［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［スキル］OK.　

　この襲撃の中で、調べる必要のあることが幾つか浮き彫りになった。
　今回の『竜殺し』は、今までと比べ物にならない程に 強かった。何時から。また、担当場所によって被害状況が違う原因は何なのか。
　自室で調べた内容をまとめていたところに、誰かが戸を叩く。
　応じればそれはリオネルが守番をしていた時に入れ替わる筈だった『竜守』だった。負傷していた脚に目を向ければ、今も固定されていて 杖を使って移動していたようだ。

「リオネル。あの時は、済まない」

　リオネルの顔を見て間もなく、彼は頭を下げた。

「私も『竜守』だというのに、護るどころか護られていた……」
「オレのことは、別に構わない……とりあえず入ってくれ」

　『竜守』としての責務を果たせなかったことを悔いているのかもしれないが、それについて何か意見を言う気は無い。『竜守』の責務を忘れてなければ、それで十分だと考えて。自室の一角に招き入れる。椅子を勧めながら、声をかけ

「ジョエル……無事に治ったのか」
「まだ万全ではないが、次の守番までには普段通り動けるようになるだろう。『癒し手』からは、そう言われている。―― 今日の鍛錬は？」
「今日の分は終わった。今は、あの守番の日のことを考えていた。あの時、守番をしていた奴から話を聞いていたから」

　あの時の襲撃は、普段より苛烈だった。だから、繰り返さないように。対策を取らなくてはならない。そのためにも情報が必要で、まずは当時の情報を徹底して追う。

「ああ、それは私も調べていた。―― 私の知っていることを話そう。君の調べたことを教えてほしい。君がこの件について纏めていると聞いたから」
「構わない。オレも、オマエの話はどこかで聞く必要があるって思っていた」

　リオネルは、備忘目的で使っている紙を取り出した。そこに、集めた情報を纏めていた。時折、紙の内容を確認しながら、話していく。

　あの守番の日。襲撃が本格化したタイミングは、担当場所によって ずれが発生していた。
　M-2区との境界付近では、丁度リオネルが守番をしたのと同じ頃。『神力』を保持する『竜殺し』が複数名見られ、捕らえるにあたって酷く時間を取られた。軽傷者は多いものの、重傷者は少ない。
　M-4区との境界付近では、リオネルが守番をしている、その途中程度の頃合いに。こちらは襲撃を行った『竜殺し』の数こそ少なかったものの、全員が『神力』を保持していた。飛び道具による攻撃を仕掛けられた。初動は半ば不意打ちであったため負傷者は多くなったが、その後は問題なく対処出来、重傷者は出なかった。
　M-8区との境界付近では、リオネルの次にあたる守番が苛烈な襲撃を受けていた。こちらは『神力』を持っていると断言できるような相手は見られなかった。こちらに一撃を見舞っては離れて、また一撃を与えに接近……という動きをひたすら繰り返していたと聞いた。

　そこまで説明したところで、リオネルは一旦言葉を切る。聞いていた『竜守』は怪訝そうに見ていた。

「……どうした？」
「いや。聞き込み中心でわかった範囲はここまでなんだ。オレ達が担当しているM-6区付近のことは、まだあまり把握できていない。」

　M-6区付近担当の者から話を聞こうにも、どうにも負傷者が多く 話せる状態にない者も見られた。軽傷者に話を聞いたものの、殆どが詳しい状況を把握していなかった。
　M-8区付近もM-6付近とさほど変わらぬ程に重傷者が多かったが、こちらは意識を取り戻した一人とたまたま話をすることが出来て 辛うじて把握出来た形となっている。

「ならば伝えておく。あの『竜殺し』達が現れたのは、私が守番をしていた頃だ。護り始めて少し経った頃か。……ただ、今思うと妙だな」
「妙？」
「ああ、私たちが守番をしていた時と 次の守番が来て入れ替わろうとした時だと 微妙に戦い方が違ったというか。リオネル、あの時『竜殺し』達はどう戦っているように見えた？」
「負傷者を執拗に狙っていたな」
「ああ、そうだ。私も覚えている ―― 途中からは気を失ってしまったが、その手前までは間違いなく。しかしな、君たちが来る前は こちらに一撃を加えては離れる、というのをひたすら繰り返していたんだ」
「……こちらの負傷の有無に関わらず？」
「ああ。その一撃を、こちらが防いだどうか関係なく。私はまだM-2近くとM-4近くの事しか把握できていなかったが ―― リオネルの話を聞いて、どうやら私が受けた攻撃はM-8のそれと似通っているようだ」

　リオネルはこめかみに指をあてる。眉間には深く、皺が刻まれた。
　『竜殺し』たちは、守番に立つ『竜守』たちの命を刈り取りにやってくる。精鋭に分類される者ほど、『竜守』たちの隙を突くように、死角に潜んで 前触れなく背後に現れる。
　そして、『竜守』たちはそんな『竜殺し』を捕えることに慣れているのだ。背後に現れる『竜殺し』に対応するため、『竜守』の背後を護り捕えていく。また、『竜守』は『他者を護る』という傾向が強い。
　つまりは、正面から 自分自身に直接攻撃が向けられた時、対処が遅れる可能性があるのだ。『守護者』の頃には何度も経験していることであるため、断じて対処に慣れていないという程ではないが。

「―― この後、私の方で 件の守番の報告書を作成する。あの時のことを調べている『竜守』は多い。これを伝えれば皆、君と同じように危機感を覚えることだろう」
「頼む」

　『竜守』たちは、守番のたびに 襲撃の有無、有れば襲撃の規模、異質な点を 書類に記して保管している。『竜殺し』たちの傾向を調査する目的で生まれた習慣と聞いている。多くの『竜守』がこの行動の重要性を認識していて、殆ど全員が従っている。
　情報が飽和する、埋もれる等の可能性は、あまり認識されていない。


　……。


　さて、調べる必要がある話題がもうひとつ。
　裏切り者の話について。

　最初に誰が言い出したか知らないが、そんな話が少しずつ広まっている。
　その裏切り者が何をしたか、どういった人物か、そんな話は一切挙がっていない。
　どの『竜守』も、そうとしか答えなかった。噂そのものは聞いているが、誰一人信じていない様子で。

　―― 信じてないとは言っても、あんまり良い傾向じゃない。

　だからこそ、噂を探ることにしたのだ。

「その噂、どこで聞きました？」

　尋ね続けた。2度ほど守番を挟んだ ―― 負傷した『竜守』を護りつつ戦った あの時程ではないものの、どちらも苛烈に攻め入られた。その合間、鍛錬や 他の区の巡回、『神子』の護衛をする傍らで辛抱強く手繰り続けた。
　昨日守番をしていた者たちが、そう話していた。
　鍛錬をしていたときに、そんな話をしている者がいた。
　竜守デュマが話していたところを聞いた。
　神子の護衛をしていた時にそんな話を聞いたので、神子の中で広まっているのかもしれない。
　『神子』のシェーヌが話していた。
　『神子』見習い達の間でそんな話が広がっていた。
　いくら探っても、末端が見えない。

「貴方は『竜守』でしょう？ そんなこと調べている暇があれば、その図体を生かして盾にでもなってくださいよ。貴方、その手の調査は専門外でしょう」

　噂を探る過程でそう言ったのは、『神子』のネージュ。

「オレは『竜守』だ。『竜の巣』を護るのも、そのための鍛錬をするのも、『竜守』としての大前提だ。オレ達がやらないといけないことは、それ以外にもある」
「言い分は分かりました。たかがリオネルの癖に、随分と熱心なことで」

　酷く不機嫌そうにそう言ったきり、この件について彼女がリオネルに口を出すことなど無くなった。彼女の性根を知っているつもりだったので、こちらに口出ししてこなくなったのであれば それで構わないと思っていた。
　彼自身の甘さ故に彼女のことも甘く見ているし、故に彼女の真意等 何一つ気づいていない。気づいていないのだと 彼に教える人間もいない。
　リオネルは噂を軽く見ず真意を探る方だった。だからこそ人が多い場所に行っては周囲の会話に耳を傾けて 情報を集めることにしている。
　しかし 周囲はさほどでもなかった。

「何をしているんだ、アイツ」「たかが噂に囚われて」

　だからこそ気づいていない。噂を手繰り寄せようとする若手の『竜守』に、奇異の目を向けられていることも。気づかないままに、探り続ける。
　気付かないままに探り続け、12日程経った頃の事。『名無し』時代の教官のひとり、ヴァネッサにたどり着いた。



「別段、私はつまらん噂を広める気等なかったのだがな」

　互いの仕事が終わる頃に 会うこととなった。
　リオネルの要件を聞くや否や、ヴァネッサは渋い顔をしていた。

「寧ろ、私は『名無し』共に、根拠も無く噂に踊らされるなと忠告したくらいだ。それがM区にまで広がるとは……全く以って度し難い。貴様も含めて皆、『名無し』からやり直せ」
「……オレの立場だと、そうも言いきれない部分があるんですよ。噂の出所を探った結果、大罪人に行きついたこともあります」
「そうか。功績は讃えてやってもいいが阿呆め……いや、『竜守』に この手の適性を求めるのは酷か」

　給仕が、リオネル達の前にティーカップを置く。茶が入っているようだった。リオネルが飲み物に口を付けるところまで見守った後に、ヴァネッサもティーカップを手に取った。

「それで、『橙』……今はリオネルだったか。貴様は、その噂が正しくないことを証明するために、わざわざここまで来たと」
「はい」
「『竜守』にまで登り詰めた貴様がそう尋ねるのであれば、答える他あるまい。
　私が知る限りで噂の元になるような話を最初に唱え始めたのは この区の近辺で働く『灰掻き』だ。貴様らに伝わる内容とは多少変わっているだろうがな」
「『灰掻き』……。ヴァネッサ教官はその噂を、」
「信じていれば、『踊らされるな』と忠告などしていない」

　当たり前のことを訊くなと言いたげな視線を向けた。

「私から見れば貴様も随分踊らされているようだ。私に貴様を止める権利は無いが、一つだけ伝えておこう……本業に支障が出ない範囲にしておけ」

ENo.180 ちわわ とのやりとり


ENo.285 日明と月夜 とのやりとり


ENo.881 えるざ とのやりとり


ENo.978 杏里 とのやりとり

特に何もしませんでした。

キムナイヌ をエイドとして招き入れました！

百薬LV を 15 DOWN。（LV20⇒5、+15CP、-15FP）
防具LV を 25 DOWN。（LV90⇒65、+25CP、-25FP）

武術LV を 5 UP！（LV25⇒30、-5CP）
使役LV を 5 UP！（LV25⇒30、-5CP）
領域LV を 10 UP！（LV20⇒30、-10CP）
料理LV を 30 UP！（LV0⇒30、-30CP）

ショウ(1702) とカードを交換しました！

DV （パワフルヒール）


クリエイト：モンスター を研究しました！（深度0⇒1）
クリエイト：モンスター を研究しました！（深度1⇒2）
マインドボム を研究しました！（深度0⇒1）

デコイ を習得！
アムレート を習得！
☆怪力乱神 を習得！
☆水魚之交 を習得！
☆アジール を習得！
☆ストラグル を習得！
☆メンブリュウ を習得！
☆グラーシーザ を習得！
☆重鎧作製 を習得！
☆隔壁作製 を習得！
☆賄飯作製 を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが18増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

シエ(11) は 桃 を入手！
不幸喰らい(546) は 桃 を入手！
シエ(11) は ぬめぬめ を入手！
シエ(11) は 吸い殻 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
不幸喰らい(546) のもとに ラフレシア がゆっくりと近づいてきます。
不幸喰らい(546) のもとに キムナイヌ が微笑を浮かべて近づいてきます。

シエ(11) に移動を委ねました。

リュウジン区 C-15（森林）に移動！（体調16⇒15）
リュウジン区 C-16（草原）に移動！（体調15⇒14）
リュウジン区 C-17（チェックポイント）に移動！（体調14⇒13）
リュウジン区 C-18（道路）に移動！（体調13⇒12）
チナミ区 D-2（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

MISSION!!
リュウジン区 C-17：チェックポイント《道の駅》 が発生！
　　 - シエ(11) が経由した リュウジン区 C-17：チェックポイント《道の駅》
　　 - 不幸喰らい(546) が経由した リュウジン区 C-17：チェックポイント《道の駅》

［860 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［431 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［492 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［171 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［369 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［274 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［193 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［134 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［47 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［116 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［1 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［24 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［72 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

　

　

暗い部屋のなか、不気味な仮面が浮かび出る。

　



　





　

女性の声で、何かが語られる。

　

　

　

　

　





　






　

　

　

　

　




　






　





　

　

　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！