
*大井真海 13回目日記*
[無事お団子を手に入れられて、正直ほっとしています。
梅の木が突然動くとは……しかもそれなりに厄介ですし……。
これで少し力が増したようですが、影響力とは別、になるんですね。
しかし……ロストにも色々いるんですね……。(目逸らし
出来ればこちら(参加者)へ振ってくる願いは、もうちょっとマトモな事でお願いしたいところです。
しかし不自然な切れ方でしたが、ロストについての質問が出た瞬間にというのは……。
……まぁ、普通に考えて主催者側からのちょっかいでしょうが。
……。
…………。
主催者側と言えば、あの
うるさい賑やかな妖精の姿をしばらく見ていませんね。
機能の説明をすると言っていましたから、説明する事が無ければ出番も無い、という事でしょうか]
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“魔術師” 「ん?」 |
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“魔術師” 「お?」 |
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真海 『何を百面相してるんです?』 |
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“魔術師” 「いや、なんか顔が動かしやすくなったというか?」 |
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真海 『…………そうですか?』 |
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“魔術師” 「いやいやマジで」 |
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真海 『真面目な顔の無駄遣いですねぇ』 |
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“魔術師” 「どういう意味だよ;」 |
*“魔術士” 13回目日記*
[団子、おれも食いたかったなぁ。(←
まぁ対価に出せるもんが無いからしゃぁないか……。
しかし考えると団子食べたくなってくるな。次食べれそうなもの見つけたら同行者に作ってもらお。
さて、と。
予想外に「もう一人の男の「勇者」の行方」が出て来たし「魔王の正体」も大体分かった。
「現在の向こうの世界の状況」もおおよそ予想がついたし……。
となると、「「勇者」への精神干渉の有無」「神殺しがなぜ失敗したか」だな。
……神殺しの方は難易度高そうだなぁ。
分かる範囲から調べるか……。
ある**天才**の走り書き
やるやると言っていて結局やらないのかと思っていた勇者召喚をやったらしい。
神も気前のいい事だ。自分達で解決して信仰心にしてしまえば良い所を人間に丸投げとはね。
まぁそれより召喚者だ。勇者だ。
異世界の人間だ。調べさせてもらえないかな?
思いのほか普通だった。
召喚の際に何か事故でもあったらしく1人が僕のところに来たけど、僕らと変わらないじゃないか。
内臓の位置も骨格もほとんど変わらない。食べ物も睡眠時間もだ。
となると気になるのはその知識だ。いっぱい語ってくれよ、「勇者」?
こちらが真面目に調査を進めると、向こうも真面目に対応してくれた。
この真面目さは異世界の人間全員に言えるのか、それとも彼女の性格なのかは不明だな。
しかしいつでも清潔な水が飲めて食事にも困らない、大人になるのが20歳になってからでいいだって?
何て羨ましい世界なんだ。
「勇者」に後付けされた術式の解析が終わった。
一言で言うと「死なない」と「治り続ける」だ。神殿へ転移するというのは副作用に近い。
しかしこの術式、勇者召喚の儀式で付与されたモノじゃ無いらしい。
久々に驚いた。
いやまぁ、神ぐらいでないとこんなの扱えないだろうけど?
彼女が取り上げられてしまった。何て酷い事をするんだ。
それはともかくあの術式だ。確かに異世界の人間と言うのはすごいらしい。
この世界の人間では、圧倒的に器が足りない。
あの術式が入って、なおかつまだまだ余裕があるというのは素晴らしいね。
しかし、それぐらいなら僕のような天才を始め、この世界にも数名はいると思うんだけどな。
「勇者」達が旅立ったようだ。付いて行こうとしたら部屋に閉じ込められた。
何をするんだ! せっかく異世界の進んだ数学で術式の研究が捗っていたのに!
とはいえ、力づくで突破すると後が面倒だな。この部屋を燃やされるかもしれない。
仕方ない。死なずには戻ってくるだろうから、聞けた範囲で研究を進めようか。
改めて「勇者」に付与されていた術式を調べてみる。やっぱり何か違和感があるな。
僕ぐらいの天才でなければそもそも解析すら出来ないだろうけど、そういう精緻さとは別にだ。
何だろう? 僕に明かせない謎なんてあってたまるものか。
神が作った術式? 知った事じゃないな。丸裸にしてやる。
苦戦してる。この、天才の、僕が!
あぁもう、数学の説明が半端で終わっていなければ!
でも違和感がある。それは間違いない。どこだ?
神官たちに話を聞いてみるか。
相変わらず分からない。こんなに苦戦したのは不老の術式を作った時以来だ。
けど段々違和感は絞り込めてきた。ようするにこれ、必要な式で別の式を書いてるって事だろう?
弟子を呼んで総当たりも考えなきゃいけないな。
くっそ神め!!
神官を捕まえてきて正解だった! 古代神話にしか出ない文字が紛れ込んでる!
あぁもう手の込んだことするなぁ!!
何を仕掛けているのか、絶対に暴いてやる!!
分かった。
よし。これから信仰するの止めよう。
こんなのを仕掛ける奴に助けを求めた所でロクな事にならない。
というかこの分だとこの国から逃げた方が良いなこれ!
確かどこだったか、神にあんまり頼らない方針の国があったな。逃げ先はそこにしよう。
は!? 「勇者」が魔王を倒した!?
嘘だろ、いくら死なないと言ってもあんなの仕掛けられてまともに戦える訳が、
……え、マジ?
…………ほんとーに討伐成功?
うーわ……異世界の人間すっげー。
仕方ないから「勇者」が戻ってくるまでは居てやることにした。
貴族にちやほやされてた方はいらないから、あと3人に色々異世界の事聞こう。
しっかし本当によくまー魔王討伐できたな……あんな死なないだけの枷で雁字搦めにされておいて。
え、スパイル帝国の「勇者」と合流してた?
それでもって、戻ってきたのはその合流した「勇者」を除いて3人だけ?
えぇー。さっさと逃げてればよかった。
「勇者」の話をそっちでも聞けるんなら残った意味無いじゃないか。
……しかしおかしいな。少なくとも「死なない」のは間違いないんだけど。
何で2人は帰って来なかったんだ?
貴族にちやほやされているのは放っておいて、残った1人に話を聞いた。
といっても途中で脱落して、精霊の地の守りをしてたみたいだけど。
……ま、面白い話が聞けたから、良しとしようか。
さーて今度こそ逃げるぞ!
貴族にちやほやされてる方は放っておいて、新弟子と一緒にいざスパイル帝国へ!
うーん、欲しい部分が無いな。
まぁ名前の所が微妙に改竄されてるっぽいし、盗み見防止の仕掛けぐらいはあるか。
しかし元から薄かった信心が完全に消え失せるって、何が仕掛けてあったんだよ……;
いや碌なもんじゃないって言うのは何となく分かるんだが……。
……いや? 「そう」だと思って「視」れば今なら分かる、か?
記憶を引っ張り出す程の干渉はないから、察知もされ辛いだろうし……?]

[845 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[409 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[460 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[150 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[311 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
[202 / 500] ―― 《商店街》より安定な戦型
[149 / 500] ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
[68 / 500] ―― 《古寺》戦型不利の緩和
―― Cross+Roseに映し出される。
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
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白南海 「・・・ロストの情報をやたらと隠しやがるなワールドスワップ。 これも能力の範疇なのかねぇ・・・・・とんでもねぇことで。」 |
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白南海 「異能ならリスクも半端ねぇだろーが、なかにはトンデモ異能もありやがるしねぇ。」 |
不機嫌そうな表情。
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エディアン 「私、多くの世界を渡り歩いてますけど・・・ここまで大掛かりで影響大きくて滅茶苦茶なものは滅多に。」 |
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エディアン 「そういえば貴方はどんな異能をお持ちなんです?」 |
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白南海 「聞きたきゃまずてめぇからでしょ。」 |
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エディアン 「私の異能はビジーゴースト。一定の動作を繰り返し行わせる透明な自分のコピーを作る能力です。」 |
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白南海 「あっさり言うもんだ。そりゃなかなか便利そうじゃねぇか。」 |
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エディアン 「動作分の疲労は全部自分に来ますけどねー。便利ですよ、周回とか。」 |
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白南海 「集会・・・?」 |
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エディアン 「えぇ。」 |
首を傾げる白南海。
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エディアン 「――で、貴方は?」 |
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白南海 「ぁー・・・・・どうすっかね。」 |
ポケットから黒いハンカチを取り出す。
それを手で握り、すぐ手を開く。
すると、ハンカチが可愛い黒兎の人形に変わっている。
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エディアン 「わぁー!!」 |
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エディアン 「・・・・・・・・・」 |
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エディアン 「・・・手品の異能ですかー!!合コンでモテモテですねー!!」 |
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白南海 「なに勝手に変な間つくって憐れんでんだおい。」 |
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白南海 「糸とかをだなー・・・・・好きにできる?まぁ簡単に言えばそんなだ。 結構使えんだよこれが、仕事でもな。」 |
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白南海 「それにこれだけじゃねぇしな、色々視えたり。」 |
眼鏡をクイッと少し押し上げる。
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エディアン 「え!何が視えるんです!?」 |
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白南海 「裸とか?」 |
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エディアン 「ぇ・・・・・」 |
咄嗟に腕を組み、身構える。
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白南海 「・・・嘘っすよ、秘密秘密。言っても何も得しねぇし。」 |
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エディアン 「ケチですねぇ。まぁ私も、イバラシティ生活の時の話ですけどねー。」 |
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白南海 「・・・・・は?」 |
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エディアン 「案外ひとを信じるんですねぇー、意外意外!」 |
そう言ってチャットから抜けるエディアン。
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白南海 「あぁ!?きったねぇだろそれ!クッソがッ!!おいいッ!!!
・・・アンジニティぶっ潰すッ!!!!」 |
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