［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

カメリア清掃株式会社。
従業員専用レクリエーショルームにて、すっかり馴染みの業務となったおやつ棚のおやつ補充。
コンスタントに減っていく人気の定番お菓子や、SNSで話題になっているお菓子。
拘りのある社員さんによって一気に消費されるお菓子など、補充のポイントも分かってきた。
この辺りはコンビニバイトの商品発注とも通じるところがあるかもしれない。
期間限定の商品はやっぱり気になる人も多いようで、そこもしっかり押さえておかないと。
冬季限定では定番の、コクのあるショコラ系のお菓子も忘れずに。

おやつの補充を終え、陳列のバランスを確かめる。
今日の業務はこれで最後だから、後は帰るだけだ。
……帰るだけ、なのだけれど。

思わず視線を向けてしまったのは、フロア内にある医務室。
つい先日、初めてお世話になった場所。
此処にあるのは知っていたけれど、中に入ったのも、医務室の先生にお会いしたのも初めてだった。
紳士的で物腰柔らかく、穏やかに話を聞いてくれた先生が、医務室から退室するときに掛けてくれた言葉。
『良ければまた話を聞かせてください』
そして。
『話の肴に誰かさんの幼少期秘蔵写真はどうか』

誰かさんの幼少期秘蔵写真。
話の流れから、それはきっと椿坂さんのことを指していて。
椿坂さんの、幼少期の、秘蔵写真。
そんなの見てみたいに決まっている。
けれど本当にそうだとしたら、椿坂さんの与り知らないところで勝手にそんな写真を見ても良いものだろうか。

思い切ってお邪魔してみるか、止めておくべきか。
なかなか意思が固まらず、おやつ棚でしばらく迷っていると。

「どうしたの」
「！！」

不意に声を掛けられた。
振り返った先にいたのは、いつかおやつ棚の前でお話した社員さん。
小さなブロック型のチョコをリクエストしてくれた、その人だった。


「あっ、お疲れ様です！」
「お疲れ様。……医務室の方を気にしていたようだけれど。具合でも悪い？」

首から下げられた社員証によると、名前は枇杷さんというらしい。
そして仰る通り、迷っている間に医務室の方を何度もちらちらと見てしまっていた。
傍から見ればかなりの不審者だったに違いない。恥ずかしい。

「い、いえ、大丈夫です！　怪我もしてないですし、元気そのものです！」
「そう、それなら良かった。……じゃあ、医務室に何か他の用事でも？」

う。
言葉に詰まる。
流石に、お茶をしに、とは言えないし。
ましてや秘蔵写真の話なんて言えるわけがない。

「あの、ええと……先生と、ちょっとお話出来るかなと思って……」

この健康体で、医務室の先生と一体何の話をするのか。
自分でもそう思ったし、目の前の相手の顔を見れば彼もそう言っているように見えた。

「……ああ、君も何か相談事かな。社員の中にも、先生に色々と相談に乗ってもらっている人はいるらしいからね」

深く追及されなかった事に内心ほっとしながら、先生が話していたことを思い出す。
愚痴を吐きにとか、お茶飲みに来る人もいるのだと。
どうやら本当に、先生と話すことを目的として医務室に行く人はいるみたいだ。
社員さんだけじゃなく、バイトでもそんな風に気軽にお邪魔しても良いものだろうか。

「……でも、困ったものだよね」
「えっ？」
「ただお喋りする為だけに、医務室に転がり込む社員もいるみたいだから」

ぎくりとした。
相談しに行くのと、ただ雑談をしに行くのとでは意味が全く違う。
お話するのは同じでも、自分は後者の、困った方のお話だ。
しかもあろうことか、幼少期秘蔵写真とやらまで期待している。

「優しい方なんだろうね。お忙しいだろうに、わざわざ相手をしてくれるなんて」
「そ、そうですね……」
「……でも、君は相談事なんでしょう？　大丈夫だよ、きっと聞いてくれる。……どんなにお忙しくてもね」

何だか申し訳ない気持ちが湧き上がってくる。
枇杷さんにも、そして先生にも。
先生の貴重な時間を使わせて、ただ写真が気になるだけのバイトのお喋りに付き合わせようとしていたなんて。

「もっとも、そのお喋りで仕事に対するモチベーションが上がる事もあるからね。先生には申し訳ないけれど、それも福利厚生の内、ではあるのかな」

確かに、先生からそういった社員さんの話を聞いた時は、まるでカウンセリングのように思えた。
先生とお話することで、心機一転して気持ち良く仕事に向き合えるようになるのかもしれない。
自分自身も先生とお話した後はすっきりとした気持ちで、いつも以上に仕事に励めた気がするし。

「バイトの君たちの方が、仕事に対して余程真面目かもしれないね」
「そんな事は……」
「そもそも医務室で雑談するような人間だったら、バイトとしても雇っていないだろうけれど」

枇杷さんの言葉が突き刺さる。
正に今、医務室で雑談しようとしていたバイトだから。
社員さんがそれを許されているのは、きっとそれに見合うだけの仕事をこなしているからなのだろう。


「……俺、社員の皆さんの働きぶりを尊敬してます。何ていうか、まさにエリート！　っていう感じがします」
「エリート、ね。カメリアは学歴より実力主義だから、叩き上げみたいなのもいるんだけどね」
「えっ、そうなんですか？」
「知らなかったの？　……椿坂社長のご方針なのに」

知らなかった。
カメリアの社員さんと言えば、高偏差値の大学を卒業した高学歴な人達ばかりなのだと思っていたから。

「まぁ、知らなくても当然だよ。君には何の関係もない話なんだから」
「ちょっと、意外でした……」

でも、それが椿坂さんの方針だと言うなら不思議と納得がいく。
だって、あの椿坂さんだから。
けれど、そういうことならば。

ふと、胸の内に何かが差し込んだ気がした。


「バイトから社員になった人って、いるんでしょうか」
「…………なんだって？」


口を衝いて出た言葉。
はっとした。
相手の顔色が変わったような気がして。
ただの質問だ。
ただの質問だけれど。
これではまるで、そうなる事を狙っているみたいじゃないか。

「い、いえ！　深い意味は無いんです！　何となくどうなのかなって思っちゃっただけで！」

ただそれだけの事で、そこに他意はない。
それなのに、何故だか動揺は収まらず、何とか取り繕うとしても言葉は何の意味も成さず。
枇杷さんは真っ直ぐにこちらを見つめたまま、何も返してこない。
優秀な人材の中に自分が入れるかもしれないと考えている、身の程知らずだと思われただろうか。

「あっ、そうだあの！　前にリクエスト頂いたチョコですけど！　棚の真ん中の左側に置いておきました！」

強引に話題を変えてしまった。
あまりにも居た堪れなくて。

「…………そう」

暫しの間を置いて一旦外された視線は、控えめな微笑みと共にもう一度こちらを捉えた。

「ありがとう。それじゃあ、これからも頑張ってね。……バイト」


***


カメリアを出て自宅までの帰路を歩いている間、ずっと頭の中がぐるぐるしている。
枇杷さんはあの後すぐに仕事に戻られたから、どんな風に思われたのかは分からないままだ。
誤解されてなければいいけれど。
そう思いながら、自身にもまた問い掛ける。
それは本当に誤解だったのかと。


色んな場所で働いて、色んなものを見てみたいと思っていた。
自由でいることは、いつでも何処にでも行けるように、何からでも離れられるようにと考えていた、かつての自分の名残。
それなら、今は。
今の自分は、どうしたいと思っているのか。


「……」

辺りはすっかり暗くなっているのに、無意識に吐いた白い溜息は住宅街の外灯に拾われて、嫌でも視界に入ってくる。

「……写真、いつか見られるかな」

ぽつりと小さく呟いた。
言葉には期待を乗せて、声色には諦めが滲む。
どっち付かずな自分自身に気が付けば、先程よりも更に大きな溜息が吐き出された。
勢い良く現れた白い霧は、その癖姿を保てず闇の中に霧散していく。
それが不意に自身と重なって見えて、何だか情けなくて、何故だか少し悔しくて。
せめてもの抗いに、そのあと零れようとする溜息は全て飲み込んで、自宅に帰るまでは表に出してやらないことにした。

ItemNo.5 炙薫香 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 増幅36 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

レイ(634) に 120 PS 送付しました。

迦楼羅(931) から 装甲 を受け取りました。

迦楼羅(931) に ItemNo.23 怨恨石 を送付しました。

エナジー棒（30 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。

魔術LV を 5 UP！（LV5⇒10、-5CP）
合成LV を 1 UP！（LV0⇒1、-1CP）
料理LV を 4 UP！（LV95⇒99、-4CP）

クゥ(1372) により ItemNo.8 とげとげ に ItemNo.32 毒液 を合成してもらい、水風船 に変化させました！
　⇒ 水風船／素材：強さ30／［武器］水纏30(LV60)［防具］反朧30(LV55)［装飾］凍結30(LV60)

レイ(634) により ItemNo.28 装甲 から法衣『ヴェスティティ』を作製してもらいました！
　⇒ ヴェスティティ／法衣：強さ190／［効果1］防御35 ［効果2］－ ［効果3］幸運19

チュイ(1519) により ItemNo.25 毒牙+3 から装飾『毒牙の髪留め』を作製してもらいました！
　⇒ 毒牙の髪留め／装飾：強さ381／［効果1］耐疫30 ［効果2］－ ［効果3］－

クゥ(1372) の持つ ItemNo.14 すごいお肉 から魔香『夏祭香』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 3 6 3 = 12 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
チュイ(1519) の持つ ItemNo.26 お野菜 から料理『お野菜の肉巻き』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 4 6 5 = 15 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
ItemNo.33 お肉 から料理『お野菜の肉巻き』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 1 1 5 = 7 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ お野菜の肉巻き／料理：強さ109／［効果1］攻撃12 ［効果2］防御12 ［効果3］増幅12


ひびこ(538) とカードを交換しました！

貝殻の記憶＜マリンエコー＞ （タイダルウェイブ）


プレリュード を研究しました！（深度0⇒1）
プレリュード を研究しました！（深度1⇒2）
プレリュード を研究しました！（深度2⇒3）

ヒートイミッター を習得！
オイルファイア を習得！
コンセントレイト を習得！
☆デリュージュ を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが2増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

チュイ(1519) は 毒液+2 を入手！
雪里(1373) は 毛皮 を入手！
雪里(1373) は 毒液+4 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
クゥ(1372) のもとに 毒蜘蛛 が興味津々な様子で近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに 大狼 が恥ずかしそうに近づいてきます。

クゥ(1372) に移動を委ねました。

チナミ区 E-2（水地）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
チナミ区 D-3（隔壁）には移動できません。
体調が全回復しました！

『ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - クゥ(1372) の選択は ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》

MISSION!!
マガサ区 S-16：ヨシバラ を選択！
　　 - クゥ(1372) の選択は マガサ区 S-16：ヨシバラ

［860 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［193 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［320 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［225 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［161 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［91 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［144 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［129 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［221 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［28 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［92 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［58 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［64 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［51 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［23 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［14 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




久しぶりにチャット画面に映るふたり。

　





引きつったような表情。

　







　





　





　

　

　

　




　

　

　

不自然にチャットが閉じられる――

ネオン輝く歓楽街、ヨシバラ。

　

何故だかネオンの代わりに

たくさんの提灯が街を照らしている。

　

どんちゃん、どんちゃん･･･

どこからか、太鼓や三味線の音色も聴こえる。

　

　

　

そんな街を多くの男女が歩いている。

みな黒い着物に身を包み、顔には黒い狐面――

　

　




　

　



瓦屋根の上、声の主と思われるひょっとこがこちらを見ている。

　

　




　

その声に反応するかのように、道行く狐面が襲い掛かる！