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Diary | ||
「すっげぇ!」 週の終わり、戦へ向かう前に強化の済んだ品々を受け取りに来た依頼人達一人一人に、鍛えられた装備品を渡し、どのように調整を行ったのか、その品の力がどの程度引き出されたのかを説明するのが工房の習慣となっている。 その週は、魔法の杖、と呼ばれる我には馴染みのない道具を扱っていた。 他の客達への説明を尻目に早く早くと落ち着き無く足踏みしながら待ち詫びていた最後の客──聞かん気の強そうな顔をした少年が、杖を受け取った途端に顔を輝かせた。 「すっげえ!」 職人の説明は耳に届いているのかいないのか、杖をぐるぐると回したり突き出したり落ち着きなく繰り返しているのは魔法の発動動作なのだろうか。 腕白、を絵に描いたような少年の振る舞いに珍しく興味を惹かれて依頼書へ目を落とした。 ───依頼人の名はスルゲリ・シュテュンプケ。 耳慣れぬ音の名だ、と再び彼へと視線を移した所で、ふと違和感を覚えた。 工房に置かれた窯の火は既に落とされ──と云うより、魔具を扱う工房においては熱したり叩いたりを行わぬ為それは元々必要ないのだが──、今は洋燈と燭台のみが室内を照らしている筈だ。 にも関わらず、彼の周囲が朱い色彩に満たされているように見えた。 朱く染まった大地、朱い空。その中に佇む、あの人影は 「なあ!」 振り向いた少年の紅玉のような瞳に我に返る。 一瞬の幻視は掻き消え、そこには見慣れた工房の景色と高揚した表情の少年が佇むばかりとなっていた。 我の様子になど気付かぬ様子の少年は杖を高々と掲げて釣りあがった目尻を細め笑っている。 「これで俺の杖も大人になったってかんじじゃねー? ありがとな!」 『俺の杖が大人になった』 この言葉が聞き様によっては随分卑猥だ、などと考えたのは一瞬。我が答える前に反応したのは、依頼人の後ろに控えた職人であった。 「私なら貴方の別の杖も、もっと大人にして差し上げる事が出来ますよ」 薄いベールの下で赤い唇がうっすらと笑む。 己の妄想の中から具現化した職人の予期せぬ言葉に己は驚きを隠せなかったのだろう。少年が、我の見開かれた目を見、「え?」と後ろを振り向く。 「別の杖って……俺これしか持ってねーし、金だって…」 「あら何をおっしゃいますの、此処にもう一本、お持ちではありませんか」 スルゲリの反応を待たずにその傍近くへと近付いた職人がベールを脱ぎ捨てれば、そこには豊満な肉体を最小限の布地で覆ったしどけない姿があった。 先程見た幻と同じ赤い光がその双眸に宿っている。 「……女であったのか」 知らなかった。我の妄想の産物であると云うのに。 我の呟きをよそに、女はスルゲリの顔を両の乳房で挟み取らんばかりに肉薄している。「もう一つの杖」とやらを取り出そうとしているのか、片手はベルトの金具を外しに掛かったようだ。 混乱の極みにある少年の甲高い叫びを聞きながら、己の妄想が独りでに動き出した事と、あの朱い大地の間には何か因果関係があるのかなどと思案に耽りつつ 「何鑑賞モード入ってんだよ!?」 面白そうなので、じっくり、ゆっくり、少年が大人になるのを見守ろうと椅子に腰を下ろした。 http://king.vs.land.to/127_32_diary.jpg (妄想かもしれませんが妄想じゃないかもしれません。) |
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今回の滞在 | ||||||
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Message(Personal) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Message(Linkage) | ||
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召喚士におねがい | ||||||||||||||||||||||
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レベルアップしました
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アイテム工房(支払&次回の予定) | ||||||||||||
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攻略の時間になりました!! | ||||||||
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