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Diary | ||
(彼女の日記帳) 青褪め陳こびた蔦が、まるで賢者の思索の跡の様に応接間の壁を這っていた。 単に部屋と言ってしまって連想される其れより遥かに広くまた戦闘の後のため毀れ汚れて乱離骨灰になってはいたが、兎も角賢者の応接間を制圧したのである。 学徒の数は未だ多く、折衝も進軍も今日の処は望めまい。彼らは敵には非じとも、敵の敵が味方と限らぬのもまた真である。 魔術師は多く、智と術に長けている分体力の無い人物が多いが――ソムナンビュリストは其の最たる例である――学院の内部は、私には解しかねる何か尋常ならざる魔力の庇護により、学院内の敵は(少なくとも今は、敵の立場に在る彼らは)驚く程に丈夫であった。そしてまた庇護はエトランジェにも及び―― 恐らくは、エトランジェがコンファインしているカレイディアンの肉体が反応したのだろうが、同志の魔術師系統も皆軒並み丈夫になっているようだった。 私の様な、所謂フィジカル・エリート一辺倒の騎士が魔術師に庇われるとは驚嘆すべき経験として心に留め置かねばなるまい。無論其れで近接戦闘系の立つ瀬が無くなったのかと言えばそうでなく、我々は我々で相変わらず後ろを庇い、魔術師達は彼らが耐えるのを得手とする攻撃――つまり、魔術的な攻撃に対して我々を庇うのだ。 盲滅法に庇うより余程お互い効率的且つ現実的な戦い方なのだが、頭で理解していてもソムナンビュリストが私を庇った時など、本当に肝が冷えた。 其れで彼が斃れる様な事も無く、それどころかソムナンビュリストは幾度も仲間を庇っていた。(当然、物理的な攻撃に対しては今までのように庇われていたが)……敢えて再度記す。驚嘆すべき経験である。私の魂が元の肉体へ戻り、此の地平の一切が長き夢と消えた時、基地の誰が私の話を信じようか。犬も、山羊も、熊も、猫も、人間も、ソムナンビュリストが人の姿でまともに立っていられるだけでも驚くに違い無いだろうに。 だからと言って、彼が此のまま丈夫で在らばと望む気は私にはどうしてか起こらない。 ソムナンビュリストはソムナンビュリストの儘に。 今の彼を愛している。今までの彼も愛している。此れから先の彼も、愛していると断言する。気狂いの愛なれば―― だが気狂いでない愛の、何が愛なのか。 青褪め陳こびた蔦の葉が、夜風に揺れる。 暫くは学院を進む事になるが故に、ソムナンビュリストにまた庇われるだろう。 私は唯、彼の背を心に留めて置く。 ―――――――――― (彼女の走り書き) 恋人は砂浜で追い駆け合いをするものだと聴いた。 だが獅子が羊を追っていたならば其れは、愛よりも狩りを連想させる。 |
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今回の滞在 | ||||||
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召喚士におねがい | ||||||||||
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攻略の時間になりました!! | ||||||||
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