ーただの日記ー





―○月×日ー







































〜兵舎でのある風景〜

ー同日ー

というわけで、俺達はタイガーと別れて運転免許の実技試験を受けている。
なので今回乗っているのは試験用の車というわけだ。






無茶な運転はできないな。

ー・・・


















ブロロロロロ(40km/h)

ー・・・




















ゴオオオオオオオオ…（燃え盛る試験車

目の前で繰り広げられ痴話喧嘩なのか夫婦漫才なのか刃傷沙汰なのか
わからないやりとりの中で、気にかかった点がとりあえずそこだったらしい。
首を傾いでトートとベルを見た（トートが息をしているかどうかは分からないが）。

そのことばを反芻して、或いは深く、噛み締めるように。

口に出しながら、手探っている。
そんな印象を受けるかもしれない。

おれは、と、声を途切れさす。

冗談にしてはなかなか恐ろしいことを言う竜である。

とはいえ、その実際の飛行は最大限の注意をもって行われている。
無理な旋回はせず、速度も穏やか。
高度が高いのは、城からの上空への迎撃対策を警戒しての事だ。
その分、風や空気は冷たいが肌寒いとまではいかないだろう。

はしゃぐ様子のベルに竜は小さく笑うように喉を鳴らす。
やはっり喜ばれると嬉しいものであるらしい。

そうだな、と軽く首をもたげつつ竜は続ける。

たとえとしては微妙かもだが、と苦笑いしつつ。

そこまで語って竜は軽くトートへと視線を送った。
翡翠の瞳は、竜という化け物扱いされる存在のものにしては優しげだった。

　漫才のようなやり取りを見ていると、気が合ってないこともないのだろうな、とは思うのだけれど。
　ふと疑問に思ったか、そんなことを問うた。

　結構な衝撃を受けていた。

　

　

　簡単な料理、と聞いて、何だかちょっと残念そうだった。
　系術の説明については、ふんふんと頷いて。

その場で沈黙し、何かを思い出そうとしている。

　
開いたその目はどこか寂しげだった。