［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

十日目

　背中に翼を生やしたオオウミネコ、という、フザけた外見の生き物がようやく巨体を横たえると、驚いたハトどもがいっせいにばさばさと飛んでいく。正直オレたちもボロボロで、よく勝てたモンだというよりも、単に運が良かっただけというのが偽らざる感想だ。今回、助っ人にこき使った歩行軍手くんもそこらでぺしゃんこになっているが、まあそのうち元気になって後をついてくるだろう。

「つーかこの世界終わってんよなー」
「あーうん同感」

　肩で息をしている、楽タローとフミの意見にオレも同感だ。端末から送られてくる、特殊戦に参加してくれとかいう指示に従って、オレたちはここしばらくあちこちの拠点に赴いては「ドリームランドのバケモノ」どもを退治してまわっていた。厳密にはそこに現れる、ロストとかいう連中の願いを叶えるのが目的らしいが、実際にひでー目に遭う身としては、とにかく疲れたんでロストとかどーでもいいという気持ちになる。

「Wow！ハジメマーシテ！わたくし、アンドリュウいいまーす！」
「あーはいはい」

　てきとーにあしらう。金髪ドレッドヘアのアンドウ君とかいう輩は、ここのカフェのキッチンで卵料理を作りたいから卵をたくさん手に入れてくれと叫んでいる。オレたちだけではなく、オレたちと同じようにオオウミネコを退治した連中に同じことを言っているが、そこらにいるハトの卵でも集めてろと言ってやりたい。

　相変わらず事情が呑み込めていないのだが、オレは基本的にこのハザマ世界は大勢が共有する夢の世界みたいなモンだと思っている。おとぎ話に例えるには趣味の悪い絵面が多すぎるから、オレはここをドリームランドと呼んでいた。知ってるヤツは知っている、ホラー小説に描かれた悪夢の世界そのものだ。オレの目にはハトに見えているモノが、他の連中にはもっとおぞましいモノに見えているかもしれない。ここはそんな世界だ。

「なあオッサン。一応これでも影響力とやらは手に入るんだよな？」
「そうみてーだな。雲の上の連中はともかく、オレたちも地上を這う虫くらいのランキングには属している」
「・・・もう少しふつうの言い回しはできないの？」

　フミが不服そうな顔をしているが、オレたちの視線が届かない場所では、アンジニティの猛者どもを迎え撃つイバラシティの精鋭たちがけっこうなガチバトルに時を費やしているらしい。それで影響力を奪い合う、というのが、オレたちに課されているルールということだ。そして影響力の少ない連中は脱落していずれナレハテの姿が待っている、とか。

「白南海さんとエディアンさんだっけ？なんかあっちでも揉めてるみたいだけど」
「んなもん知るかよ。あの二人もイバラとアンジってなら、毎度二人で殴り合いでもしてればいーんだ」
「けっこー辛辣だな、オッサン」

　楽タローが呆れているが、基本的にオレが「運営側の連中」に批判的なのは、オレ自身も自覚している。視聴者参加番組で、進行役がプロデューサから何も知らされていなかったみたいなモンだろうから、連中には気の毒かもしれないが、参加者にすればオマエラも汚れ仕事をしろよと言いたくなるのが人情だろう。ヤツらの立場なんぞオレの知ったことではない。

「まあ、こんなふざけた世界に呼ばれてオシゴトをしている身としてはだな。南高梅だかエディオンだかには、もっと上の連中の思惑や事情を手に入れてオレたちに暴露しろとしか思わねー。コミックでも映画でもあんだろ？組織の犬が組織を裏切って主人公たちの味方になるってヤツさ」
「それこそオッサン、漫画の見過ぎだよ」

　まあ確かにその通りだ。話がずいぶん脱線したが、今のところオレとしては連中に言われている「イバラシティを侵略しようとしているアンジニティをぶちのめして世界を守りましょう」という呼びかけに賛同しているワケでもないが、頼まれたからには手を貸してやるというスタンスを楽タローとフミが察していればそれでいい。

　いつものように、ハトどもが何も考えていない目でこちらを眺めている姿が目に入る。そんなコトよりもこれからのコトだ。オレたちの端末機に映されている次の指示は、カミセイ大公園で遊具を相手に戦うらしいのだが、先だってのオオウミネコ相手に危うく勝った、というよりほとんど負けていたオレたちとしては、そろそろ次勝つのは無理かなーとか考えていた。

　この端末はけっこう便利にできているらしく、端から調べていると、オレたち以外の参加者がオオウミネコに挑んだ記録や映像も見つけることができるし、同じようにカミセイ大公園の遊具とやらと戦った連中の映像も見ることができる。滑り台が火を噴いてシーソーが殴りかかってきてブランコが回復させる。いかにも厄介そうなのもあるが、オレとしてはこれまでの指示も含めて勝てればモーケだが勝てない相手に執着する理由はない。

　だがしばらくアンジニティ連中との遭遇がない状態で、影響力とやらを稼ぐのをサボることもできないから、けっこうマジメに指示に従ってあちこちに出向いているという訳だ。不平を垂れても仕事はする、我ながらニホンジンのカガミだね。

「なんか独り言が多いぞ、オッサン」
「ワリーワリー。まあブランコが強そうなら戦略的撤退、あとは解放戦とかいうのに首突っ込んでみようと思っている」
「なんかやたら軽いな」

　それはそーいうモンだ。
　こんなふざけた世界で、深刻になったところで何もいいことはないダロ？

すごい木材（400 PS）を購入しました。

解析LV を 2 DOWN。（LV2⇒0、+2CP、-2FP）

百薬LV を 7 UP！（LV20⇒27、-7CP）
防具LV を 5 UP！（LV62⇒67、-5CP）

楽タロー(1285) により ItemNo.5 ド根性雑草 から装飾『ド根性ハト』を作製してもらいました！
　⇒ ド根性ハト／装飾：強さ115／［効果1］復活10 ［効果2］－ ［効果3］－

響生(772) とカードを交換しました！

枯れた大樹の物語 （ファンタジア）


ポーションラッシュ を研究しました！（深度0⇒1）
ポーションラッシュ を研究しました！（深度1⇒2）
ポーションラッシュ を研究しました！（深度2⇒3）

コンテイジョン を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

マッケンジー(1144) は 赤い薔薇 を入手！
フミ(961) は 不思議な食材 を入手！
フミ(961) は 赤い薔薇 を入手！

次元タクシーに乗り チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》 に転送されました！


チナミ区 I-16（道路）に移動！（体調30⇒29）
チナミ区 J-16（森林）に移動！（体調29⇒28）
チナミ区 J-17（森林）に移動！（体調28⇒27）
チナミ区 J-18（森林）に移動！（体調27⇒26）
チナミ区 J-19（森林）に移動！（体調26⇒25）

MISSION - 未発生：
　　 - マッケンジー(1144) の選択は チナミ区 R-7：チェックポイント《廃ビル》（ベースキャンプ外のため無効）

［822 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［375 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［396 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［117 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［185 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　










　





チャット画面に映る、４人の姿。

　

　






　







少しの間、無音となる。

　






くんくんと匂いを嗅ぐふたり。
















　

　

　

３人の様子を遠目に眺める白南海。





　

　

　

チャットが閉じられる――