ、と笑って料理を口にする。
この食事の作法も、多くは目の前の男から習ったようなものだ。
視線をやれば、いなせな着物を着こなす、老年の男がいる。
いや、本人曰く『まだ片足突っ込んだだけ』の年齢か。

幼少を過ごした椿坂の家で請け負った仕事の中で知り合えたことは、行幸だったに違いない。
家を出る際も、出た後も、こうして程よい距離感で接してくる稀有な大人だ。
今となってはカメリアの取引先のひとつでもあるけれど、時折『学び』の場を意図的に用意されていることもある。
実の祖父よりも祖父らしいかも知れない、と思ったところで、内心鼻で笑う。
そんな役割に何の意味もないと、クウィリーノは既に知っているのだ。

料理の配膳の度に訪れる僅かな沈黙も、もはや慣れたことで空気が重くなることもない。

「ああ、そうだ。あのワイン、どこで買うた」
「お口に合いましたか」
「おお。儂が一人で飲んどったら、まあ、妻にな。半分いかれた」
「いける口でしたか」
「まあ、よう気に入ったみたいじゃのう」

件のワインは、以前バイトの青年を連れて行った先で買い求めたものだ。
その時のことを思い出しながら、同時に目の前の男の顔を見る。
いつも剛毅果断を体現したような、すっぱりとした言動をする人物だ。
それがまあ、こと細君に関しては照れが出る。
阿左見が『かわいらしい御仁ですね』などと世迷い言を言ったことがあるけれど、相変わらずその感性は理解し難い。

「そちらの秘書にお伝えしますとも」
「うむ、手間ァ掛けるな」

うんうんと相手が頷くものだから、仕方ないなと肩を竦める。
再び同じ銘柄のワインを贈ってもいいけれど、どこで、と聞く以上自分で妻に贈りたいのだ、この人は。
さすがに付き合いの長さから、それくらいは自身にも察することができる。
翻せば、付き合いの薄い者に対しては察する力が乏しいということだ。

（あの子のことは、大分わかるようになった……と、思うんだけど）

話しながら、こうして別のことを頭の別の部分で考えている内に、料理も酒も流れるように切り替わっていく。
さらりと軽いもの、まろやかなもの、キリリと澄んだもの。
互いの体質もわかっているせいか、口当たりが柔らかいものであっても度数は高い。

相手を理解して十全に準備をし、もてなす。
相手を見る、その力は素直に見習いたいものだけれど、そう思う度に自身の中の『欠け』を実感する。
これが埋まることはあるのか、満ちることはあるのか。

甘味も好む相手に合わせて運ばれてきたデザートは、酒のアフォガードだった。
最後まで酒尽くしであることに思わず笑って、いそいそと相手が酒を回しがけるのに倣う。
料亭で和洋菓子となると、目の前の男のリクエストなのかも知れない。

「そう言えば、どこぞの水場のある公園でハイタカを見てなあ。お前によう似よると思うとったんよ」
「僕に？」
「そそ。こう、ギッとした目が、何とまあ、赤い。珍しかろ？　話の種にしようと温めとったんじゃよ」

まあ見ただけじゃがな、とガハハと笑う相手の、皺を寄せて細まった目元を見る。
異能が何か、を直接問うた訳でもないけれど、相手はどうやら『見る』異能持ちであるらしい。
どこまで見えるのか、視えるのか。
気になりながらも、ハイタカに思いを馳せる。

「空飛べたら便利そうですよね～。そう言う異能だったら平和に楽しめそうだ」
「ああ、駄目駄目。お前は飛んだらそのまま、糸の切れた凧になるじゃろ」
「そんなことありません～。僕にはカメリアもありますからねえ」
「ふん、それ以外の重しを作らんけえそう思われるんじゃ」
「それは耳が痛い」

ぱくりと口に入れたアイスは、酒精を纏って尚甘い。
酒の苦さも、喉を通る熱さも、アイスで中和されて溶けていく。
若い女には良さそうだけれど、酒に弱い人は甘さに騙されて酔いが回りそうだ。
ただ、酒好き甘い物好きの相手と食事をする際は考えてもいいだろう。
――あの子も、好きかもしれない。

「……大事なもんが出来たら、あれこれ考えんと、自分と繋いでおけ」
「ふは、急に何ですか」

一足早く食べ終わった相手がぽつりとそんなことを言うものだから、思わず笑う。
今まで目の前の相手が、自身の人間関係にあれこれと口出ししてきたことは――結構あるけれど、そのどれとも声音が違うような気がした。

「……見ました？　僕のこと」
「さてな」
「も～、そう言うところが『めんどくせー爺さん』なんですよ。意味深なことを言って投げっぱなしエンドはＢ級映画あるあるですからね」
「Ｂ級にはＢ級の良さがあるじゃろ。鮫とか」
「そうやってすぐ話をずらす方に乗っかる～。……でも、まあ、ご忠告は受け取っておきますよ」

器に残ったアイスの酒割も飲み込んで、ごちそうさま、と口にする。
久々に、随分と酒を飲んだ気がした。

「……ちなみに、映画だとこの後貴方はぽっくりと死んで、空に上る煙を見ながら今日のことを思い出すエンドになりそうですね」
「儂ァまだ死なん！」
「あっは、そうしてください✩」

相変わらず軽い応酬をしながら、会食の終わりを察する。
近い内にまた顔を出せとまた命令されながらの別れは、毎度のことである。

料亭を出て車で移動している最中、今日も自身に足りないことを多く突きつけられたなと感じながら、思考はまたふらふらと飛んでいく。
ただその着地点は、温めるものがいる巣の中だった。

ItemNo.29 ムスクの香水 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 深手26 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

裏葉(1288) から 333 PS 受け取りました。

名もなき影(1295) から 333 PS 受け取りました。

ハイド(1296) から 334 PS 受け取りました。

コウキ(1026) に 700 PS 送付しました。

都堂(534) から 黒龍の鱗 を受け取りました。

裏葉(1288) に ItemNo.8 柘榴石 を送付しました。
裏葉(1288) に ItemNo.17 柘榴石 を送付しました。

エナジー棒（30 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。

変化LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

呪術LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
響鳴LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
付加LV を 5 UP！（LV40⇒45、-5CP）

雪里(1373) の持つ ItemNo.8 とげとげ に ItemNo.32 毒液 を合成し、水風船 に変化させました！
　⇒ 駄物発生！駄物 を入手！

雪里(1373) により ItemNo.14 すごいお肉 から魔香『夏祭香』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 3 6 3 = 12 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 夏祭香／魔香：強さ163／［効果1］－ ［効果2］－ ［効果3］増幅42

チュイ(1519) の持つ ItemNo.4 淡白中華服 に ItemNo.29 何かの骨 を付加しました！
ItemNo.7 黒スーツ に ItemNo.28 黒い貝 を付加しました！
　⇒ 黒スーツ／防具：強さ327／［効果1］防御20 ［効果2］反闇15 ［効果3］－


にわとり(353) とカードを交換しました！

盛り盛りおにく （フォレストオファリング）


ソードブレイカー を研究しました！（深度0⇒1）
ソードブレイカー を研究しました！（深度1⇒2）
ソードブレイカー を研究しました！（深度2⇒3）

☆デスグラシア を習得！
☆トリクラット を習得！
☆カオス を習得！
☆グルームカード を習得！
☆大叫喚 を習得！
☆オンパレード を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが12増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

チュイ(1519) は 毒液+2 を入手！
雪里(1373) は 毛皮 を入手！
雪里(1373) は 毒液+4 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
クゥ(1372) のもとに 毒蜘蛛 が興味津々な様子で近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに 大狼 が恥ずかしそうに近づいてきます。

次元タクシーで カスミ区 M-12：チェックポイント《本の壁》 に行こうとしましたが、チェックポイントが開放されていません。

チナミ区 E-2（水地）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
体調が全回復しました！

『ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - クゥ(1372) の選択は ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》

MISSION!!
マガサ区 S-16：ヨシバラ を選択！
　　 - クゥ(1372) の選択は マガサ区 S-16：ヨシバラ

［860 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［193 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［320 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［225 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［161 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［91 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［144 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［129 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［221 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［28 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［92 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［58 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［64 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［51 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［23 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［14 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




久しぶりにチャット画面に映るふたり。

　





引きつったような表情。

　







　





　





　

　

　

　




　

　

　

不自然にチャットが閉じられる――

ネオン輝く歓楽街、ヨシバラ。

　

何故だかネオンの代わりに

たくさんの提灯が街を照らしている。

　

どんちゃん、どんちゃん･･･

どこからか、太鼓や三味線の音色も聴こえる。

　

　

　

そんな街を多くの男女が歩いている。

みな黒い着物に身を包み、顔には黒い狐面――

　

　




　

　



瓦屋根の上、声の主と思われるひょっとこがこちらを見ている。

　

　




　

その声に反応するかのように、道行く狐面が襲い掛かる！