
ーーー
「勇者様!」
光の国の最後の希望である勇者が、魔王の一撃の前に膝をついた。
すかさず駆け寄る、癒し手にして光の国の王女。
王女の癒しの力により、勇者は何度も窮地から這い上がってきた。
「ありがとう、大丈夫だ」
微笑みながら立ち上がり、射るような視線で魔王を見据える勇者。
次の一撃で、すべてが決まる。
「来るがよい、勇者よ。貴様の培った全てを使い来るのだ!」
魔王もありったけの力を一点に集め始める。
すべての力がぶつかり合うその瞬間が訪れようとしていた。
「勇者様!やめて…そんなことをしたら、あなた様の生命が!」
持ちうる力を、命をも燃やして振り絞り、
目の前の、災厄の根元である魔王へ立ち向かおうとする勇者に、
王女は制止する。
「俺の命が尽きても、世界の平和を祈る人たちが助かるのならーー」
強大になる光と闇の力。
ぶつかり合い、押し合い、引き合い、
そしてやがて闇を凌駕し始める。
「ば、ばかな、たかだか一人の人間風情に、この俺様がーー」
目前に迫る巨体な光に、死期を悟らざるを得ない魔王。
そしてーー
「……王女。
最後までありがとう。俺は、きみをーー」
光が全てを飲み込んで、魔王は消滅した。
………………
元凶である魔王が討伐され、世界は疲弊してはいたが
徐々に活力を取り戻しつつあった。
「勇者様のお陰だな!」
「ありがとう、勇者様……」
「でも、勇者様は魔王決戦で……」
「………」
「………」
決戦以来、王女は国を、世界を建て直すために休む暇もなかった。
山よりもそびえ立つ書類整理に追われ、
魔王の爪痕の残る被災地へ赴き慰霊をし、
住むところも追われた難民たちに施しを行う。
そうしてようやく、ほんの少しだけの息抜きに城を抜け出した。
城に近い、勇者が手にしていた聖なる剣を納めていた森の中の湖。
(思えば始めて出会ったのもここでした)
肌を撫でていく風にそっと目を閉じ、思いを馳せる。
出会いから今日まで、長かったような短かったような。
悲願であった世界平和を勝ち取り、国は新しい大きな第一歩を、
勇者の功績により踏み出すことができた。
(でも、これから歩む道を……一番近くで見てほしかった、あなた様は……)
もう一度、肌を撫でる風が吹き、そっと目を開ける。
瞬間、王女の心臓は大きく跳ねた。
「ーーー勇者、様」
掠れるような声でようやく出た、会いたくて会いたくて堪らなかった人。
魔王と、強大な光と共に消えたはずの勇者。
照れ臭そうに笑いながら立っているその人は、紛れもなく勇者だった。
ぼろぼろになった、聖なる剣を携えて。
「……ごめん、待たせて」
「勇者様!」
弾かれるように王女は勇者へ駆け寄り、
幽霊ではないかと確認するかのように抱きつく王女。
そんな王女に戸惑いながらも受け止める勇者。
「ずっと……ずっと、お待ちしておりました……」
「……うん、ごめん。待たせて……」
「もう、居なくなったり、しませんわよね?」
「はい。……俺はもうずっと、王女のそばに……」
ーーー
水色の栞をそっと挟み、ぱん、と本を畳む。
コハルの鼻孔をかすかに、書物の匂いがくすぐった。
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コハル 「はぁ……」 |
ベタなファンタジーの恋愛小説。
最後の1ページを残して、コハルは余韻に浸る。
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コハル 「やっぱり、いいなぁ……何回読んでも、いいなぁ……」 |
何度も読んでは居るが、突然飛ばされたこのハザマ時間に混乱し、
冷静さを取り戻そうと読み更け、すっかり心も浸っていた。
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コハル 「……でもわたしは……王女さまじゃないし、勇者さまも居ないし……」 |
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コハル 「……生き残らなきゃ……」 |
本を鞄に仕舞いこみ、いつ訪れるともわからない戦いに身構える。
冷静さは取り戻していた。
百薬LV を
5 DOWN。(LV20⇒
15、+5CP、-5FP)
解析LV を
10 UP!(LV0⇒
10、-10CP)
防具LV を
5 UP!(LV20⇒
25、-5CP)
ミキ(614) により
ItemNo.5 不思議な石 から射程3の武器『
バールのようなぬいぐるみ』を作製してもらいました!
⇒ バールのようなぬいぐるみ/武器:強さ35/[効果1]回復10 [効果2]- [効果3]-【射程3】/
特殊アイテム
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ミキ 「少々難解だったが、とりあえず出来た物を渡そう。受け取れ少女。」 |
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(ううむ、ぬいぐるみ。しかもこのような形状……。 作っては見たものの、この娘はこれでよかったのか……??) |
アリエス(1037) により
ItemNo.4 不思議な牙 から装飾『
水色の栞』を作製してもらいました!
⇒ 水色の栞/装飾:強さ35/[効果1]体力10 [効果2]- [効果3]-/
特殊アイテム
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アリエス 「水色っていいよね、ぼくも好きだよ〜。」 |
ショウスケ(1439) の持つ
ItemNo.5 不思議な石 から防具『
採寸ぴったりな執事服』を作製しました!
三波(1443) の持つ
ItemNo.5 不思議な石 から防具『
紺色のパーカー』を作製しました!
アケミ(1226) の持つ
ItemNo.5 不思議な石 から防具『
黒と黄色の甲殻』を作製しました!
アケミ(1226) により
ItemNo.6 不思議な食材 から料理『
ハンバーガー?』をつくってもらいました!
⇒ ハンバーガー?/料理:強さ35/[効果1]器用10 [効果2]敏捷10 [効果3]耐疫10/
特殊アイテム
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アケミ 「はろ~人間ちゃん。これ、友好の証で作った料理!毒はないよ、蟲が作った料理でよかったら食べてね?」 |
明楽(303) とカードを交換しました!
【使解】深呼吸
(マインドリカバー)
サモン:ビーフ を研究しました!(深度0⇒
1)
サモン:ビーフ を研究しました!(深度1⇒
2)
サモン:ビーフ を研究しました!(深度2⇒
3)
プリディクション を習得!
マナポーション を習得!
ブロック を習得!
対症下薬 を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!