○ようせいの添削
・カタカナを使ってみましょう。例：ふぁい→ファイ、えんぶりお→エンブリオ
　どこをカタカナにすればいいかわからなかったら、その都度私に聞いてください。
・「、」を使いすぎないようにしましょう。
例：×きょうは、ごはんを、たくさん、たべた。○今日は、ごはんをたくさんたべた。

日課であるファイの日記への添削を書き終えたようせいは、物思いにふける。

一度教えられたことは何でも絶対に忘れず、すぐに習得する。単純なことだが、これをできる者はそうそういないだろう。
ただそれだけのことなら、素直にすごいと思うだけで、不安に思うことはない。
しかし、物事に善悪の区別をつけられないファイは、文字通り何でも覚えてしまうのだ。

今のところ、ファイが話をした人物は皆好い人ばかりだ。
しかし、もし心悪い者と出会い、その影響でファイが良くない方向に成長したら。
そんなことを想像して、ようせいは顔を青くした。

考えを振り払おうとするように、ようせいは首を軽く横に振る。

気持ちを切り替えたようせいは、抱えきれない日記を両手で掴んで、ファイの元に向かった。



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【にっき　３】　ファイ
きのう、かきわすれてたことが、あった。
アンドンとクリスと、パーティをくんだ。けどつぎは、ボクだけ、だいろうかっていうところに、いく。
しつじは、ボクがたおれにくいになる、ってきいたから、あいにいく。
いろんなひとと、いっしょにたたかうと、どうしたらつよくなるか、わかるかもしれないから、たのしみ。

きのうけいやくした、アルラウネの、はなは、いつもおちこんでる。でも、すごくげんきになってるときも、あるから、よく、わからない。
ようせいにきいたら、はなさんをみならうのは、だめよ、っていわれた。

あと、ようせいがげんきなかったから、なでなでしたら、ちょっとげんきになった。

にっき　おわり

あまり動じてないゴレムだった。なお感触は硬い。

サラマンダーに関しては逆に喜んでるようにも見える。
感触はぷにぷに。

外に出たくないのか、必死にバケツにしがみついている。

少し目を細めた後、男は話した。

少しだけ眉を顰めて、男は告げた。

すっと扇子を開くと、優しく少年に向けて扇いでみせる。