〜参戦？日目〜
マリアが早朝急に出かけた、一言二言残して凄く急いでいたらしい

俺は…と言うとその時は寝込んでいた…
途中、誰かが来てた気がするが…よく覚えていない

ゆっくりと体を起こす
左腕は…

こりゃ暫くダメだな…

そんな状態でも腹は減る、何か有るかなと調理場へ行く…と
マリアが準備して行ったのか朝食が用意されていた

なんて事を思いながら食べていると…グレーテルが起きてきたようだった。

周りを見回している…マリアを探しているようだ。

だが、周りを見てもマリアは居ない。
他の子供達の姿もなく、居るのは俺だけ。

キョロキョロと挙動不審になっている…が、意を決したかのような顔で俺に近づいてきた。

おいおい、すげー声になってんぞ…

平静の様に返す

恐らく教団に行った事だけは予想が付く…が、理由までは判らなかった
ま、定期報告かなんかだろう
そんな事も有る

などと思考を巡らせていると…グレーテルが俺の裾を掴んでいた。
グレーテルはあれ以来、俺の事が怖いのか避けていた…が、どういうことだ？

尋ねても話そうとはしなかった
裾を掴む力が少し強くなり、震えているようだった
そんなグレーテルの頭を撫でてやる…少しは落ち着いたようだった

マリアが居なくて不安なのだろうか？
だが普段からお達しの所為で居ない筈、だからそんな事は…

報告なら遅くてもそれぐらいには帰ってくる筈
と…
グレーテルは首を横に振り、否定する。

そう言うとまた黙り込んでしまった
まったく…理解し難い…
こんな時にマリアも他の奴等も居ないとなると…困るな…

沈黙が暫く続く…
そして、グレーテルが漸く声を絞り出したようだった…

消え入りそうな声は続く

確かに気にはなる…
あいつの事だ、また厄介ごとに巻き込まれているんだろう
だが…
だけど…

気付くと、グレーテルが泣きそうな顔でこっちを見て居る

グレーテルの頭をまた優しく撫でてやる…と、安心したのか掴んでいた裾を離していた


まったく、あいつは…あの時も、そうだったな…
一人で抱え込み、一人で何でもしようとする…

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早々に支度を済ませる
俺も教団へ向かう事にした。