［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

//side:イバラシティ


「僕、家を出ることにしました～✩」

小柄な少年がぱっと笑顔を浮かべて言ったのは、その年の暑気払いの会合が始まる直前だった。
広すぎる座敷にずらりと黒塗りの会席膳が並び、他よりも一段高い席に座るべく『お偉い人』が入室しよう、と言う頃合いである。
お偉い人、血縁上の祖父を引き止めた少年は、にこにこと微笑んだ。

「椿組とは縁を切ります。どうぞ、僕の知らないところでせいぜい苦しんでくたばってください」

えへ、と微笑んで、少年――クウィリーノはひらりと手を振ってその場を後にしようとして、案の定怒声と共に引き止められた。
音声として残したくない、聞き苦しい発言を要約すれば、そんな我儘が通る筈がない、『可愛がって』やるからこっちに来い、とのことである。
その可愛がりが暴力なのか、また他者による性的なあれこれなのかは、クウィリーノには判断出来なかった。
どちらも、かもしれない。

「白瀬」
「はっ」

クウィリーノに呼ばれて、ずるりと廊下の影から出てきた男は、その手に長い髪を掴んでいた。
髪の根元が離せ、と喚く声を出すものだから、まだ首が繋がっていることを知る。
求め通りに離されても起き上がらないのは、両手足がぎっちりと縛られている所為だった。
普段は一部の隙もなく化粧をし、けばけばしい着物を着ている女は、今や幽鬼のような有様だ。
どうやらここまで引きずられてきたらしい。

何の感慨も湧かずにそれを一瞬見やってから、クウィリーノは再び血縁上の祖父を見る。

「大丈夫、まだ僕は何もしていませんよ。貴方はただ、僕を捨てるだけ、それで良いんです。ちょーっとばかり、僕はお土産を持って行きますけど。これは貰っていなかったお給料分なので、訴えはお上にお願いしますね✩　あは、言えないでしょうけど」
「これまで育ててやった恩を」
「忘れませんとも。忘れないからこそ、お前たちは一生怯えて眠る権利を得ている」
「……」
「そうでしょ？」

微笑んだ目の奥がどろりと暗いものを孕んでいるのを見て、血縁上の祖父はじり、と一歩下がった。
自分たちが育て上げた異能の危険性に、ようやく気づいたように。

「大丈夫、貴方が唯一愛している人間には、手を出しません。ここでは。でも、もしも僕が一度ここを去ってから再び見かけてしまったら、その限りではありません。だから貴方はあれを隠さないといけない。一生」
「あれは、お前の」
「僕に親がいた事なんて、ありませんよ」

わかっている癖に、とまた目を細めてから、足元の女を見る。
これから口を開く、そんな気配を感じて思い切り踏みつけた。
口を開いても良いなんて、許可した覚えはない。

「あ、足は出しちゃった。不可抗力不可抗力。……それで、まあ、決定事項なので、これは挨拶しておこうっていうそれだけのことでした。ほら、追手とか色々かけられると困るのでね」

目の前の男はチッと舌打ちして視線を逸らすと、虫でも追い払うように手を振った。
それにクウィリーノは今度こそ微笑んで――

「一度やってみたかったんだ！」

爽やかに言って、男の顔面に拳を叩き込んだ。
目の前の男には手を出さない、とは言っていなかったので。
ただ、やはり体格も経験の差もあるもので、相手を地に沈めることは叶わなかった。
ちぇ、とかわいらしく口を尖らせてから、それでも相手が行動を起こさないことを確認した。

「よし、白瀬、逃げるぞ～！　他の子は脱出済みでしょ？」
「私共が殿となります」
「うんうん、出発ー」

そうして軽い足取りで、その場を後にした。

ミンミンシャワシャワと、蝉がけたたましく鳴く暑い日。
椿組の名を冠する家での一幕だった。


//


「そうして僕は解き放たれ、こうして輝かしい生活を送っ」
「ダーティーすぎますぅ～～！」
「最後まで言わせてよお」

社長室で悲鳴を上げてソファに突伏する千屋を見ながら、クウィリーノは不満げに口を尖らせた。

「幼少の思い出聞きたいって言ったのちーちゃんでしょ」
「俺は！　もっと！　こう！　きゃっきゃでうふふでほのぼのな感じをですねえ」
「きゃっきゃしてるじゃない」
「パスみが高い絵面できゃっきゃしているのは想定外ですう」

あーあー聞こえない、とこれ以上聞く気がないような仕草をする千屋を横目に、僅かに寒さを感じて空調の温度を調整する。
窓から見えるのは、薄く雲をまとったような、彩度の低い冬の空。
もしかしたら今夜は雪だろうか、なんて考えながら足を組み替える。

あれから幾度も季節は巡ったけれど、あれと根本から離れたとは言い難い。
そろそろ血縁の誰かが家を継ぐかも知れず、そうなると関わってくる可能性もある。
シノギ的な意味でも、クウィリーノは『美味しい』存在であると自負があるからだ。
そうなると、裏に関わる人間にはある程度理解していて欲しい。
特に、カメリア創業までの出来事を知らない千屋を始めとした人間には。

「そんな訳で、あま～い言葉で近寄って来る人がいたら報告してね✩」
「怖すぎるんですが！！」

ひー、と声を上げるのを見て、声を上げて笑う。
冬の怪談としては、うまく行き過ぎてしまったようだ。

「大丈夫。防犯用品も揃ってるから。そう、カメリアならね✩」

あは、と笑ってフォローをしておく。
大体、千屋に近付く前にまた別の裏の人間が始末をつけるだろう。
そう付け足せば安心するだろうけれど、なんとなく、それを伝えるのは後日にすることにした。

雪里(1373) に ItemNo.5 毒液 を手渡ししました。

雪里(1373) から 怨恨石 を手渡しされました。

ItemNo.17 具沢山のクリームシチュー を食べました！
　体調が 2 回復！（13⇒15）
　今回の全戦闘において 攻撃14 防御14 増幅14 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

解析LV を 10 DOWN。（LV10⇒0、+10CP、-10FP）

領域LV を 15 UP！（LV0⇒15、-15CP）
付加LV を 5 UP！（LV35⇒40、-5CP）

雪里(1373) により ItemNo.32 お肉 から料理『肉の牛蒡巻』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 5 5 4 = 14 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 肉の牛蒡巻／料理：強さ105／［効果1］攻撃14 ［効果2］防御14 ［効果3］増幅14

雪里(1373) の持つ ItemNo.3 水宝玉の髪留め に ItemNo.23 虹色の雫+4 を付加しました！
ItemNo.9 朱殷色刃のマチェット に ItemNo.30 何かの骨 を付加しました！
　⇒ 朱殷色刃のマチェット／大砲：強さ381／［効果1］闇纏30 ［効果2］闇撃10 ［効果3］－【射程4】

チュイ(1519) の持つ ItemNo.18 朱中華帽 に ItemNo.25 タイヤ片 を付加しました！

ハイド(1296) とカードを交換しました！

ドラスティックレメディ （ドラスティックレメディ）


タイダルウェイブ を研究しました！（深度0⇒1）
タイダルウェイブ を研究しました！（深度1⇒2）
タイダルウェイブ を研究しました！（深度2⇒3）

リフレクション を習得！
デッドライン を習得！
クレイジーチューン を習得！
プロテクション を習得！
ミラー＆ミラー を習得！
ガーディアン を習得！
タクシックゾーン を習得！
チャームダンス を習得！
ワイドプロテクション を習得！
エレジー を習得！
ツインブラスト を習得！
悪夢 を習得！
インディグネイション を習得！
ファンタジア を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

クゥ(1372) は 柘榴石 を入手！
雪里(1373) は 怨恨石 を入手！
チュイ(1519) は 曹灰長石 を入手！
チュイ(1519) は 不思議な粉 を入手！
クゥ(1372) は 不思議な粉 を入手！
チュイ(1519) は 鍵 を入手！
雪里(1373) は 毒牙+3 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
クゥ(1372) のもとに ニンジャ が泣きながら近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに ラミア が興味津々な様子で近づいてきます。

チナミ区 D-2（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

『ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - クゥ(1372) の選択は ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》

MISSION!!
カスミ区 M-12：チェックポイント《本の壁》 を選択！
　　 - クゥ(1372) の選択は カスミ区 M-12：チェックポイント《本の壁》

［866 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［445 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［194 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［397 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［310 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［221 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［160 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［90 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［137 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［128 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［196 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［28 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［58 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［32 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［58 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［39 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［8 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

「うぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ！！！！」

　

　

　

「ひぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ！！！！」

　

　

　

　

　

　

突然の絶叫と共に、チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！