【一揆参加6日目】

闘技大会に参加して幾つか気づいた点があったので纏めてみることにする。

・現在、我々の小隊は取れる戦術の幅が非常に少なく読まれやすい
・回復手段を持ち合わせていないため、長期戦をこなすことが出来ない
・私自身に怖い要素が無いため、小隊の盾として機能していない
・装備が整っていないため、脆いところから順に落とされる
・なにも射程通りの隊列に拘る必要はない

・大会規模から考えると、かなりの金が動いていると考えられる


最後の点に関しては、傭兵を雇う出費をイベントで得る利益で回収しているようにも取れる。
まずは無視していいだろうと思う。
次に装備と隊列だが、これもすぐに対応できることであるので気にせず進めていけば良い。

問題は上の3点。
我々が契約しているエンブリオの種類はまだそれほど多くない上に、1名を除き物理防御力に寄った構成をしている。
唯一の魔法攻撃力であるファイ君の魔法は素晴らしいのだが、それ故に相手は彼に攻撃と対策を集中してしまう。
事実練習試合でも闘技大会でもそうであった。

他の者、特に私を残しておいても戦況に影響を与えないと相手が判断しているということなのだろう。
そのとおりだ。大きな攻撃力も、味方を援助する回復力も持たないただ硬いだけの者。
いったい誰が狙おうと思うだろうか。
相手が私であったとしても最後に残す。私が一番「怖くない」。

だが、これで私が取るべき道の方向性はわかった。
回復手段の確保と、数は少なくても良いので火力技の取得を優先することにしよう。
森林にユニコーンとよばれる生命力を司る神霊がいるそうである。
一度他の者と別れてでも契約を結ぶために足を運ぶべきであろう。


まあ、まずは王国側の話を聞いてからではあるのだが。





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