――はじめまして。最近引っ越したイリスといいます。
――ふふ、仲良くしてくださいね?
◇ 導入(プロローグ)――――――――――――――――
「世界という概念を破壊する」ものを求めて放浪する魔女。
イバラシティへと辿り着いた彼女は唐突に己の力全てを失う。
己が寿命を誤魔化す時間跳躍すらできないことを焦るも、
解決する手段を見出せないでいた。
アンジニティ出現に呼応するように出現をはじめた異能者に、
サポートをすることで問題の解決を図ろうと模索する。
その結果、己が力が戻ることを信じて。
◇人物紹介(プロフィール)――――――――――――――
名称:イリス・フォー・ベーウィック
二つ名:界渡りの魔女
年齢:15歳(死去時)
性別:女性
種族:人間(アビス汚染者)
職業:高校生(イバラシティ)
身長:167cm 体重:58kg
元居た分割世界から放逐された過去を持つ少女。
異なる世界で救世主候補者となるがその戦いの中で
彼女は果ててしまう。
その亡骸を利用しようとした者も、また戦いで死んだ。
主亡き亡霊と化した彼女はそのまま世界を揺蕩った。
彼女の異能は「時と世界の渡り」であった。
元居た世界の力である「偽りの祈りの奇跡」により、
窮した者、傷ついた者を彼女は癒す。
そうして気を許した者につけ込み、彼女は仲間を増やす。
そうして人を諭し、世界を滅びに導くのを繰り返して。
いつしか彼女は「界渡りの魔女」と呼ばれるようになる。
――、
しかして。
イバラシティに降り立った彼女は急な事態に直面する。
自らの世界を移動する力がまるで使えないことに気付く。
世界の中で時を渡ることも叶わず、彼女は焦りを覚えた。
彼女の寿命は自身の時間にして3年であり、
全ての時間への介在はできない。故の界渡りであった。
解決しなければ、自らは何もできず朽ち果ててしまう。
二度目の無為な死は御免こうむりたいと願い、
そこで生まれ始めた異能者たちに目をつける。
彼らと共に戦えば、活路が開けるのだと信じて。
平時における彼女は感情が希薄な料理の得意な少女だ。
年齢の割に大人ぶった言動が多く、
また大変つまみ食いに厳しい一面を持つ。
比較的柔和な雰囲気を醸し出しているのは、
生前からの彼女の善性にに起因している。
現在はイバラシティ内の学校に通いながら、
カフェのアルバイトをして日々を過ごしている。
その日々の生活に、一抹の懐かしさを感じながら。