チェスの一週間

「この乳牛めが弾除けになったようで何よりです。
　無駄に多い脂肪分も役に立つことがあるのですね」

「人間性すラ否定！？」

「まあ、コレが壁としての役割を果たすのも此の場所限りです。
　此の先では極限特化の物理防御が輝く時代でしょうので、その時はスカートの陰にでも置いてやってください」

「ヨロシクお願イしマスねー」

「目立つ特徴だから仕方あるまい。
まあ、貶しているわけでもなし、構わんじゃろ」

「（格好の事を話題に出されるとしげしげとその姿を眺め）
ふむ……。確かになかなか騎士らしく見えるな。以前より凛々しさ三割り増しで、似合っていると思うぞ」

「ただ……この祭祀殿は修行の場だそうじゃから、学院と同じように格好を真似たところで通用するかどうか……。一般人ですらも普通に襲い掛かってくるからのう」

「そうだな、では無茶をしない程度に頑張ろう。
チェス殿もくれぐれも大怪我はないようにな」

「その……ワシだって心配じゃし……（ぼそ）」

「おい待て昼飯いいいいいい！（鬼の形相）

お、チェスさん、こっちにカモノハシがこなかったかい（そして爽やかな笑顔」

「この世界に呼ばれたものは一癖も二癖もある者ばかりじゃからのぅ。ただ、身近にカモノハシになって喋れなくなったものはちぇす以外にも居ったぞ？るど、じゃな。なんばぁ三百九十八じゃ。」

「なに、からかってなどおらぬ。愛い者を愛いと言う事は良きことじゃろ？（くす）

ふむ、此度の装束は神殿騎士かのぅ？前の装束も良いものじゃったが、祭祀殿ということもあって映えるのぅ。」

「うむ、あの姿のままでは困るところじゃったな。鍛冶仕事の際に金槌の持ちにくい事。箸で蚤を掴むかのような難度じゃ。

仕方ないので金槌に手を縛った上で握っておったわ。」

「私たちマジシャンは基本的に防御力皆無なので、誰かに守ってもらわないとすぐに吹っ飛んじゃうんですよね。
とくに物理攻撃はホント苦手なんです。
だから、守ってもらえるとすっごく助かるわ＾＾」

「学園とはやっぱり勝手が違うから、祭祀殿では即効吹っ飛んじゃったわ＾＾；
だいぶ敵も強くなってきたわね。」

「味方の人数も減ってるし、厳しい戦いが続きそうね。
お互い頑張りましょうね。
また同じパーティになったらよろしくね。」