……どうかな。見つけるかどうかは人それぞれ、としか俺には言えない。

あくまで悪いかどうかは俺の勘と推測だ。
大半が元に戻る事を考えているだろう。

知りたければ気にせず調べればいい。
とにかく、結果よりも今を後悔しないことだ。

連絡に関しては――文字通り世界が違うから厳しいな。
手段は無くもなさそうに思える時点で感覚が麻痺している気はするが。

むしろ、安易に連絡が取れるような技術があるならば。
――却って第二第三のメルンテーゼでも生みかねない、といったところか。

そっか。なら、ここの一揆騒動が終わったあと、いろんな世界を旅してみるのもいいかもね。
きっといい経験になるよ

ん。大丈夫、ボクも途中で帰るつもりはないから。
しっかり最後まで見届けてからにしたいね

なるほどね。確かに合理的だ。
わかりやすいってのはいいことだよ

…ふふ。なら、買ったときには一回櫛を使わせてあげようかな？

やっぱ数、か。後質もなのかもしれねぇなぁ。

お互い強くなりてぇなあ。機会がありゃオメーとも戦いてえが。

お、悪ぃ悪ぃ。つい撫でちまった。

そう、その通り。
最後に「正しい」かどうかを決めるのは、他の誰でもなく、自分自身でしかない。
蜜柑を林檎だと思い込まされて、間違えてしまってからでは取り返しが効かぬ。

……ああ、それは本当に蜜柑じゃから安心してくれて良い。
む。そういえば、そなたは果物を食べる習慣は無かったのじゃったか？

ふふ、友人と思うてくれるか。それは嬉しいのう。

ああ、それが夢じゃ。しかし、夢を実際に手に入れられる者は、驚くほど少ないという。
だからといって容易に諦められるようなら、それは夢とは呼べぬ。ただの憧れじゃ。

ファイの行く先は、とても大変な困難があろう。
しかし、そなたが夢を実現できる日を儂は楽しみにしたいな。

はは。それにしても、一揆の合間に世界を見て回るというのは、実に複雑な気持ちがするの。
盲目的に旅をするより効率がいいとはいえ、戦いながらでは気が休まる暇もなかろう。

覚悟、といえば大層な響きかも知れぬがな。
絶望しても前を向いているだろう自分を想像できるなら、それで十分と儂は思う。

むろん。本当に絶望した時は、しばらく歩くことなど出来なくなるじゃろう。
未来を軽視した自分を、呪うことだってあるかも知れぬ。

それでも。――それでも、備えもなく打ちのめされた者より、早く立ち上がれれるはずじゃ。
立ち直れる自分を想像した過去の自分が、きっと、弱い背中を後押ししてくれようて。

……世には、相手の意志を無視して強制的に従わせる術もあっての。
ファイほどに特殊な出生であれば、造り手がそのような仕込みをしていても驚きはせんよ。

だから、かのう。真実が残酷なものであった場合に備えて、選択肢を用意してあげられればと思う。
造り手の意志ではなく、ファイの意志が優先されるようになれば良いのじゃが。

呵々。それは買い被りよ！
あの子が絶望を身に潜めておったら、儂は、そちら側へ突き落としておったかもしれぬ。
妖怪を素直に信じるものではないぞ？　ちゃんと目を光らせておかねば、今とて、どうなるかわからぬぞ。

……はは、そうじゃの。せっかく血が繋がっておるのに、残念なことじゃ。
しかしそう考えてみると、仲の良し悪しは血の繋がりには左右されぬということなのかもしれぬ。

だからな、"ようせい"よ。そなたは、無理に頑張る必要はないのだぞえ？

喧嘩するほど仲が良いとも云う。
傷つかぬよう見守るのも良いが、偶には喧嘩して、互いを思いやる気持ちを深めるのも悪くはない。

うん、もしファイがこの世界に来なければならなかった理由があるなら、そのうちわかるだろうしね、何が目的なのか。

なるほど、力をいれずにそーっと……

へえ、そうなんだ。
何を作ってたのか少しでも思い出せたりする？

僕もここに来てから拾ったものや不要なものを工夫していろいろ作ったりしてるけど、慣れないうちは結構苦労したな。
でも今はちょっとはマシになったよ。
やっぱりこういうのって経験積まないと、だよね。

魔力から吸収か……
でも酸素みたいってことは、常に魔力を摂ってないと駄目な感じなの？

そういえば前に魔力が少ないところだと動けなくなるみたいなこと言ってたね。
携帯食料みたいに何かに魔力を詰めて持ち歩ければいいんだけど。

そうだね。あったかくて、でも暑すぎないところだと気持ちよくお昼寝できそう。
毛皮も太陽の光でほわほわになるから凄く気持ち良いよ。

僕がもっと大きくなったらファイを背中に乗せてあげるね。
遠くの景色のいいところへ行って、ピクニックした後ふたりでお昼寝しよう。

まあ、そうだな……空を飛んだりとか。
次元や世界を渡ったりだとか……。
力が使いやすいってのがあるかね、人型よりも。

イエスアイアム！　本当は性別はないはずだったデスが、
今はれっきとしたガールデース！

すなわち生命力につながるものデスか。なるほどそら便利どころでなく。

うーん……実は他の世界に行ったのはこれが初めてなのデス。
…顕現したら世界が終わる存在だったから動けなかった……

なんて。信じられねーかもしれないデスが！

……

彼方が私の主ですか？

ほいじゃ、お仕事開始といきますか

かもぉん、やんぐぼーい！

え？

・・・スルーしてください

恥ずいんならやめたらええのに……

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆