ハハッ、そりゃ同感だ。叶うなら日中ぐらいは普通に歩きたい

まぁ確かに。過程が変わろうと行き着く先は同じ、なんてのも珍しくない。そういうのは手間だな

実際に若返ったやつらは悉く早く戻りたいって言ってたな。自分の子供時分に置き換えれば不自由さはある程度理解出来る

……まぁ却って身体が軽かったりするかもしれんけどな

トウカっていうところなのか…初めて聞いたっす。
キトさんにその人双子なんすかって聞いたんだけど違うみたいで。
片割れっていうと…それ以上の繋がりなんすかね。でもその割に性格が全然違うってなんか意外だなぁ。
…まぁ、もしキトさんみたいな人が二人もいたら大変なことになりそうだけど…。

世界間を「繋ぐ」って…他の世界に通じる穴を開けたり扉作ったりするようなやつっすか？
それだったら見たことはあるんだけども。借りてるって…キトさんからっすか？

……まぁ、今の時点で世界が滅びてないってことはそういうことであってほしいんだけど…。
イコンさんに訊かれた時本当ヒヤっとしたっす…。

これをもらった時、俺はある島にいたんだ。その島には宝物…過去を変える力を持った何かすごいものがあるって噂が流れてて、俺以外にもたくさんの人が集まってた。でも、その島は本当は過去の人やものを閉じ込めておく島だったらしくて普通の人が立ち入っちゃいけない場所だったみたいなんす。

で…そこで色々あって…カッとなって「全部ぶっ壊してやりたい」なんて思ったりもしたけど、その気持ちもおさまってきた頃だったんだ。島の防衛システムのようなものが発動して島に集まった人を一斉に襲い始めた。
島の存在を知った俺達を外に出さないで、島に過去のものとして取り込むために。
その防衛システムっていうのが一本のでっかい樹で、そこから落ちてくる葉の一枚一枚が人の形になって襲ってきた。
その人達は多分、元は俺達と似たような人だったんだろうけど、運悪く島に取り込まれたんだと思う。

…その時にそいつらと戦いながら思ったんす。取り返しのつかないことなんてなくなればいいって。ちょっと選択を間違ったり運が悪かったせいで、どうすることもできずに忘れ去られるなんて嫌だと思って。

うーん…イコンさん、その…俺の個人的なことで悪いんすけど…世界を繋ぐ力でキトさんと話させてもらえないですか？
移動までできなくていいんです。空間の繋がった場所ごしに少しの間、話をするとか…出来ないっすかね？

あれもエンブリオなの？

そう。無駄な運動はしたくないんだけどな

………　なんだなんだ　ここは動物園か？

さ、はじめるわよ！

はー終わった終わった。

でかい猫が調子こきやがって

お生憎様、相手が悪かったわね。

っし、行こうぜ

…先は長いわ、急ぎましょう。

お？こいつぁ…

…使える物なら持って行きましょうか？

早めに終わらせようぜ

あら…貴方達どこかで…？

…うーん、何処だったかしら？記憶力は良い方なのだけれど。

…まあ、いいわ。
お相手よろしくお願いね？

……

では、始めましょうか。

こんにちは。
あら、貴方達も四人組なんですね。うふふ。

ど真ん中で見てるからみんながんばれー