
___目に見えているものが正しい
これは往々にして、当てにならない事が多い___
ましてや、人智の及ばぬ”ハザマ”とあらば、見える物が正しいかなんて解る訳はない。
征けば征くほど”謎”が付き纏う。疑問……疑い……靄が掛かる”違和感”……。
___ワールドスワップとは?___
この”侵略戦争”の舞台となったイバラシティ。
そして街に忍び、長期に渡り、浸透していくアンジニティ。
イバラシティに適応した姿、記憶、その他諸々……
置換される、と言うわけだが……
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ナガレ 「どうにもこうにも回りくどい」 |
辻褄が合うように、世界すら改変する大掛かりな浸透作戦……
長きに渡って誰かに化ける……普段の日常と変わらず……
___アンジニティとは?___
”否定され追放された者”が棄てられる世界……
内から外へは叶わず、自らこの世界へと来る者も居る……
侵略能力により、一時的にイバラシティの住民として振る舞う……
戦場である”ハザマ”に居るに限り、記憶と姿が戻る……
___ハザマ___
侵略戦争の戦場……36時間の現し世。
影響力? ロスト? 戦争のルール?
なぜわざわざこの様な戦い方に? なぜイバラシティを模したハザマに?
ロスト達とは一体? 侵略するだけなら、初めからイバラシティに攻め込めば良いこと……
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ナガレ 「………どうにもこうにも回りくどい。 浸透作戦? ならばわざわざ”ハザマ”なんて必要ない。 街が欲しいなら、最初から攻め立てればいい。 同じ土俵に立ち、なおかつ間接的な勝敗決定……」 |
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ナガレ 「この戦争を引き起こし、一体誰が一番の得を得ているのか……」 |
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ナガレ 「イバラシティを得るため? いや、違う……」 |
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ナガレ 「ランダムで選ばれた……明確に侵略する”理由”が無い……」 |
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ナガレ 「タクシードライバー……奴は…”奴ら”は、この戦争を”何度か見ている”」 |
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ナガレ 「イバラシティ、アンジニティ……互いに曖昧なまま戦争を行っている……」 |
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ナガレ 「……影響力の低い者は、ナレハテとなる…… 影響力とは何なのか? ハザマで己を保つ何かしら……」 |
___ロストとは?___
願望を叶えれば、見返りとして影響力を授かる……
もちろん、どの陣営にも分け隔てなく、である……
何者なのか? ハザマに生まれた副産物か?
それとも……?
___ワールドスワップを引き起こした者とは___
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ナガレ 「聞き取れる部分を精査…… この能力は”呪い”のようなもの……」 |
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ナガレ 「定期的に発動する制御不可……? 異能に”振り回されている”……?」 |
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ナガレ 「回りくどいルールは、せめてもの”抵抗”と考えられるのでは……?」 |
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ナガレ 「しかし……影響力の無い者は、ナレハテる…… 維持する為に、他者を喰らう……」 |
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ナガレ 「………関係性を見直すべきだ……」 |
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ナガレ 「………与えられた物を疑う必要がある」 |
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ナガレ 「与えられた物を、否定する必要がある……」 |
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ナガレ 「………だがまだ解らない………」 |
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ナガレ 「解らない……」 |
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ナガレ 「そこのお前はどう思う?」 |

[816 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[370 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[367 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[104 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[147 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
―― Cross+Roseに映し出される。
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白南海 「・・・・・・・・・」 |
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エディアン 「・・・・・・・・」 |
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
チャット画面にふたりの姿が映る。
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白南海 「・・・・・・・・・」 |
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エディアン 「・・・・・・・・」 |
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白南海 「・・・怖いだろうがよ。」 |
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エディアン 「・・・勘弁してくれませんか。」 |
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白南海 「ナレハテってあの!アレだろォッ!!?ドッロドロしてんじゃねーっすか!! なんすかあれキッモいのッ!!うげぇぇぇぇうげえええぇぇぇ!!!!!!」 |
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エディアン 「私だって嫌ですよあんなの・・・・・ ・・・え、案内役って影響力どういう扱いに・・・??私達は関係ないですよね・・・????」 |
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白南海 「あんたアンジニティならそーゆーの平気じゃねーんすか? 何かアンジニティってそういう、変な、キモいの多いんじゃ?」 |
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エディアン 「こんな麗しき乙女を前に、ド偏見を撒き散らさないでくれます? 貴方こそ、アレな業界の人間なら似たようなの見慣れてるでしょうに。」 |
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白南海 「あいにくウチはキレイなお仕事しかしてないもんで。えぇ、本当にキレイなもんで。」 |
ドライバーさんから伝えられた内容に動揺している様子のふたり。
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白南海 「・・・っつーか、あれ本当にドライバーのオヤジっすか?何か雰囲気違くねぇ・・・??」 |
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エディアン 「まぁ別の何か、でしょうね。 雰囲気も言ってることも別人みたいでしたし。普通に、スワップ発動者さん?・・・うーん。」 |
ザザッ――
チャットに雑音が混じる・・・
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エディアン 「・・・・・?なんでしょう、何か変な雑音が。」 |
ザザッ――
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白南海 「ただの故障じゃねーっすか。」 |
ザザッ――
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声 「――・・・レーション、ヒノデコーポレーション。 襲撃に・・・・・・・・いる・・・ 大量・・・・・こ・・・・・・死体・・・・・・ゾ・・・・・・」 |
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声 「・・・・・ゾンビだッ!!!!助け――」 |
ザザッ――
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白南海 「・・・・・・・・・」 |
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エディアン 「・・・・・・・・・」 |
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白南海 「ホラーはぁぁ――ッ!!!!
やぁぁめろォォ―――ッ!!!!」 |
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エディアン 「勘弁してください勘弁してくださいマジ勘弁してください。 ホラーはプレイしないんですコメ付き実況でしか見れないんですやめてください。」 |
チャットが閉じられる――